( 香水工場の )
香る生活
2008年版「ローズの贈り物」
フローラル・フォーシーズンズ ローズの贈り物(Bulgaria Rose)とは武蔵野ワークスが、毎年11月〜12月にかけてその年に収穫されたブルガリアローズのローズオイルで制作する数量限定のオードトワレです。
去年は地中海地方から東欧・ロシアは春・初夏にかけて異常な熱波に覆われました。東欧に位置するブルガリアでも例外ではなく様々な被害が出ました。バラの不作もその一つでした。
(2007年の異常気象は東欧・ロシアだけでなくヨーロッパ全体に影響を与えました。英国の大洪水、ロシアの暴風雨、フランス・スペイン・イタリアでの熱波による山林火災などテレビで見ていても痛々しいものでした)
私自身、2007年産ローズオイルを数カ所から仕入れ嗅ぎ較べましたが、どれも確かにローズオイルだけど「華やかさ」が例年より少し弱いかな、と感じたものです。
製品にしてしまえば、はっきりわかるような差にはなりませんが、ローズオイル原液のままで最高のものが欲しいのは、やはり人情です。
今年のクロップ(作物の収穫物)はどうでしょうか?10月に入荷しすぐにテストしました。オイルにパワーがあります。すばらしい出来映えです。ほっと一安心しています。
さっそく『コンシンのジェル』の生産に取りかかりました。そして、残りのオイルの一部を使用して『ローズの贈り物』を製造します。
秋も押し迫り枯葉が舞う晩秋に、その年のローズオイル・クロップで『コンシンのジェル』と『ローズの贈り物』を製造するのは、当社にとってすっかり秋の風物詩になっています。
※30ml商品に添付されるカード
「ローズの贈り物」2008年の処方は、2007年版とほとんど変化していません。いつものようにローズオイル本来の香りを大切に調香しました。
今年のローズオイルの特徴は、パワーがあるのに素直、という印象です。
冬が近づき気温が下がってくるとローズオイルは固まり出します。凝固してしまうと香水の原料としては非常に扱いにくし、香水として溶かし込んだ後でさえ簡単に再結晶化したり成分凝固を起こします。
「澱」(オリ)と呼ばれる現象です。
ワインの醸造でもオリは大きな問題で、ワイナリーではオリの処理は重要なテーマです。
(しかし、余談ですがオリはとてもおいしい上にポリフェノールが高濃度に含まれており黄金のワイン成分なんて考えている人もいるようです。オリを食べてみたい!)
「ローズの贈り物」はできるかぎり高濃度にローズオイルを配合しますが、問題は頑として溶けてくれないことです。
エタノールに溶かした後、冷温処理しそれで生成したオリをフィルタリングしますが、それでも数日後、数ヶ月後、そして数年後に白いオリや透明のウニュウニュした「ナゾの物体」となり香水瓶の中で沈殿したり浮遊(浮遊物)したりすることはよくあります。
オリを恐れ無理矢理界面活性剤などで溶かし込むのは当社のスタイルではありませんので、「オリは出たらゴメンね」というスタイルで販売していますが、数量も少ない上に、お客様も常連さんが多いので慣れておられる方が多く、なんとか大きなクレームもならずに毎年販売できております。
今年の「ローズの贈り物」、さて、みなさまのお気に召す香りになったでしょうか?お気に召す香りであることを祈ります。
※「女性向けメディア『MYLOHAS』(マイロハス)」さんのバラ特集にて本製品はご紹介いただきました。
内側から輝く、バラ美容のすすめ
(2008-11-23)
去年は地中海地方から東欧・ロシアは春・初夏にかけて異常な熱波に覆われました。東欧に位置するブルガリアでも例外ではなく様々な被害が出ました。バラの不作もその一つでした。
(2007年の異常気象は東欧・ロシアだけでなくヨーロッパ全体に影響を与えました。英国の大洪水、ロシアの暴風雨、フランス・スペイン・イタリアでの熱波による山林火災などテレビで見ていても痛々しいものでした)
私自身、2007年産ローズオイルを数カ所から仕入れ嗅ぎ較べましたが、どれも確かにローズオイルだけど「華やかさ」が例年より少し弱いかな、と感じたものです。
製品にしてしまえば、はっきりわかるような差にはなりませんが、ローズオイル原液のままで最高のものが欲しいのは、やはり人情です。
今年のクロップ(作物の収穫物)はどうでしょうか?10月に入荷しすぐにテストしました。オイルにパワーがあります。すばらしい出来映えです。ほっと一安心しています。
さっそく『コンシンのジェル』の生産に取りかかりました。そして、残りのオイルの一部を使用して『ローズの贈り物』を製造します。
秋も押し迫り枯葉が舞う晩秋に、その年のローズオイル・クロップで『コンシンのジェル』と『ローズの贈り物』を製造するのは、当社にとってすっかり秋の風物詩になっています。
※30ml商品に添付されるカード
「ローズの贈り物」2008年の処方は、2007年版とほとんど変化していません。いつものようにローズオイル本来の香りを大切に調香しました。
今年のローズオイルの特徴は、パワーがあるのに素直、という印象です。
冬が近づき気温が下がってくるとローズオイルは固まり出します。凝固してしまうと香水の原料としては非常に扱いにくし、香水として溶かし込んだ後でさえ簡単に再結晶化したり成分凝固を起こします。
「澱」(オリ)と呼ばれる現象です。
ワインの醸造でもオリは大きな問題で、ワイナリーではオリの処理は重要なテーマです。
(しかし、余談ですがオリはとてもおいしい上にポリフェノールが高濃度に含まれており黄金のワイン成分なんて考えている人もいるようです。オリを食べてみたい!)
「ローズの贈り物」はできるかぎり高濃度にローズオイルを配合しますが、問題は頑として溶けてくれないことです。
エタノールに溶かした後、冷温処理しそれで生成したオリをフィルタリングしますが、それでも数日後、数ヶ月後、そして数年後に白いオリや透明のウニュウニュした「ナゾの物体」となり香水瓶の中で沈殿したり浮遊(浮遊物)したりすることはよくあります。
オリを恐れ無理矢理界面活性剤などで溶かし込むのは当社のスタイルではありませんので、「オリは出たらゴメンね」というスタイルで販売していますが、数量も少ない上に、お客様も常連さんが多いので慣れておられる方が多く、なんとか大きなクレームもならずに毎年販売できております。
今年の「ローズの贈り物」、さて、みなさまのお気に召す香りになったでしょうか?お気に召す香りであることを祈ります。
※「女性向けメディア『MYLOHAS』(マイロハス)」さんのバラ特集にて本製品はご紹介いただきました。
内側から輝く、バラ美容のすすめ
(2008-11-23)
< クリスマスシーズン到来 || 2008年版「サンタの贈り物」ミントの香り >
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