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( 香水工場の )

香る生活


映像学校の学生による香水CM

映像クリエイターの厳しい仕事


先日NHKでジブリスタジオのドキュメンタリー番組がありました。

震災直後、停電やその他を心配してジブリスタジオでは3日間の臨時休業を決定したのですが、宮崎駿監督が「生産現場を離れるな!」と怒り出す場面が印象的でした。みなさん、出社されていました。

こういう厳しさは今風ではありませんが、今後貧しくなるであろう日本では、求められる時代が来るでしょう。

昨年、見ていた「ゲゲゲの女房」では、灼熱の部屋で歯ぎしりしながらひたすら漫画を書き続ける水木しげるさんの姿が記憶に残りました。

人を感動させる映像作品を創るという作業は並大抵のことではありません。

私の仕事は香水の製造。たんなる香水屋さんです。しかし、仕事は違っても仕事に対する心構えはどんな仕事も同じと感じます。宮崎駿監督や水木しげるさんの気合いを学びたいと思います。


学生による香水CMのオファー


当社は香水メーカーですが、香水に関する素敵な映像作品を制作したいと考えています。現在もすでに何作か制作され、YouTubeなどで公開しています。

今回、運がいいことにUTB映像アカデミー(映像制作学校)さんの教育実習に当社香水が教材として採用されました。

学校側の意図は明白です。通常の制作実習でなく実際のクライアントがある実習にすることで学生たちの本気度・真剣さを引き出します。

クライアントである当社から評価や逆に厳しい指摘を受けることで教育効果を最大限に高める狙いがあるのでしょう。

一方、当社にとっては格安で、かなり自由な(行き過ぎるアイデアもありますが)企画が出てくる可能性があり、期待度の高いオファーでした。


香水CMのテーマは「スノーミント」


テーマは、当社の人気香水「スノーミント」。

香水「スノーミント」の魅力を1分程度の映像で表現することが彼らの課題です。

4クラス(各クラス10名以上)の学生さんたちが、このテーマで各1作品を制作し、クライアントの広告賞を取りに行くというコンペ方式の制作実習となりました。


学生側の実状


今年4月に入学したばかりの学生さんですので、まだ映像のイロハを学び始めたところです。

映像制作は映像理論よりも、とにかく経験がないとムダに動き回り、ムダな表現が多くなりがちです。経験という点は、彼らにはまだ圧倒的に不足している部分と思われます。

また、年間カリキュラムの中のごく小さな制作実習の一つですので、時間もコストも労力もかけることができないという事情があります。

今回の実習ではテーマと素材が提示され、実質2週間程度で、企画・脚本・絵コンテ制作・ロケハン・キャスティング・ロケ・撮影・編集、そして、完パケという一連の商業映像制作の全課程をやってもらいました。

そして、8月5日の発表会。当社はクライアントとして1作を選ぶことになっていました。


選択の基準は、香水CMとしての好感度


優勝作品選択の基準は香水の商品CMですので、この商品に対してよいイメージを持ってもらい(ブランディング)、そして消費者の方々に最終的にご購入いただける可能性があるかどうか、という点になります。

映像やストーリーの完成度ではありません。映像の完成度が低ければ購買意欲も香水の商品イメージも台無しですので無関係ではありませんが、芸術作品や自己満足型作品になると香水CMからは逸脱します。


2作品の公開


4作品中、結果的に2作品を公開したいと学校側に申し出ました。

駆け出し映像クリエイターたちの、ちょっと笑える作品に仕上がっています。ぜひご覧ください。


●香水CM ミントの香り「スノーミント」(カフェ編)





(UTB映像アカデミー学生作品、制作実習の一環として香水「スノーミント」をテーマに制作されたショートフィルム) クールでスウィート、憧れの上司




●香水CM ミントの香り「スノーミント」(ビリヤード編)





(UTB映像アカデミー学生作品、制作実習の一環として香水「スノーミント」をテーマに制作されたショートフィルム) ミントの香りでクールショット、大人の香り



(2011-08-11)
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