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( 香水工場の )

香る生活


今年の金木犀の花の香りは・・・
あっという間に10月も下旬へと雪崩れ込みました。

先月末の引越以来、私事の多忙も手伝い、久々の記事の投稿です。


秋の実感、彼岸花


引越の頃は、通勤の行き帰りの沿道などでは彼岸花が満開で、妙に心そそられる姿を堪能できました。あの花は香りがほとんどないところが残念ですが、姿は妙に派手ですよね。

今年は夏の猛暑の影響で開花も遅れたそうです。

通勤の道すがら沿道で咲き誇る彼岸花を見つけました。コンクリートジャングルの東京にも気づけば、至る所に彼岸花がひっそりと咲いていて秋を実感します。

彼岸花を見つけて以来、毎朝、彼岸花を見て会社に向かうのですが、あっというまに終わりました。

花は散るというより枯れるように終わりを迎えるのですが、最終的にはある朝いつものように彼岸花のところまでくると根本から刈取られていました。

刈取られたのは園芸上の理由かもしれません。花が終わるのは残念です。

「終わりは、始まり」

と思えば、悪いことばかりでもありません。また来年に期待したいですね。


秋を告げる風物詩、キンモクセイの香り


彼岸花の開花と時期がやや重なるのが金木犀。東京では完全に終わりました。今年は10月10日前後がピークではなかったかと思います。彼岸花同様、例年より遅いようです。

一斉に開花するので、街中が金木犀の香りでにぎやかに包まれるところは今年も同じです。

多くの植物同様、金木犀にも当たり年と不作の年があります。やや不作気味なここ数年では、まずまずの年だったかもしれません。


当たり年を期待した今年の夏


夏の頃「この猛暑に、逆に今年の金木犀は当たり年になるかも?」とひそかに期待を寄せていたのですが、まずまずながら期待ほどには、香りも香りの強さも及ばなかったところが、人生とよく似ています。

花自体はそれなりに豪華なのに、香りが弱いところが残念の一言。

ラベンダーやミントもそうですが、多くの香料植物は昼と夜の寒暖の差がはっきりしている方が、開花時の香りの強さと香りの質がよいように感じています。

ブルガリアのダマスクローズも5月開花前の3〜4月に昼と夜の気温差がある方が、よいローズオイルが採れるし香りもよいとのことです。

そういう事情がもし金木犀にも当てはまるなら、夜も熱帯夜で寒暖のメリハリも、イマイシだった今年の夏。サイコーの香りにならなかったのもやむを得ない自然の営みです。

毎年楽しみにしている金木犀の開花と香りですが、今年も期待と不安のうちにあっという間に終わりました。

「終わりは、始まり」

また来年に期待しています。
(2010-10-22)
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