( 香水工場の )
香る生活
ミニドラマ「水仙」 映像メイキング
(2012/02/08)
香水をテーマにしたミニドラマ(香水CM)をシリーズで制作中です。
そして、2012年2月シリーズ第6作目となる『フローラル・フォーシーズンズ 水仙』(『Floral 4 Seasons Suisen』)ができあがりました。
香水という目に見えない対象をどのように映像化するのか、香水の楽しみや幸福感をどのようなドラマやストーリーで語るのか、この悩みは尽きません。
登場人物たちが紡ぎ出す仕草や表情に香りの物語を感じていただければ幸いです。
香水ミニドラマ(香水CM)シリーズでは、毎回テーマとなる香水製品を取り上げます。今回の製品は「フローラル・フォーシーズンズ 水仙」。「水仙」は、海岸などに群生して咲く可憐な花、スイセンの香りをイメージした香水です。
スイセンの花の香りは甘く切なく春の訪れを思わせる香り、遠い記憶を呼び覚ます香りです。香りを嗅ぐすべての人に幸福感を与えます。スイセンをテーマにした香水が「水仙」です。
当社パフューマーが2年間、スイセンの開花に合わせてフィールドワークと調香を繰り返して制作した香りです。白い花の凛とした雰囲気と輝く黄色い色彩を余すことなく表現しました。
2011年12月のロケハンに続き、スイセンが「おそらく満開だろう」と予想された2012年1月18日にロケを敢行しました。
ロケ地は、千葉県側アクアラインの橋脚の下、および千葉県鋸南町の「水仙ロード」。
房総半島のスイセンは、淡路島・越前海岸とともに日本を代表するスイセンの群生地です。
午前7時渋谷UTBアカデミー前に集合し、監督・カメラマンその他10名以上のクルーとともに数台のロケバスに分乗しロケ地に向かいました。
千葉県鋸南町は、スイセン栽培が盛んな土地です。江戸時代から正月を飾る花として栽培され、現在でも山の斜面を利用して広大なスイセン畑が拡がります。
現在、鋸南町のスイセンは主に大消費地・東京への出荷されますが、同時に、スイセンの風光明媚なスポットとして多くの観光客を惹きつけています。
当初、ロケ地は鋸南町からやや内陸に入った「をくづれ水仙郷」に設定されていましたが、ロケ当日、現地に入るとスイセンの刈り取りが進んでおり、急遽ロケ地を変更、観光客でにぎわう「江月水仙ロード」に向かいました。
「江月水仙ロード」ではスイセンがちょうど見頃でした。観光客が少なく撮影にぴったりの畑を見つけ、その農家にお願いしてスイセン畑にカメラと三脚やカメラクレーンを入れさせてもらいました。
条件は「スイセンを可能な限り踏まないこと」(快く撮影を許可してくださったご主人へ、この場を借りて御礼申し上げます)。
気候が穏やかな房総半島とはいえ、山の斜面のここそこには雪も残る1月中旬。寒さに凍える役者さんには気の毒でしたが、カメラが回り出すと寒さを微塵も感じさせない演技にプロ意識を感じさせます。
遠くからのショット、アップでのショット、作品になればわずか数秒から1秒程度のカットも、それぞれが数十分から数時間を要する撮影です。
今までのシリーズでは、最高に寒いロケでした。
次のロケ地は、アクアラインの橋脚の下(木更津市)。陽がある内に撮影のセットアップを済ませたいので急いで移動です。食事する時間もありませんので移動中のロケバスの中でお弁当を掻き込む感じです。
冷たい飯も、空腹のときは最高です。
ハリウッド経験が長い斉藤監督によれば、米国の映画ロケではスタッフに暖かい食事を出さないとストライキやボイコットが起きるそうです。あちらではサンドイッチ以外、冷たい食べ物は冷遇されている印象があるようです。
しかし、我がニッポンでは昔から弁当文化がありますので、冷飯も心からうまく感じます。
太陽が沈む頃から、みるみると寒さが増します。周期は見渡す限りのすすき野。北風を阻む壁もなければ暖をとる建物のもない状況です。
ロケ数日前、プロデューサーからメールが来ました。「23時終了予定。外ロケ。凍死する可能性あり」。ジョークではありませんでした。
映像を見ていただければ、役者さんが全員おおむね薄着であることがわかりますが、かなりの我慢をお願いしています。
寒さで顔が青ざめていくとカメラ写りがやや幽霊のように見えましたが、不思議なことにできあがってきた作品は平然たる表情、こんなところにもプロの仕事を感じてしまいます。
思い出せば、2年前のドラマ『金木犀』のロケ日は、その夏の最高気温が記録された日でした。空調がない撮影現場ではじっとしているだけで、汗が噴き出ましたが、秋物着物を着た女優さんの額から汗が出ないことに驚かされました。
役者さんとはこういう人々なんですね。
『水仙』の撮影終了は午前2時。すでに私は現場を離れていましたが、撮影機材を渋谷UTBに持ち帰りすべてが終了したのは午前3時と聞いています。
クルーたちは電車の始発を待って自宅に帰っていきました。メンバーのよっては24時間ノンストップ労働、お疲れさまでした→ UTB映像アカデミーのみなさまへ
・放映ページ
・ムービーメイキング
・プロデューサー:松澤 和行
・監督・脚本:齊藤 勇貴
・音楽:桑原 秀綱
・制作:UTB映像アカデミー
(2012-02-07)
香水ミニドラマシリーズ
香水をテーマにしたミニドラマ(香水CM)をシリーズで制作中です。
