( 香水工場の )
香る生活
非売品・ベタガードNo.6の話
社内にはいろいろ製品の試作が保管されていたり転がっていたり。先日、倉庫の棚を整理していたらベタガード試作「No.6」がでてきて、なつかしく開封してみるとラベンダーの香り!忘れてた(2016/11/04)
※ベタガード試作No.6
ベタガードの開発計画は2010年頃、駅前の喫茶店で工場長とコーヒーを飲んでいたときだったと思います。
よいハンドクリームがないねという話題でしたが、この会話からスタートしました。
メイン成分の目星はすぐにつきました。カラダと環境に対して毒性が少なく副作用もほとんどない成分、しかも実績がある成分となれば、もう150年も昔に見いだされ、綿々と世界中の人々に利用されてきたワセリンしかない。
とくにお医者さんのワセリンに対する反対意見の少なさは珍しいと思います。どんな成分も必ず副作用や環境負荷がありますから。
皮膚科のお医者さんのワセリン利用は周知の事実ですが、手術や傷口の止血にワセリン利用をすすめるお医者さんも多いことも安全性に対して安心感があります。
しかし、ワセリンは使いにくいんですよね。
強烈な粘着性があって皮膚への馴染みが薄い点が難点です。「手荒れにはワセリンがいい」と医者に言われ使い出しても続かない人が多いでしょう。
だから、テクスチャーの改善がベタガードの開発目標でした。そして、香水の会社なので、香りはベストな選択を外せません。
テクスチャーの話は置いておくとして、香りは精油だけで行うことにしました。毎日繰り返して使うクリームだから、シンプルでナチュラルの方が長続きするという推測からです(今のところこの推測は正解と信じています)。
試作はいろいろやりました。ある程度形ができてくるとナンバーを振るようになりました。
No.1からNo.5までは、自分たちだけで使うクリームですから、ビーカーに入ったままだったり、ラベルは手書きだったりと完全に身内仕様(・・・でも、ビーカーからクリームを手にとっても、クリームのよさが心理的に実感しにくいんですよね)。
そして、No.6に来たときはじめてモニターさんに配布しました。
そのためラベルも制作しチューブに入れてました。これが上の写真です。ラベルは「タフなクリーム!というイメージに」とデザイナーさんに依頼したら、こういうラベルになりました。
ほぼ製品形状ですが、製品ではないので一般のお客様にはお出しすることはありませんでした。お客様の中からモニターを募集し無料送付して感想をいただくための製品です。
香り付けは、なんとラベンダー精油でした。
このあと本当の製品版の香り付けは、ローズマリーに変更されます。今では「ベタガード=ローズマリーの香り」と制作した自分たち自身、この図式が固定観念化しており「以前はラベンダーだったか!」今さら驚きます。
ローズマリーの清涼感・薬草感ある香りはすばらしいのですが、ラベンダーの甘く軽快な清潔感も案外、いけている!と再認識していまします。
ベタガードNo.6、渾身のハンドクリームでしたが、完全に失敗作です。ホホバオイルの配合比率をミスして"緩いクリーム"となっています。
天候がちょっと暖かいとジュルジュルと飛び出しがちで、モニターさんからの意見や感想を待つまでもなく、これは「早々お蔵入りだな」となりました。
当時、感想をお寄せいただいた方へ、有り難うございました。当社同様「柔らかすぎる」というご意見も多かったようです。
何年ぶりかにNo.6を発見して、以上のような記憶が蘇ってきました。さて、もうNo.6を保管しておく必要もなさそうだし、廃棄することになります。
が、貧乏性ゆえ、いつもの悪い癖で、なかなか思い切れない。
古いとはいえまだまだ正常なクリーム、失敗作とはいえ使えないことはない、スキンケアと考えずに潤滑油と考えればいろいろ使える・・・
基本廃棄ですが、希望者がおられたら配布したい気もします。11月号の月一メルマガにちょっとだけ触れます。
(2016-11-04)
※ベタガード試作No.6
ベタガードの誕生
ベタガードの開発計画は2010年頃、駅前の喫茶店で工場長とコーヒーを飲んでいたときだったと思います。
よいハンドクリームがないねという話題でしたが、この会話からスタートしました。
メイン成分の目星はすぐにつきました。カラダと環境に対して毒性が少なく副作用もほとんどない成分、しかも実績がある成分となれば、もう150年も昔に見いだされ、綿々と世界中の人々に利用されてきたワセリンしかない。
とくにお医者さんのワセリンに対する反対意見の少なさは珍しいと思います。どんな成分も必ず副作用や環境負荷がありますから。
皮膚科のお医者さんのワセリン利用は周知の事実ですが、手術や傷口の止血にワセリン利用をすすめるお医者さんも多いことも安全性に対して安心感があります。
しかし、ワセリンは使いにくいんですよね。
強烈な粘着性があって皮膚への馴染みが薄い点が難点です。「手荒れにはワセリンがいい」と医者に言われ使い出しても続かない人が多いでしょう。
だから、テクスチャーの改善がベタガードの開発目標でした。そして、香水の会社なので、香りはベストな選択を外せません。
ラベンダーの香りだったNo.6
テクスチャーの話は置いておくとして、香りは精油だけで行うことにしました。毎日繰り返して使うクリームだから、シンプルでナチュラルの方が長続きするという推測からです(今のところこの推測は正解と信じています)。
試作はいろいろやりました。ある程度形ができてくるとナンバーを振るようになりました。
No.1からNo.5までは、自分たちだけで使うクリームですから、ビーカーに入ったままだったり、ラベルは手書きだったりと完全に身内仕様(・・・でも、ビーカーからクリームを手にとっても、クリームのよさが心理的に実感しにくいんですよね)。
そして、No.6に来たときはじめてモニターさんに配布しました。
そのためラベルも制作しチューブに入れてました。これが上の写真です。ラベルは「タフなクリーム!というイメージに」とデザイナーさんに依頼したら、こういうラベルになりました。
ほぼ製品形状ですが、製品ではないので一般のお客様にはお出しすることはありませんでした。お客様の中からモニターを募集し無料送付して感想をいただくための製品です。
香り付けは、なんとラベンダー精油でした。
このあと本当の製品版の香り付けは、ローズマリーに変更されます。今では「ベタガード=ローズマリーの香り」と制作した自分たち自身、この図式が固定観念化しており「以前はラベンダーだったか!」今さら驚きます。
ローズマリーの清涼感・薬草感ある香りはすばらしいのですが、ラベンダーの甘く軽快な清潔感も案外、いけている!と再認識していまします。
失敗作だったNo.6、でも香りはステキ
ベタガードNo.6、渾身のハンドクリームでしたが、完全に失敗作です。ホホバオイルの配合比率をミスして"緩いクリーム"となっています。
天候がちょっと暖かいとジュルジュルと飛び出しがちで、モニターさんからの意見や感想を待つまでもなく、これは「早々お蔵入りだな」となりました。
当時、感想をお寄せいただいた方へ、有り難うございました。当社同様「柔らかすぎる」というご意見も多かったようです。
何年ぶりかにNo.6を発見して、以上のような記憶が蘇ってきました。さて、もうNo.6を保管しておく必要もなさそうだし、廃棄することになります。
が、貧乏性ゆえ、いつもの悪い癖で、なかなか思い切れない。
古いとはいえまだまだ正常なクリーム、失敗作とはいえ使えないことはない、スキンケアと考えずに潤滑油と考えればいろいろ使える・・・
基本廃棄ですが、希望者がおられたら配布したい気もします。11月号の月一メルマガにちょっとだけ触れます。
(2016-11-04)
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