( 香水工場の )
香る生活
「石鹸のような香り」
ご要望多い「石鹸のような香り」
オリジナルフレグランス案件で、パフューマーに同行して企業のご担当者やアーティストさんにお会いすることがあります。
「香りのインタビュー」では詳しくお聞きすることになりますが、最初にとりあえず漠然としたイメージをお聞きします。
すると多いご要望がこれです。
「石鹸のような香り」
「石鹸の香り」
雲をつかむような話
これは簡単なようで難しい。
創るのも難しいのですが、何より注意しないと、石鹸の香りは千差万別なので、香りのイメージがつかみにくいためです。
私たちの「石鹸の香り」のイメージはこのように感じています。
- やさしい香り
- 清潔感のある香り
- 安心感がある香り
- ほのかに香る香り
- お風呂上りのような温もりがある香り
- 白いフローラルブーケ調の香り
「石鹸のような香り」が生まれた背景
これは個人的な思いつきですが、日本人に「石鹸の香り」というイメージを作ったものは花王の『ニュービーズ』かもしれません。
(石鹸ではなく洗剤ではありますが、香りはよくできています)
スズランの香り+お日様に輝く白いシャツやシーツのイメージは、日本人の心にインプリンティングされました。
日差しの中で洗濯物が風になびく光景・・・イメージは「清潔」「安心」「平和」「幸福」・・・
太陽の日光(日差し)の下で干された衣類は、本当に幸福な匂いを漂わせます。
あのお日様に暖められた衣類の幸福感は再現不可能ですが、その幸福感と「石鹸のような香り」というリクエストはリンクしているのかもしれません。
本当の石鹸の香りとは?
ちなみに、本物の石鹸の香りは、脂肪臭いですよ、実話。
脂肪で作りますので。
(2007-01-29)
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