香る生活

高価な白檀香水

白檀は香りも優雅なら、それを愛する人々も経済的に余裕がある人も多いようです。

たとえば、まとめ買い。

QVCのお客様(今はやってませんが、以前に数度QVCさんに出品したことが)に多かったのですが、おひとりで数本お買い上げいただくケースです。

香水は安い製品でも、気軽に買えるコモディティではないので「まとめ買い」は通常珍しいのですが。

じっくりゆっくり選べるネット通販でもまとめ買い

ネット通販やお電話によるご注文では、煽られる要素は少ないのでお客様はじっくり時間をかけてご購入いただいていると感じています。

だからまとめ買いも多くはないのですが、こと白檀に関しては例外的で、まとめ買いが多い傾向にあります。

銀座クラブのママさんたちは電話口の声だけでその人の経済状況の「察し」がつくそうですが、平均的な私たちでも電話口の相手の声の質から多くを感じ取るるものです。

しゃべり方や言葉遣いはもちょろん、声の質にもその人の人柄や年齢、そして、経済的・心理的余裕度なども感じられます。

白檀の香り愛好者の傾向

電話で白檀を注文される方の一つの傾向は、年齢は40以上、男女半々。声に落ち着きがあり優雅さが感じられる方が多いようです。

このへんは前に投稿した「セレブやお金持ちに愛される白壇」でも触れました。

「白檀好きな方って、お金持ちが多いですかね？」なんて同業者と話すと案外共感してくれる人が多くて、ますます確信します。

超豪華、白檀の館

アラブ社会の豪邸では、家具や家屋の一部に白檀を使用することが人気です。

お金持ちでなかればできませんが、そのような家に住めば精神の安らぎは確かに深そうです。日本で言えばヒノキ風呂のような「ヒノキづくり」の発想と似ているのでしょうか。

香木の中で熱を加えなくとも香り、しかも千年の長期にわたって香る香木といえば、おそらく白檀はトップクラスの香木。

白檀が家屋の柱などに使われていえばこんな贅沢な邸宅は確かに凄い邸宅ですね。

白檀の棺桶

白檀を愛する人々の豊かさに目を付けて棺桶を白檀で作ると話している知人がいます。

火葬の際、周辺を白檀の香りに染め上げる状況を考えると歴史に残る盛大なセレモニーになりそうではありますが、あまりのばかばかしさに腰が抜けるほど笑いました。豪華すぎます。

歴史的に権力者に愛されてきた白檀

白檀とお金持ちの関係は未だその理由が見いだせません。私自身は、文化的な背景もあるのではないかと考えています。

インドでは白檀は紀元前の昔から稀少な香木であり、シルクロードの商隊に乗って中国や韓国、東南アジア諸国、日本へと伝わり、そしてその地の王室や皇族の人々に愛されてきました。

また現代と違って東西問わず時代を通して時の支配層の一大権力勢力として君臨してきた宗教界では、これまた東西問わず白檀はお香や香炉の原料として宗教儀式になくてはならない文物。

それだけに白檀にはハイソなイメージが重なります。

それいう歴史的・文化的背景もお金持ちの人々を無意識のうちに魅了する要素でなかろうかと考えています。

(2010-04-14)