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( 香水工場の )

香る生活


テレビは金融不安一色
いよいよ12月も下旬。本来なら師走の気分が盛り上がる頃ですが、テレビをつけるとニュースも報道番組も金融不安一色です。

秋口のリーマンショック以降、怒濤の不況へと報道のテンションが上がってきています。

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズによると今年の米国のクリスマス商戦は「史上最悪の歳末商戦」だそうです。

(やっぱり、今年のクリスマス商戦、香水は撃沈するかも・・・)

しかし、S&P社の「史上最悪の歳末商戦」という発表には違和感を感じます。

何年昔から調査しているのか不明ですが『怒りの葡萄』の頃の方がもっと悲惨だったような気がしてなりません。

日本で言えば『蟹工船』の頃です。農村などでは娘の身売りが普通に行われていた時代です。

底抜けに明るいアメリカ人がいつまでもしょぼんでいるとはどうしても思えません。

かのパーティ好きの国民が、このクリスマスシーズンに至ってもパーティ控え目に過ごしているということは、彼らは相当ストレスを貯めているに違いありません。

灯が消えたようなマンハッタンにアメリカ人が我慢できるはずがありません。

1990年代初頭、日本のバブルが大輪の打ち上げ花火のごとく弾け散った瞬間、日本人の心はちょっとだけ「清貧」に向かいました。

株や土地転がしでザクザク稼いでいた人間までが、世捨て人風情を求めたかのように見えました。が、しかし、それは思い違いでした。

まして楽天的なアメリカ人なら、ちょっと落ち込んだ後は、消費爆発と逆に激しいリバウンドが待ち構えている気がします。

資本主義経済システムは、民衆のマインド一つで富が生成したり消失したりする不思議なメカニズムになっています。

地球上の富の総量が世界の人々のマインドで増減するという恐ろしいくも夢のあるシステムです。

(そもそも、こんなバーチャルな仮想システムに依存していいのか!?、というソモソモ論はここでは横に置いておきますね)

それは気持ち一つで「気分がよくなる・悪くなる」という気分レベルや気持ちレベルの話ではなく、株価のように実際の価値総額が増減します。

株価だけでなく土地も家屋もおよそ財産・資産と呼ばれるモノの価値が消費者のマインドで物理的に上下することを考えると、口を開けば「大不況」を連呼するテレビにはまいってしまいます。

今年お正月の年明けを覚えていますか?

「原油100ドル超え」のニュースで産業界は上に下への大騒ぎでスタートしました。

10年前、1バレル10ドル程度だった原油がです。凄いことになりそうだという世界の心配をよそに原油は一気に150ドルまで駆け上り、「これはいかん!」と悲鳴直前で、ドスーン、現在30ドルまで急落。

つるべ落としみたいに。・・・原油急落の直接の原因が金融不況に起因しているとしても、ほら、いいニュースもたまにはあります。

人は暗いニュースや暗い話ばかりでは耐えられないようにできています。2009年は躍動の年になる予感でいっぱいです。

(2008-12-20)
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