開発日誌 (~2012年)
# ワセリンの歴史
(2009-01-24 07:50:42)
油田から生まれたワセリン
ワセリンは100%石油由来。
ワセリンの歴史は1859年、米国初の油田であるペンシルベニア州の油田(Titusville タイタスビル)にて始まります。
石油採掘機や油田掘削機(OIL-RIGS)のポンプやロッドに付着するベタベタのワックス(ロッドワックス)が後にワセリンとして分離されるようになります。
厄介者だったロッドワックス
労働者たちはこのドロドロとした、パラフィンのような半固形状の物質を「ロッドワックス」(ROD WAX)と呼んでいました。
黒いドロドロのロッドワックスはベタベタで掘削機を壊したり誤動作させる厄介者でした。
石油採掘現場は危険な場所でケガも絶えませんでした。
しかし、労働者たちはそのワックスを切り傷や擦り傷などの軟膏として使うと傷の修復が早く、治療薬として効果があることを経験的に知っていました。
厄介者を富に変える
若き化学者ロバート・チーズブロー氏はロッドワックスを不純物を取り除き精製を行い、純度の高いワックスを得ました。
これが人類初の工業的に精製されたワセリン(petroleum jelly)です。
彼は商品名として「Vaseline(ヴァセリン)」と命名しました。
チーズブロー氏はワセリンがスキンケアとしてきわめて効果的な治癒作用があるこを発見したのです。
(現在ではワセリンには「薬効はないが、人間の皮膚の自然治癒力を引き出す」とされる)。
彼は1870年に Vaseline工場を建設し、スキンケア商品の量産化に成功しました。
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