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( 香水工場の )

香る生活


香料はそんなに悪者ではない
またまた日本語で配信された中国の新聞を読んでいたら、化粧品に含まれる添加物が肌に異常をもたらします、という趣旨の、あちらの偉い先生の解説が掲載されていました。

日本でも昔はこのような主張は多かったです。

たとえば、食品酸化防止剤として有名なビタミンCやビタミンEは、添加物の代表例です。

これらによって食品の酸化が防止され、体内では活性酸素を除去しカラダを防衛しますから、一緒くたに「添加物=悪者」「無添加=善者」という図式は、荒っぽいですね。

記事では添加物の一例として香料も攻撃されていました。

どの香料かは明記されていません。


香料には数万種類、数え方によっては無限の種類があります。市場に流通しているほとんどの天然香料、合成香料ともに長年使用され安全性が確認されたものです。

同じ香料も化粧品やトイレタリーに使用されれば「香料」ですが、食品に使用されれば「フレーバー」です。

食品用香料と香粧品香料は種類が多少違う場合もありますが、同じ香料を使用しているケースも少なくありません。

フレーバーはキャンディやクッキー、ケーキなどの菓子類、ジュースやお茶、コーヒー飲料など飲料類、ハム、ソーセージ、ちくわ、漬け物・・・などほぼすべての加工食品に配合されています。

「無香料」と宣伝しながら「フレーバー」を配合している食品メーカーもあるようです。

それは「香料=悪者」という方程式が消費者のマインドにあるためではないでしょうか。

行きすぎた「香料=悪者」というイメージはなんとかしないと香料産業も立ち行かなくなるでは、と心配です。

日本に100社以上ある香料会社。

その社員の方々は、ほとんどの方が良心ある製品作りをしているにも関わらず、毎日肩身の狭い思いをしています。



(2006-11-04)
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