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( 香水工場の )

香る生活


2016年ローズオイル、出来映えは?
今年もブルガリアからローズオイルが入荷しました (2016/09/03)


2016年、新着ダマスクローズ(2016年クロップのローズオイル、5月に収穫されたローズは、ローズオイルとして生産され、全世界へ出荷されています)


2016年ローズオイルの到着


予約しておいたローズオイルが8月、到着しました。

人の手で収穫されたローズの花びらは、収穫された分だけその日のうちに蒸留所に運ばれ、すぐに蒸留されます。そして、ローズオイルとローズウォーターが精製されます。

このローズオイルは、必要に応じて品質を一定化するブレンド、輸出先の好みに応じたブレンドなどが施され、熟成期間を経て、毎年7月くらいから全世界へ出荷されて行きます。


儀式、ローズオイルのスメリング


昨日、夏休みから帰ってきたスタッフなどを集めてスメリングを行いました。これが大企業さんですとガスクロなどの分析機で成分試験など行われるのでしょうか?

当社では人の鼻で官能評価することが毎年の恒例になりました。ローズオイルは非常に希少で高価なものなので、取扱もやや慇懃さが加わり「儀式」となった感じがします。


2016年の香り


今年も神聖な香りを堪能できました。すばらしいローズオイルです。去年の品質と比較するとやや暗く重めな香りですが、それは悪いという意味ではありません。

落ち着きがあるし、豪華な香りは人に対して強烈なインパクトを与えがちですので、逆に角が取れてマイルドな印象になっています。

スタッフの一人は、ローズオイルの香りで首元が「キュン!」と緊張すると言っておりますが、今年の香りにはそれが少なく、肌に付けやすいそうです。


2016年の出来映え


昨年はまれに見る不作で価格が高騰しました。高騰だけでなく、そもそも入手できないという会社さんもたくさんありました。

今年は、昨年ほどの不作ではありませんが、例年より収穫量は落ちています。

また、収穫時期が例年よりきわめて早く記録がないほど早かったとのことです。


仕入れ先のNatureBase社からいただいたメールの一部です(オリジナルは英文):

「収穫時期はきわめて早く(過去これほど早い収穫は記録がない)、また度重なる雨と寒さは異常です(そして、現在も天候は不安定です)。非常に寒く気温がマイナスになり霜が降りることさえありました」


地球全体が温暖化傾向にあることは周知のとおりです。

ブルガリアでも気温は上昇傾向にありますが、ここ数年、ブルガリア中央部・バラの谷では、なぜかローズ収穫時期は、集中豪雨と冷温現象が発生しています。

ローズは、収穫期に低温になると、芳香成分は揮発・蒸散しにくく収量はよくなりますが、寒さから自身を守るためワックス成分が生成されやすくなり、香りは、華やかさから落ち着き方向に振れます。

このため今年の香りは、ややマイルドな香りになったと推測しています。いずれにしても今年も最高品質のローズオイル、そして、今年も入手できたことに感謝しています。



※武蔵野ワークスでは、ブルガリア産ダマスクローズ(ブルガリアンローズ)から香水の『ブルガリアンローズ・ジェル』『ローズの贈り物』などを生産しております。


(2016-09-03)
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