( 香水工場の )
香る生活
伊豆大島、ツバキの香り
ツバキの花の香りを確かめに大島へ (2018/04/12)
(白い椿の花 = 東京都立大島公園)
当社には「椿」という香水(オードパルファン)があります。
あまり売れている製品ではありませんが、特にプロモートしなくとも、一部のお客さまに、さりげなく売れ続けています。
ところで、生花の方のツバキですが、公園や道端でツバキの花が咲いていると、生花の香りを確かめてみます。しかし、ツバキの生花には、香りはおおむねありません。
そんなわけで、ツバキの花の香りを確かめたい(そして、当社「椿」の香りと比較したい)と常々考えておりますが、先日、ひさびさの休暇ができ、思い切ってツバキで有名な伊豆大島に一っ飛びしてきました。
実際、行ってみると文字通り "一っ飛び" でした。
私が住んでいる東京の多磨エリアには、羽田や成田とは、まったく違うタイプのローカル飛行場があります。
野球場や公園に囲まれた「調布飛行場」です。
そこから飛ぶ飛行機は、双発プロペラ機ながら、大島までのフライト時間は、ななんと、わずか25分。眠っている暇もありません。
実際に乗ってみると細長い木箱に入っているようで、また直接伝わってくるエンジンの唸り、音の揺らぎや振動がたまりません。一般的なジェット機とは、一味も二味も違う乗り心地でした。
(大島到着後、振り向きショット)
大島では、毎年1月から3月下旬まで「椿まつり」というイベントが開催されています。
私が行った4月初旬は、イベントも終わっていますが、ツバキの花の方も、おおむね終わりかけておりました。観光客もまばらでゆっくりと島を回ることができました。
(人様のブログなど読むと自転車が楽しい島のようなことが多く書かれています。私もレンタサイクルで走り始めましたが、そこは火山島。アップダウン激しく平均的な観光客には現実的なチョイスではないでしょう。おすすめは路線バス)
季節的に春でしたので、島全体に様々な春の花の香りが漂い癒されました。
みなさんは、ツバキの花はお好きですか?深紅の花弁に囲まれた黄色い雄しべは、色彩のコントラストが美しく印象的です。
海外では有名なオペラ『椿姫』が象徴するように物語性がある花というイメージがあるようですね。日本では資生堂さんのブランドロゴのモチーフになった花ですね。
一方、花ごとポトリと落ちる落ち方は、尋常ではなく、昔、武士からは縁起が悪い花とみなされていたようです。
大島は、本当にツバキの島でした。そこかしこに自生もしくは栽培されたツバキの樹木が生い茂っています。その数、300万本、とパンフレットにありました。
火山島のためか、大きな樹木はあまり見あたらず、樹木と言えばツバキがメインな風情のエリアが多い。ただ、予想に反して、ツバキ農家と思われる人やお宅にはついに出会いませんでした。
ツバキで有名な大島ですが、産業としては島経済を支えるようなものではなさそうです。
そこかしこにツバキが生い茂っていますので、香りを確かめようと思えば、いろいろなツバキを試すことができました。
主にヤブツバキという品種が多いのですが、珍しいツバキも多く咲いていました。
この島には「大島公園」というツバキのための公園があります。正式名称は東京都立大島公園。そう、東京都なんですね。
(余談ですが、この島を走っている車のナンバーは「品川ナンバー」)
さて、大島公園ですが、広大な敷地に、これでもか、とツバキがオンパレード状態。
ただ、かすかな気配程度の香りなら多少ありましたが、残念ながら、後で書く温室内にあったツバキ以外、香りのツバキには出会えませんでした。
大島公園には「椿資料館」なる博物館が併設されています(無料でした)。
こちらには多彩なツバキの品種が展示されています。ツバキに関連する歴史や文化の展示もあり、興味がある人にはたまらないスポットでしょう。
私の関心は香りですので、香りに関するコーナーはないかと探すと、奥の方に、なんと香りコーナーがありました。"でかした"という気持ちですね。
なになに、アメリカでは、1950年代から香りのあるカメリア(ツバキ)の品種改良が続けられ、日本でも研究されている。
しかし、いったん香りのツバキを作出しても、土壌や環境によって香りが簡単に失われるため、香りのあるツバキを安定的に作ることは未だ成功していないような説明パネルがありました。
そして、そのパネル下には作出された香りのツバキのニオイの展示がありました。
壁に取り付けられたテニスボール大のフタを動かすと蜂の巣のような穴があり、そこに鼻を近づけるとツバキの香りが確かめられます。
・・・生花の香りを常時こういう装置で出すことは技術的に不可能、または維持コスト負担が大きいでしょうから、おそらく他の香料で再現しているものと推測されます。
しかし、この辺のディープな事情を資料館さんに下手に質問すると、警戒されるし嫌がられますし、私自身も今日はミッションで来ているわけでないので、波風立てずに楽しい無垢な観光客として体験させていただきました。
仮に推測通り、他の香料で再現したものとすると、多くの人にわかりやすく仕上げられていますが、よい出来映えの香りと思いました。
それは大島公園内にある温室内の白いツバキでした。
感動的でしたよ。気品の高い香りを漂わせていました。
当社の「椿」の香りよりも、南国風の明るさと楽しさが若干アップした印象でしたが、この日、唯一確かめられたツバキの香りは、当社の「椿」が、本物の花の香りに違わないものとわかり、安心しました。
(香るツバキ1 = 東京都立大島公園)
(香るツバキ2 = 東京都立大島公園)
(2018-04-12)
(白い椿の花 = 東京都立大島公園)
椿の季節の終わりに
