( 香水工場の )
香る生活
男性と香水#3 検索数が示す「香水&男」
香水トレンドが見える検索ワード統計
Google社が提供しているキーワードツールをご存じでしょうか?
人々がどんなコトバを検索窓(検索エンジン)に入力しているか統計情報を教えてくれる便利なツールです。
そんなの誰がおもしろい?と言われそうですが、マーケティング担当者や市場調査員にとっては、市場のトレンドとニーズを知る重要な指標の一つになっているマーケッター御用達の優れものです。
「香水」といっしょに検索されるワードは?
さて、このキーワードツールを「香水」というワードを調査してみます。
「香水」というビッグワードの月間検索数と、「香水」とともに入力されるワードのトレンドが一目瞭然です。下記リストは2009年12月に調べた結果です:
(順位)・・(ワード)・・・(月間検索数)
1・・・香水・・・・・・1,830,000
2・・・香水 男性・・・・18,100
3・・・香水 人気・・・・14,800
4・・・香水 メンズ・・・12,100
5・・・香水 ランキング・12,100
6・・・香水 男性用・・・12,100
8・・・男 香水・・・・・8,100
・・・
17・・・香水 女性用・・・・2,400
複合ワードのトップは"男"
「香水」自体は月間180万回ですが、複合ワードを伴うトップのワードは「香水 男性」。
香水の複合キーワードランキングは、これに「香水 人気」や「香水 メンズ」「香水 男性用」「男 香水」が続きます。「香水」とともに打ち込まれるキーワードは、なんと「男」関連ワードのオンパレードなんですね。
では「女性」はどこにランクインしているかとみれば、はるか下方「香水 女性用」がでてきます。その順位はなんと17位。
この表には入れませんでしたが、男に関するワードとして「香水 プールオム」(1000件)、「香水 オム」(880件)、「香水 ユニセックス」(720件)なども検索用語としてかなり使用されています。
移りゆく価値観
数年前まで「香水」とともに打ち込まれるワードの上位は、ブランド名や「芸能人」「フェロモン」でした。
また、以前も必ずトップに食い込んでいた最強コンビ「香水 人気」「香水 ランキング」「香水 激安」「香水 つけかた」は相変わらず強いものの最近は「男」関連キーワードに混じり合って混戦状態です。
ランキングポジションの相対的揺るぎが見え始めています。このように香水を巡る世間の関心が急速に変化している事情が読みとれます。
複合ワードから見える消費者の行動パターン
ところでいつも強い下記の複合ワードからは私は下記のように解釈しています。
・「香水 人気」
・「香水 ランキング」
・「香水 激安」
そして、「香水 つけかた」
どんな香水を買うべきか、香水製品の巷での「人気」や「ランキング」を調べて「激安ショップ」で購入し、そして商品が来たら「香水のつけかた」を調べる。
「人気商品」を知る->「激安ショップ」を調べる->そして「つけ方」という大きな消費者の消費ルートが形成され、香水に不慣れな消費者や香水初心者が大きな回遊をしている様子が目に浮かびます。
香水に限らず、たいていの不慣れ商品が、現在、インターネットではこのような回遊ルートで購入されています。
もちろん、私もその回遊魚の一人。新しい電気製品など、自分にとって不慣れな商品を買う場合は、こんな回遊ルートをたどることもしばしばですので。
本当は自分の目で確かめ、自分の時間とおカネとリスクでモノの目利き力を養うべきですが、はじめての商品は、巷の評判は、なにかと参考にしたくなるのが人情ですよね。
この記事は#3
#7 幕末、男達の香水
#6 権力者たちが愛した香り
#5 性別がなくなる香水
#3 検索総数が示す「香水&男」
#2 顧客の男女比
#1 男女の感性の違い
(2009-12-11)
< 男女に分かれた香水「月桃」 || 男性と香水#2 顧客の男女比 >
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