そして、2012年2月シリーズ第6作目となる『フローラル・フォーシーズンズ 水仙』(『Floral 4 Seasons Suisen』)ができあがりました。
香水という目に見えない対象をどのように映像化するのか、香水の楽しみや幸福感をどのようなドラマやストーリーで語るのか、この悩みは尽きません。
登場人物たちが紡ぎ出す仕草や表情に香りの物語を感じていただければ幸いです。
スイセンがテーマの香水「水仙」
香水ミニドラマ(香水CM)シリーズでは、毎回テーマとなる香水製品を取り上げます。今回の製品は「フローラル・フォーシーズンズ 水仙」。「水仙」は、海岸などに群生して咲く可憐な花、スイセンの香りをイメージした香水です。
スイセンの花の香りは甘く切なく春の訪れを思わせる香り、遠い記憶を呼び覚ます香りです。香りを嗅ぐすべての人に幸福感を与えます。スイセンをテーマにした香水が「水仙」です。
当社パフューマーが2年間、スイセンの開花に合わせてフィールドワークと調香を繰り返して制作した香りです。白い花の凛とした雰囲気と輝く黄色い色彩を余すことなく表現しました。
ドラマ『水仙』メイキング
2011年12月のロケハンに続き、スイセンが「おそらく満開だろう」と予想された2012年1月18日にロケを敢行しました。
ロケ地は、千葉県側アクアラインの橋脚の下、および千葉県鋸南町の「水仙ロード」。
房総半島のスイセンは、淡路島・越前海岸とともに日本を代表するスイセンの群生地です。
午前7時渋谷UTBアカデミー前に集合し、監督・カメラマンその他10名以上のクルーとともに数台のロケバスに分乗しロケ地に向かいました。
千葉県鋸南町は、スイセン栽培が盛んな土地です。江戸時代から正月を飾る花として栽培され、現在でも山の斜面を利用して広大なスイセン畑が拡がります。
現在、鋸南町のスイセンは主に大消費地・東京への出荷されますが、同時に、スイセンの風光明媚なスポットとして多くの観光客を惹きつけています。
当初、ロケ地は鋸南町からやや内陸に入った「をくづれ水仙郷」に設定されていましたが、ロケ当日、現地に入るとスイセンの刈り取りが進んでおり、急遽ロケ地を変更、観光客でにぎわう「江月水仙ロード」に向かいました。
スイセン畑の中で
「江月水仙ロード」ではスイセンがちょうど見頃でした。観光客が少なく撮影にぴったりの畑を見つけ、その農家にお願いしてスイセン畑にカメラと三脚やカメラクレーンを入れさせてもらいました。
条件は「スイセンを可能な限り踏まないこと」(快く撮影を許可してくださったご主人へ、この場を借りて御礼申し上げます)。
気候が穏やかな房総半島とはいえ、山の斜面のここそこには雪も残る1月中旬。寒さに凍える役者さんには気の毒でしたが、カメラが回り出すと寒さを微塵も感じさせない演技にプロ意識を感じさせます。
遠くからのショット、アップでのショット、作品になればわずか数秒から1秒程度のカットも、それぞれが数十分から数時間を要する撮影です。
今までのシリーズでは、最高に寒いロケでした。
アクアライン橋脚の下で
次のロケ地は、アクアラインの橋脚の下(木更津市)。陽がある内に撮影のセットアップを済ませたいので急いで移動です。食事する時間もありませんので移動中のロケバスの中でお弁当を掻き込む感じです。
冷たい飯も、空腹のときは最高です。
ハリウッド経験が長い斉藤監督によれば、米国の映画ロケではスタッフに暖かい食事を出さないとストライキやボイコットが起きるそうです。あちらではサンドイッチ以外、冷たい食べ物は冷遇されている印象があるようです。
しかし、我がニッポンでは昔から弁当文化がありますので、冷飯も心からうまく感じます。
太陽が沈む頃から、みるみると寒さが増します。周期は見渡す限りのすすき野。北風を阻む壁もなければ暖をとる建物のもない状況です。
ロケ数日前、プロデューサーからメールが来ました。「23時終了予定。外ロケ。凍死する可能性あり」。ジョークではありませんでした。
映像を見ていただければ、役者さんが全員おおむね薄着であることがわかりますが、かなりの我慢をお願いしています。
寒さで顔が青ざめていくとカメラ写りがやや幽霊のように見えましたが、不思議なことにできあがってきた作品は平然たる表情、こんなところにもプロの仕事を感じてしまいます。
思い出せば、2年前のドラマ『金木犀』のロケ日は、その夏の最高気温が記録された日でした。空調がない撮影現場ではじっとしているだけで、汗が噴き出ましたが、秋物着物を着た女優さんの額から汗が出ないことに驚かされました。
役者さんとはこういう人々なんですね。
『水仙』の撮影終了は午前2時。すでに私は現場を離れていましたが、撮影機材を渋谷UTBに持ち帰りすべてが終了したのは午前3時と聞いています。
クルーたちは電車の始発を待って自宅に帰っていきました。メンバーのよっては24時間ノンストップ労働、お疲れさまでした→ UTB映像アカデミーのみなさまへ
ミニドラマ『水仙』のスタッフ
・放映ページ
・ムービーメイキング
・プロデューサー:松澤 和行
・監督・脚本:齊藤 勇貴
・音楽:桑原 秀綱
・制作:UTB映像アカデミー
(2012-02-07)
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