当社には「椿」という香水(オードパルファン)があります。
あまり売れている製品ではありませんが、特にプロモートしなくとも、一部のお客さまに、さりげなく売れ続けています。
ところで、生花の方のツバキですが、公園や道端でツバキの花が咲いていると、生花の香りを確かめてみます。しかし、ツバキの生花には、香りはおおむねありません。
そんなわけで、ツバキの花の香りを確かめたい(そして、当社「椿」の香りと比較したい)と常々考えておりますが、先日、ひさびさの休暇ができ、思い切ってツバキで有名な伊豆大島に一っ飛びしてきました。
実際、行ってみると文字通り "一っ飛び" でした。
地元からあっという間の伊豆大島
私が住んでいる東京の多磨エリアには、羽田や成田とは、まったく違うタイプのローカル飛行場があります。
野球場や公園に囲まれた「調布飛行場」です。
そこから飛ぶ飛行機は、双発プロペラ機ながら、大島までのフライト時間は、ななんと、わずか25分。眠っている暇もありません。
実際に乗ってみると細長い木箱に入っているようで、また直接伝わってくるエンジンの唸り、音の揺らぎや振動がたまりません。一般的なジェット機とは、一味も二味も違う乗り心地でした。
(大島到着後、振り向きショット)
香りのツバキ
大島では、毎年1月から3月下旬まで「椿まつり」というイベントが開催されています。
私が行った4月初旬は、イベントも終わっていますが、ツバキの花の方も、おおむね終わりかけておりました。観光客もまばらでゆっくりと島を回ることができました。
(人様のブログなど読むと自転車が楽しい島のようなことが多く書かれています。私もレンタサイクルで走り始めましたが、そこは火山島。アップダウン激しく平均的な観光客には現実的なチョイスではないでしょう。おすすめは路線バス)
季節的に春でしたので、島全体に様々な春の花の香りが漂い癒されました。
ツバキのイメージは分かれる
みなさんは、ツバキの花はお好きですか?深紅の花弁に囲まれた黄色い雄しべは、色彩のコントラストが美しく印象的です。
海外では有名なオペラ『椿姫』が象徴するように物語性がある花というイメージがあるようですね。日本では資生堂さんのブランドロゴのモチーフになった花ですね。
一方、花ごとポトリと落ちる落ち方は、尋常ではなく、昔、武士からは縁起が悪い花とみなされていたようです。
300万本のツバキの島
大島は、本当にツバキの島でした。そこかしこに自生もしくは栽培されたツバキの樹木が生い茂っています。その数、300万本、とパンフレットにありました。
火山島のためか、大きな樹木はあまり見あたらず、樹木と言えばツバキがメインな風情のエリアが多い。ただ、予想に反して、ツバキ農家と思われる人やお宅にはついに出会いませんでした。
ツバキで有名な大島ですが、産業としては島経済を支えるようなものではなさそうです。
やはり、香りはない
そこかしこにツバキが生い茂っていますので、香りを確かめようと思えば、いろいろなツバキを試すことができました。
主にヤブツバキという品種が多いのですが、珍しいツバキも多く咲いていました。
この島には「大島公園」というツバキのための公園があります。正式名称は東京都立大島公園。そう、東京都なんですね。
(余談ですが、この島を走っている車のナンバーは「品川ナンバー」)
さて、大島公園ですが、広大な敷地に、これでもか、とツバキがオンパレード状態。
ただ、かすかな気配程度の香りなら多少ありましたが、残念ながら、後で書く温室内にあったツバキ以外、香りのツバキには出会えませんでした。
椿資料館
大島公園には「椿資料館」なる博物館が併設されています(無料でした)。
こちらには多彩なツバキの品種が展示されています。ツバキに関連する歴史や文化の展示もあり、興味がある人にはたまらないスポットでしょう。
私の関心は香りですので、香りに関するコーナーはないかと探すと、奥の方に、なんと香りコーナーがありました。"でかした"という気持ちですね。
なになに、アメリカでは、1950年代から香りのあるカメリア(ツバキ)の品種改良が続けられ、日本でも研究されている。
しかし、いったん香りのツバキを作出しても、土壌や環境によって香りが簡単に失われるため、香りのあるツバキを安定的に作ることは未だ成功していないような説明パネルがありました。
そして、そのパネル下には作出された香りのツバキのニオイの展示がありました。
壁に取り付けられたテニスボール大のフタを動かすと蜂の巣のような穴があり、そこに鼻を近づけるとツバキの香りが確かめられます。
・・・生花の香りを常時こういう装置で出すことは技術的に不可能、または維持コスト負担が大きいでしょうから、おそらく他の香料で再現しているものと推測されます。
しかし、この辺のディープな事情を資料館さんに下手に質問すると、警戒されるし嫌がられますし、私自身も今日はミッションで来ているわけでないので、波風立てずに楽しい無垢な観光客として体験させていただきました。
仮に推測通り、他の香料で再現したものとすると、多くの人にわかりやすく仕上げられていますが、よい出来映えの香りと思いました。
この日出会えた唯一のツバキの香り
それは大島公園内にある温室内の白いツバキでした。
感動的でしたよ。気品の高い香りを漂わせていました。
当社の「椿」の香りよりも、南国風の明るさと楽しさが若干アップした印象でしたが、この日、唯一確かめられたツバキの香りは、当社の「椿」が、本物の花の香りに違わないものとわかり、安心しました。
(香るツバキ1 = 東京都立大島公園)
(香るツバキ2 = 東京都立大島公園)
(2018-04-12)
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