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( 香水工場の )

香る生活


洗濯機の浴槽に香水を一吹き
切実な問題
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世界史上、例のないスピードで老人国家となろうとしている日本は、「人口構成で老人比率が異常に肥大化した国家はどうかなるか?」という社会学の壮大な実験場と見なされ世界中の社会学者や心理学者の格好のテーマになっているそうです。

そんな国に住んでいる私達には、このへんは今後急速に切実な問題になります。

たとえば、介護の問題。

去年くらいからNHKさんが、特に頻繁にこのテーマを取りあげるようになったと感じています。NHKの最大の優良顧客が、年齢がある程度行った、介護問題に切実な世代が多いだけにターゲッティングに合わせた番組構成になっていくのは自然な流れでしょう。

先日、お電話をいただいたお客様は50代女性。香水の話から世間話になり、お父様の介護が毎日続いていおられるとのこと。体力的な負担も大きいと推測されますが、そういう話はされなかったものの、介護伴うニオイの問題は「いろいろ、工夫が要るわね」とニオイが最大のお悩みのようでした。

彼女なりの工夫の一つが、洗濯物を洗うとき、洗濯機の浴槽に香水を一吹き、だそうです。

「洗い上がりの雰囲気が大分違うわね」

とやや満足そうな話しぶりに、ちょっと関心しました。

香水のそういう使い方って、香水メーカーとして素直に喜んでいいものかどうか、微妙な返事を求められて電話口で苦笑いしかありません。

しかし、彼女の洗濯用お気に入り香水は「インポートの強いヤツだから」と助け船も出してもらいました。

今後しばらく日本には壮絶な運命が待ち受けています。何事も笑って吹き飛ばす体力と生活の知恵を身につけ、逞しく生きていかなければ、生きて行けない厳しい状況は目前まで迫ってきているようです。


(2009-08-25)
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