( 香水工場の )
香る生活
正倉院の秘宝「全浅香」(ぜんせんこう)
読売新聞からご紹介・・ (2022/10/28)
( 全浅香・・宮内庁ホームページ / 読売新聞オンライン 2022/10/26 )
「正倉院展」という展示会はご存じですか?
知っている方には語るまでもないが、私がはじめて「正倉院展」というイベントを知ったのは10年以上も前。
ある年の秋、奈良東大寺に行った際、たまたま正倉院展が開催されていた。
遠くにもの凄い長蛇の列ができており(何事だ、あの行列は!)と眺めた。
その夜、京都のホテルでニュースか何かで昼間の長蛇が「正倉院展」だったと知った。
コロナパンデミックの前は一度の開催で20~30万人の入場者数があった。
歴史的展示物で、しかも刀剣や甲冑のようなビジュアル的にわかりやすいものでなく、鏡や玉など専門的でかなりディープな展示物にしては驚異の集客力である。
今年も正倉院展(第74回)が始まる。
目玉のひとつが天下の名香木「全浅香」(ぜんせんこう)というニュースがでていた。
「正倉院展に登場する名香木・全浅香」(読売新聞オンライン 2022/10/26)
私は全浅香という言葉ははじめて聞いた。
正倉院の香木といえば「蘭奢待」(らんじゃたい)が有名である。
記事にはこうある:
「正倉院の香木というと、蘭奢待の方が知られているが、正倉院との由緒は、全浅香の方が深い」
蘭奢待は香水を勉強する人なら必ず学ぶ日本の代表的な香木である。
その香りを求めて足利義政、織田信長、明治天皇など時の権力者たちが一部を切り取ったという伝説も学ぶ。
「蘭奢待を持つ者=天下人」「蘭奢待=権力の象徴」として学んだものである。
それが「正倉院との由緒は、全浅香の方が深い」と断言され、「『聖武天皇も聞いた天平の香り』と言い切れるのは、全浅香の方なのだ」と天皇家とのゆかりの深さも全浅香が上のような・・
(なんだったんだ、そんなに凄いのならもっと前から話題にしてほしい・・)
と思わないこともない気持ちになった。
蘭奢待も全浅香も、樹木の種類としては同じもので香りも同じではないか、と書かれている。
(実際に焚くことができないので確認のしようがないが)
樹木の種類は「沈香」で、その中でも最高級品の「伽羅」(きゃら)に属するようだ。
お香屋さんやお香関係者なら見たい人は多そうだ。
記事を読んでおもしろかったのは、香木が純粋に香りだけの話ではなく権力の道具として使われたという側面。
とくに蘭奢待を切り取った信長は、全浅香の存在も価値も認めながらも切り取らずにいた、いや、実は切り取っているかもしれない推測が歴史サスペンスみたいで楽しい。
イベントを紹介するニュース記事だが、参考文献も読んだ上での掘り下げられた記事だった。
お客様コメント:
2022/11/04 (Fri) 17:24:48
どんな香りなのか!?
・コメント:
全浅香、匂いをかいでみたいです。
30年くらい前大丸の香り展でガラスケースに入った蘭奢待の香りを嗅いだことがありました(ケースの隅がわずかに開けてあってそこから嗅ぐようになっていました)。極楽浄土に連れて行ってもらったようで、夢見心地でした。
全浅香も嗅いだだけで悟りが開けるような香りなんでしょうね、
・・ちゃぼ
(2022-10-28)
( 全浅香・・宮内庁ホームページ / 読売新聞オンライン 2022/10/26 )
正倉院展がはじまる
「正倉院展」という展示会はご存じですか?
知っている方には語るまでもないが、私がはじめて「正倉院展」というイベントを知ったのは10年以上も前。
ある年の秋、奈良東大寺に行った際、たまたま正倉院展が開催されていた。
遠くにもの凄い長蛇の列ができており(何事だ、あの行列は!)と眺めた。
その夜、京都のホテルでニュースか何かで昼間の長蛇が「正倉院展」だったと知った。
コロナパンデミックの前は一度の開催で20~30万人の入場者数があった。
歴史的展示物で、しかも刀剣や甲冑のようなビジュアル的にわかりやすいものでなく、鏡や玉など専門的でかなりディープな展示物にしては驚異の集客力である。
今年も正倉院展(第74回)が始まる。
目玉のひとつが天下の名香木「全浅香」(ぜんせんこう)というニュースがでていた。
こんな宝があったとは!
「正倉院展に登場する名香木・全浅香」(読売新聞オンライン 2022/10/26)
私は全浅香という言葉ははじめて聞いた。
正倉院の香木といえば「蘭奢待」(らんじゃたい)が有名である。
記事にはこうある:
「正倉院の香木というと、蘭奢待の方が知られているが、正倉院との由緒は、全浅香の方が深い」
蘭奢待は香水を勉強する人なら必ず学ぶ日本の代表的な香木である。
その香りを求めて足利義政、織田信長、明治天皇など時の権力者たちが一部を切り取ったという伝説も学ぶ。
「蘭奢待を持つ者=天下人」「蘭奢待=権力の象徴」として学んだものである。
それが「正倉院との由緒は、全浅香の方が深い」と断言され、「『聖武天皇も聞いた天平の香り』と言い切れるのは、全浅香の方なのだ」と天皇家とのゆかりの深さも全浅香が上のような・・
(なんだったんだ、そんなに凄いのならもっと前から話題にしてほしい・・)
と思わないこともない気持ちになった。
全浅香の香りは?
蘭奢待も全浅香も、樹木の種類としては同じもので香りも同じではないか、と書かれている。
(実際に焚くことができないので確認のしようがないが)
樹木の種類は「沈香」で、その中でも最高級品の「伽羅」(きゃら)に属するようだ。
お香屋さんやお香関係者なら見たい人は多そうだ。
歴史サスペンスの香り
記事を読んでおもしろかったのは、香木が純粋に香りだけの話ではなく権力の道具として使われたという側面。
とくに蘭奢待を切り取った信長は、全浅香の存在も価値も認めながらも切り取らずにいた、いや、実は切り取っているかもしれない推測が歴史サスペンスみたいで楽しい。
イベントを紹介するニュース記事だが、参考文献も読んだ上での掘り下げられた記事だった。
お客様コメント:
2022/11/04 (Fri) 17:24:48
どんな香りなのか!?
・コメント:
全浅香、匂いをかいでみたいです。
30年くらい前大丸の香り展でガラスケースに入った蘭奢待の香りを嗅いだことがありました(ケースの隅がわずかに開けてあってそこから嗅ぐようになっていました)。極楽浄土に連れて行ってもらったようで、夢見心地でした。
全浅香も嗅いだだけで悟りが開けるような香りなんでしょうね、
・・ちゃぼ
(2022-10-28)
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