( 香水工場の )
香る生活
ムスク香水#1 激戦区ムスク香水
投書
「ムスク」という名の香水を作ってくださいーという投書をいただきました。
ムスクファンの方なんでしょうね。
当社フローラル・フォーシーズンズには「沈丁花」や「白梅」「ロウバイ」など花の名前そのものを商品名にした商品が多いので、「ムスク」という名の香水があってもアリですね。
しかし、実は「ムスク」という名の香水はヨーロッパブランドさんも多数出されております。
欧米に多いムスク香水
「(ブランド名) MUSK」だったり「MUSK ○○」だったり、たんに「MUSK」・・・
ムスク香水は本当に激戦地ですね。
それぞれに違ったムスク香水があるということは、それぞれに違った香りのムスクがあるということでしょう。ムスクはそれ自体ではとても香水としては成立しません。
ムスクをメインテーマにした香水を開発する際は、フローラルやシトラスなど他の香料と合わせることを控えめにしても、ムスク自体の種類が多数あります。
一口にムスクといっても・・・
香水原料として開発されたムスクは、数十種類から100種類程度あるのではと推測します。
世界に流通する代表的なムスクは数種類ですが、その派生バージョンがいろいろありますので。
それらの選択と配合比率・配合方法を単純に組み合わせるだけでも(香りが良いかどうか別として)無限の種類のムスク香水ができます。
その中からベストなコンビネーションを探し当てても、やはり凄い種類の名品香水が多数できるでしょう。
というわけでこれからも多くの種類のムスク香水が市場デビューを果たしてくるはずです。
当社はムスク香水を作りたいか?
ところで、当社の場合。武蔵野ワークスがムスクという商品名の香水をリリースするかというと、それはよくわかりません。
動物性香料(*1)の使用比率が、当社は他の会社さんと比較すると比較的低いメーカーです。
ムスクは、香水の製造になくてはならない原料ですが、ムスクの香りを究極するムスク香水開発の野望は当社にはあまりありません。
(*1)ムスクは代表的な動物性香料ですが、現在のムスクは、実際は動物から採取されることはなくケミカルに合成される「合成香料」です。香水で本物のムスクを使用している製品は、少なくとも市販製品ではありません。
この記事は#1
ムスク香水#3 よりよい合成ムスクへの道
ムスク香水#2 ムスクの歴史
ムスク香水#1 激戦区ムスク香水
(2010-01-09)
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