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( 香水工場の )

香る生活


練り香水、パッケージ説明文
「金木犀 練り香水」もパッケージ文面の最終校正に入ってきました。

薬事法に規定された表記内容は当然デフォルトで記入しますが、その他の文面は、その会社のポリシーが反映されます。簡潔さを重視していますが、いつも長くなりがちです。

担当者と文面の打ち合わせ・・・

★私:今回はパッケージデザインがシンプルなので、文章は最小限にして空白をいっぱい残し、スッキリした内容にしようと思いますが、どうですか?

★工場長:でも「練り香水」ってわからない人もいるかも?

★私:なるほど。自分だってこの業界に入るまで知らなかった。では「練り香水とは」という一文を追加しますか?

★工場長:使用方法は入れますか?

★私:使い方を知らない人もいそうですね。「使用方法」という一文を追加しましょう。

・・・といった感じで純白の空白部分がどんどん狭まっていく感じです。


練り香水とは?


練り香水とは、ネーミングからはわかりにくいのですが、こんな製品です・・・

アルコールに香料を溶かして作る通常のフレグランスとは違い、練り香水は、ホホバオイルやミツロウなど植物性オイルや天然ワックスなどで練り固めた香りです。

固形もしくは半固形ですので「香水」というコトバはかなり異質な印象を受けます。

「固形パルファム」や「ワックス状パルファム」と呼ばれることもあります。英語はSolid Perfume(ソリッドパフューム、固形パフューム、固形香料)。Perfumeは「香料」。

そのPerfumeを日本語で名訳ながら「香水」と訳したときからやや混乱気味になり、Solid Perfume(ソリッドパフューム)にいたっては直訳すると「固形香水」となり矛盾な感じになりました。


イキな名訳


「練り香水」はイキな名訳と思いますが、「ソリッドパフューム」や「固形パルファム」、「ワックスパルファム」が無難かもしれません。

アルコールを使用しないため揮発が穏やかです。ホホバ(植物性液状ワックス)などが、むしろ香りを閉じこめますので発散性が弱くなる分、ほのかで周囲へのインパクトを押さえることが出来ますし、持続時間も長い。

冬場は自分の体温とともにほのかに香り立つ様が優しいと多くの方に好評です。

ミツロウ(ミツバチが作るワックス)は伝統的に天然スキンケア成分として使用されてきただけあって、スキンケア代わりに使う人もいるでしょう。


日本人向きのパルファム


さらに練り香水のよいところは、基材が天然性でありながら腐敗しないため防腐剤などを使用しなくてよい点です。

酸化防止剤もあまり必要ありませんが、今回はトコフェロール(ビタミンE)を酸化防止のために添加しておきます。

(2007-07-12)
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