( 香水工場の )
香る生活
おまけ事情
今年始め頃から通販でお買物いただくと『コンシンのジェル』ミニアルミパックが「おまけ」として付いています。
そういうささやかなプレゼントなので「もれなく、おまけ付き!」と宣伝するのも気が引けて公表しませんでした。
おまけにしろ無料サンプルにしろ、それらは顧客に喜ばれることが多く、ドンドンつけたいものの、必要ないモノを付けすぎてゴミ化するのも環境的に問題です。
それでときどき「おまけの在り方」なんて哲学的なことを考えたりもします。
「おまけ」に関して、私の少年時代には、有名な仮面ライダースナック事件がありました。
あのカードを集めはじめると、次第にカードが欲しくて、お菓子を買いに行くという本末転倒のの状況にハマっていきました。
友達もみな同じ状況で、あのころは「仮面ライダースナックカード」が人生のすべてでした。
集める楽しみで毎日狂喜していたものです。
あのおまけは日本中の子供達を総動員したおまけで、商品マーケティングの大成功事例です。しかし、行き過ぎ感も否めません。
カード収集騒ぎピークの頃、橋の下に仮面ライダースナックが段ボール箱ごと捨てられている光景を見ました。
カードだけを抜いて商品はそのまま川に放り投げられたのでしょう。
当時日本中で同じような事件が多発し、人々の非難とともに子供達の輝ける情熱も下火となっていきました。
企業で働くようになり、販売プロモーションを企画する立場になっても、おまけで消費者の購買意欲をそそる手法は、どうも仮面ライダースナックとイメージが重なり、好きになれません。
しかし、苦労人エスティーさんの伝記を読み、「おまけ」の意味を知って共感しました。
クリニーク、アラミス、オリジンズなどの有名ブランドを傘下に持つ米国を代表する化粧品ブランド・エスティローダ社の創業者であるエスティさんが、創業時、裏庭の小屋で手作りした化粧品を売り出した頃の話です。
彼女には化粧品には必須とされる多額の広告費、宣伝費がまったくなく、ひたすら美容院などを歩き回り商品を購入してくれたお客さまにサンプルギフトを配布しました。
ライバル達が、大手広告会社にスタイリッシュな広告を制作させ、テレビなどメジャーなマスコミ媒体で派手なプロモーションを展開する一方、小ブランドは地道に頑張るしかないのだ、という構図は今も昔も変わりない。
エスティさんの「おまけ」が、苦し紛れのマーケティングだったことを思うと「おまけ」も途端にありがたく、愛おしく感じられるようになりました。
しかし、彼女には確信と信念がありました:
「商品が語る」
どうです?この言葉、日本の高度成長期の人々が信じたことと同じです。
配布するサンプルギフトはそれ自体が、当時無名ブランドだった「エスティローダ」のブランド名を拡げてくれるという信念です。
現在、化粧品業界のサンプルギフト手法はあまりにも普通・陳腐となり、この手法が今でも同じ意味を持つとは言えません。しかし、彼女の生き方・やり方には学ぶべきものが多く感銘を受けました。
(2008-05-16)
そういうささやかなプレゼントなので「もれなく、おまけ付き!」と宣伝するのも気が引けて公表しませんでした。
おまけにしろ無料サンプルにしろ、それらは顧客に喜ばれることが多く、ドンドンつけたいものの、必要ないモノを付けすぎてゴミ化するのも環境的に問題です。
それでときどき「おまけの在り方」なんて哲学的なことを考えたりもします。
「おまけ」に関して、私の少年時代には、有名な仮面ライダースナック事件がありました。
あのカードを集めはじめると、次第にカードが欲しくて、お菓子を買いに行くという本末転倒のの状況にハマっていきました。
友達もみな同じ状況で、あのころは「仮面ライダースナックカード」が人生のすべてでした。
集める楽しみで毎日狂喜していたものです。
あのおまけは日本中の子供達を総動員したおまけで、商品マーケティングの大成功事例です。しかし、行き過ぎ感も否めません。
カード収集騒ぎピークの頃、橋の下に仮面ライダースナックが段ボール箱ごと捨てられている光景を見ました。
カードだけを抜いて商品はそのまま川に放り投げられたのでしょう。
当時日本中で同じような事件が多発し、人々の非難とともに子供達の輝ける情熱も下火となっていきました。
企業で働くようになり、販売プロモーションを企画する立場になっても、おまけで消費者の購買意欲をそそる手法は、どうも仮面ライダースナックとイメージが重なり、好きになれません。
しかし、苦労人エスティーさんの伝記を読み、「おまけ」の意味を知って共感しました。
クリニーク、アラミス、オリジンズなどの有名ブランドを傘下に持つ米国を代表する化粧品ブランド・エスティローダ社の創業者であるエスティさんが、創業時、裏庭の小屋で手作りした化粧品を売り出した頃の話です。
彼女には化粧品には必須とされる多額の広告費、宣伝費がまったくなく、ひたすら美容院などを歩き回り商品を購入してくれたお客さまにサンプルギフトを配布しました。
ライバル達が、大手広告会社にスタイリッシュな広告を制作させ、テレビなどメジャーなマスコミ媒体で派手なプロモーションを展開する一方、小ブランドは地道に頑張るしかないのだ、という構図は今も昔も変わりない。
エスティさんの「おまけ」が、苦し紛れのマーケティングだったことを思うと「おまけ」も途端にありがたく、愛おしく感じられるようになりました。
しかし、彼女には確信と信念がありました:
「商品が語る」
どうです?この言葉、日本の高度成長期の人々が信じたことと同じです。
配布するサンプルギフトはそれ自体が、当時無名ブランドだった「エスティローダ」のブランド名を拡げてくれるという信念です。
現在、化粧品業界のサンプルギフト手法はあまりにも普通・陳腐となり、この手法が今でも同じ意味を持つとは言えません。しかし、彼女の生き方・やり方には学ぶべきものが多く感銘を受けました。
(2008-05-16)
< カモミール vs マーガレット || グリーンローズ、リニューアル >
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