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( 香水工場の )

香る生活


香料はどこで買えますか?
先日、京成バラ園で開催した調香セミナーで「香料はどこで買えますか?」という質問をいただきました。

調香は「年をとっても長くやれる趣味としていいですよ〜」なんて紹介しながら、はて、考えてみれば香料の入手はけっこう難しい。

調香用香料は大きく3種類に分かれます。

天然香料・合成香料・調合香料。


合成香料


「合成」という言葉だけで悪者のイメージがありますが、けっしてそんなことはありませんのでご安心ください。

天然物からある成分を抽出したものも合成香料ですし、天然物の成分の分子構造を見よう見まねで再現したものも合成香料です。

これらは、むしろ天然物より安全なものが多いのですが、その理由は別の機会に。


調合香料


調合香料とは、天然香料や合成香料を複数種類混合して、すでにある程度の目的を達成している香料です。ローズの香りやチョコレートフレイバー、ストロベリーフレイバーなどです。

調合香料は、カレーを例にたとえるとカレールーのようなものです。カレーを作る際、市販のカレールーを利用して作る人もいれば、香辛料を自分で炒めるところからはじめる人もいます。


天然香料


市場に広く流通しているエッセンシャル・オイルは天然香料の一部です。

こちらは販売されているショップや業者さんが実店舗・ネット販売ともに多く多彩で入手は比較的簡単ですね。


ハードルが高い香料会社との取引


合成香料と調合香料、及び特殊な天然香料は、通常、街のアロマショップや通販では販売されていません。

これらは香料会社さんから購入します。そして、個人の方にはハードルが高いはずです。

販売単位は、香料の種類によって違いますが、1kg、5kg、10kgとかなりまとまった量が取引単位となっています。

数万〜数十万円、ときに数百万円の取引となります。

もし個人で何かの香料を1kg持っていても永久に使い切れないでしょう。なぜなら、それらは濃度が100%で、実際は、水やアルコールで希釈して使用されますから各香料の使用量はごく微量だからです。


香料会社さんとの直取引はハードルが高い


一般に名が知れた大きな香料会社さんは、個人客とのお取引は厳しいでしょう。

近年では、相手が法人であっても直接取引を敬遠する傾向で、化粧品原料商社さんなどが間に入るケースが多くなりつつあります。


小ロット取引は可能か?


しかし、香料会社さんにも多種多様な会社さんがあります。

日本にはおそらく100社以上あるのではないでしょうか?

その中には小分け販売を得意とする香料会社さんもあると思われます。

また、調香の教室やスクール事業をされているところなら小分けして販売されています。

教室に通うことが条件になる場合もあるかもしれませんが、問い合わせてみるのも手ですね。


(2006-11-06)
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