香る生活

武蔵野ワークスでは、香りの想い出について投書を募集しています。

きょうは数年前にいただいた投書です。

送り主は中年の女性の方。

「私の香りの思いでは、酸化した天ぷら油の匂い」。

目を疑いました。茶色く酸化し天ぷら油の匂いを好きな方が世の中におられるとは信じがたかったからです。


「女手一つで私を育ててくれたお母さんは揚げ物屋で働いていました。いつも体中から天ぷら油の匂いがするお母さんが小さい頃は嫌いでした。油の匂いが染みついたお母さんのエプロンも大嫌いでした」

「お母さんの気持ちや愛情を理解できるようになったのは、自分自身子供を持ってからです。天ぷら油で汚れたエプロンの匂いをかぐとお母さんを想い出し感謝の気持ちでいっぱいになります」

読み終わった瞬間、言葉を失いました。
ちょっとホロリとくる話ですね。






(2007-06-02)