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香る生活
新作香水「ブラックベチベル」、ベチバーとは
ベチバーとは?
ベチバーは東南アジアやインドなど熱帯地域にて多く生産されているイネ科植物です。
イネ科植物から連想されるイメージは、日本人には「コメ」になると思いますが、パッと見は「ススキ」です。
背丈・格好が川辺に密集するススキにそっくりです。群生密集する様は近寄りがたいパワーがあります。
ベチバーは東南アジアやインドだけでなく、ブラジルやアフリカなど高温多湿な熱帯地方なら世界中に広く繁殖していることからその生命力の強さが伺えます。
多くは精油を生産するための香料植物として栽培されます。
ベチバーの特徴は、その香りです。根に独特な芳香を含む精油が生成されます。wikipediaによればベチバーは、インドではKhus(「クス」)と呼ばれるそうです。
その意味は「香り高い根」。
伝統的にベチバーが「香りの植物」として人々に認識されていることがわかります。
ベチバーの凄い根、池や川を守る守護神
ベチバー精油は根から採取されますが、この根がまたすごい根で、地中で、細く繊維質で強靱な根をちじれ毛状に広く深く茂るように張るため干ばつに対する耐性も強いと言われます。
ベチバーの根の特徴から、護岸の植生植物としては特に優れています。傾斜地でもよく育つため堤防や土手の土止め、水辺の土砂崩壊や土砂流入防止として役立ちます。
さらに水質の浄化作用に効果があるとされ、池や川を守る守護神としてベチバーを護岸設計の基本にしようとする動きもあります(Vetiver System ベチバーシステム。ベチバープランテーションによる土壌と水質浄化を推進するNGO、TVNIによる運動らしいです。詳細は不明)。
これからはエコな環境設計が求められる時代ですので、護岸の発想はコンクリートではなくベチバーなどの植生植物を中心とした発想が、護岸の常識になるかもしれません。
ベチバーの凄い根の草、編み物の材料
ベチバーの乾燥根は、その豊かな繊維質のためにインドや東南アジアでは伝統的に編み物の材料として広く利用されてきました。
応用されるものは、マット、帽子、手提げ、カゴ、日よけなど。エコな雑貨として世界的に見直されています。
ベチバーの産地、日本では?
ベチバーの有名な産地は、ジャワ島、ハイチ、インドなど。レユニオン島(ブルボン・ベチバー)は高級ベチバーとして有名です。
インドネシアや中国での栽培も近年盛んになっているそうです。
今回、武蔵野ワークスが製品化した「ブラックベチベル」に採用したベチバーは ジャワ島産。
日本でも生育しますが、精油産業としては聞いたことがありません。ベチバー畑を運営されている方がおられたらお、ぜひ教えてください。取材にいきたーい!ものです。
ベチバーの歴史
ベチバーの原産地と考えられているインドでは、アーユルヴェーダにベチバーオイルの記述があることから、古代から瞑想や医薬品として利用されていることが推測されます。
しかし、ベチバーの詳しい歴史は不明です。
ベチバーは、インドではサンダルウッド同様、古くからお香の原料として使用されてきました。お香としては乾燥させた根を粉末状にして使用されていたらしいです。
先に記述したように、ベチバーの繊維質に富むちじれ毛状の根は、敷物、日よけ、カゴなどの編み物の素材に使用されています。
ベチバー精油も精油の例に漏れず、強力な虫除けになり殺菌効果が発揮されますのでベチバーの根で編まれた敷物やカゴは、衛生的というだけでなく、その深い香りゆえに人を癒しの世界へと誘います。
【製品販売サイト】
2011新作香水「ブラックベチベル」Black Vetiver(大人の静寂、ベチバー)
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(2011-05-03)
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