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( 香水工場の )

香る生活


モテ香水#3 フェロモン香水とは?

香水である必要性はない


ヒトフェロモンを疑われている物質はありますが、これがヒトフェロモンと認められた物質はありません。

しかし、仮にフェロモン相当物質が存在するなら、あえて香水でなくてもスプレーでもローションでも飲み薬でも塗り薬でも、匂い袋でも何でもよいかと思われます。

そもそもヒトフェロモン(と疑われている物質)自体、無臭に近い物が多いので香水である必要はどこにもありません。


ブタのフェロモン


ブタの汗や唾液に含まれるアンドロステノンというタンパク質は、ブタの有名な性フェロモンです。

雄ブタのアンドロステノンで雌ブタに性的な興奮が起きることが観察される事実から、まずは間違いなさそうです。

しかし、特定の動物のフェロモンは一般に他の動物種に影響を与えません。

つまり、ブタのアンドロステノンが他の動物に応用されることは考えにくい。まして進化の過程で嗅覚が退化気味のヒトの媚薬に応用するには無理があります。


香水の前に医薬品でしょ


もし媚薬的効果がある物質があれば、香水より前にまずは医薬品としての応用が優先されるでしょう。

「媚薬医薬品」の開発という意味でなく、人の人体を生理的に変化させる物質は、なんであれ、どういう目的の医薬品に応用されるにしろ、使い方を間違わなければ「夢の医薬品」の潜在力があります。

使い方しだいで「劇薬」、使い方を間違えれば「毒薬」「麻薬」として人類への影響力は絶大です。

それを必要とする消費者の多さや重要性や市場性から考えば、残念ながら香水などは、医薬品の前では吹き飛ばされます。

また、仮に夢の医薬品としてのポテンシャルが認められるとしたら、逆に人の人体への影響は大きく取り扱いには充分な検証と注意が必要です。


幼児への影響


フェロモンを含めホルモン様物質は、特に幼児や乳児への影響は多大と推測されます。

子供達のその後の成長に影響を及ぼす可能性がありますので、香水として軽々しく扱うべきではないという意見もあります。

フェロモン効果が認められる物質があれば、香水よりまずは医薬品への応用があるべきですし、また医薬品としての扱わなければ危険すぎます。


効果あるフェロモン香水は未だ見ない


香水業界でOEM香水などやっているとフェロモン香水の相談や制作依頼、開発案件は一度や二度は受けるものです。

ヒトフェロモンと疑われる成分を配合する製品になるかと思いますが、当社も何度かフェロモン香水の制作相談を受けました。

すべてお断りしています。

実際に開発したことがある他の香水メーカーの方々に聞く限り、明確な効果があったという話はいまだ聞いていません。

(おおむね「気持ちの問題程度の効果」という意見)
(2018-02-23)
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