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( 香水工場の )

香る生活


オードトワレとオードパルファム#1
「香水」という一語では足りないフランスの香水文化
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きょうは香水用語のトピックです。「香水」という日本語はよくできている言葉です。短くて的確。英語の「Perfume」(パフューム)やフランス語「Parfum」(パルファム)の和訳として当てられた漢字です。

中国語でも「香水」が使用されますので「香水」という漢字が日本人によって漢字訳されたのか、中国人によってなされたのか私には定かではありません。

一方あちらの「Perfume」(パフューム)や「Parfum」(パルファム)は、どちらもともにラテン語の「Per Fumum」(煙を通して)が語源。これは香水の教科書や歴史書の一番最初に出てくる内容です。

古代の人々が香料を焚いて神様に祈りを捧げた光景が目に浮かびますね。香水の起源がどんなものだったか、強く印象づけられます。やはり香水とは宗教とは切り離せない何者かだったんですね。

ところで、日本語では「香水」と「香料」の間には明確な違いがあります。香水とはカラダにつけて楽しんだり自己演出するための化粧品です。「香料」とは香水の原料になったり、食品の香辛料を意味し料理の材料や隠し味に利用されます。

ところが、英語の「Perfume」(パフューム)は、香水とその原料である香料の境が明確でありません。会話や文意の前後から香水なのか香料なのか、判断するしかありません。「Brother」や「Sister」と同じで兄か弟か姉か妹か、訳しにくいですよね。英語圏の人々が香水に関して時としてフランス語を使用する理由はここにあると思います。

一方、世界でもっとも香水文化が発展したフランスでは「Parfum」(パルファム)といえば、やはり香水を意味します。しかし、この国では「Parfum」(パルファム)だけでは足りなくて、パルファム以外にオードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなど同じ香水ながら微妙に違う使い分けをします。

「オーデ」や「オード」は「Eau de」の日本語読みですが、鼻に抜けるような「de」の音が日本語にないので、便宜上「デ」や「ド」を当てていますがどちらも同じ意味。人によって「オーデ」や「オード」になります。意味は「〜の水」(Water of 〜)です。

・パルファム(Parfum) -> 厳密な意味での「香水」。
・オードパルファム(Eau de Parfum) -> 香水の水。やや薄め目の香水。
・オードトワレ(Eau de Toilette) -> 化粧室の水。トイレの水や芳香剤という意味ではありません。
・オーデコロン(Eau de Cologne) -> ケルンの水。ドイツのケルンで売り出された香水。

(続く・・・)

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(2009-06-09)
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