( 香水工場の )
香る生活
香水「摩天楼」・・ローズ&パチュリの力
目を閉じると「好きな香り」
連続で投稿したパチュリシリーズはこれが最後。
自社製品なので自画自賛の部分がありますが、「摩天楼」は個人的にはとっても好きな香りです。
( これがテレビショッピングなら、奇声を上げて「凄〜い!」というリアクションになる部分 )
でも正直ベースなら、じっと目を閉じて「好きかも・・・」と自問自答するところです。
基本メンズ&ユニセックスな香り
「摩天楼」は、まずは基本メンズの香り。
やはり甘いフローラルは中年男性にはややきつい。まして、若い女性が大好きなバニラやグルマン系は言うまでもありません。
フローラルな香りならフローラルでも「渋めフローラル」が男性には好まれる。
「摩天楼」はローズとパチュリをブレンドした香りです。
ローズだけならゴージャスかつ華麗な別世界なんですが、「摩天楼」のローズはブレーキが効いた豪華さ。
花で言えば黒バラ。やや妖艶なイメージです。
パチュリの香りの深さが妖艶です。
ベチバーやパチュリだけで渋めに決めると、ワイルドな大自然や壮大な大地のイメージになりますが、ここにローズは入った瞬間、大地は都会に生まれ変わる印象。
香りに都会的でオシャレ感が加味されたように思います。
また、ローズが入ることで女性にも愛される香りになります。
そういう意味でユニセックスな香りです。
「摩天楼」誕生の事情
実はこの作品は、ある自動車会社さんの依頼で制作した試作が元になっています。5年くらい前の話です。
クライアントさんが抱くイメージを元に試作しました。
試作しプレゼンテーションというプロセスは、OEM香水の香水開発手法としては一般的ですが、大きな案件の場合、クライアントさんは複数の香水メーカーや香料メーカーに案件を提示しますので、メーカー同士のコンペティションが加わります。
そのときの案件はコンペではありませんでした。
だから落選の心配はありませんでしたが、提出した3作品のうち、一番予想と違う作品が選ばれたことで記憶に残る案件となりました。
「摩天楼」は、そのとき落選した作品の一つ。
落選以来、「メンズ香水としてのローズ&パチュリ」は、担当パフューマーの心の中にくすぶっていたようです。
そして、5年かけてやって製品化した製品が「摩天楼」。
男の渋さプラス華
渋さやパワーが特徴のメンズ香水に「華」加えるという点が私には新鮮でした。
「勢いがある働き盛り、脂が乗った男、落ち着きと自信、知性」+「華麗さ、ダンディーさ」・・・都会的で現代的な香りに感じられる。
勢いがある女性愛用者
「ローズ&パチュリ」の「豪華さ&渋さ」のコンビネーションは、依然として基本メンズの香りですが、女性のお客様にも好評です。
当社の現在の顧客男女比率は80%:20%。
女性顧客が多いので、女性顧客の購入が多いことは当然ですが、女性顧客の方に勢いを感じています。
あるお客様からいただいたメールです。
当社では顧客の性別や年齢は把握しませんので推測ですが、若い女性の方です:
タイトルは「ファンレター」。(あー、直球メール、ありがとうございます!)
内容は「摩天楼は、嗅いだ瞬間にじゅわっと唾液が出ましたが、パッとシトラスとは気づきませんでした。材木の匂いと華やかな匂い、・・・」
社内的には「じゅわっと唾液が出る」の意味の解釈で混乱していますが、おそらく「好きだという意味だろう」ということで喜んでおります。
「材木の匂いと華やかな匂い」の部分は「ローズ&パチュリ」を感じていただいている部分でしょうか。
こんなお褒めをいただき、ますます「摩天楼」には自信を深めています。
いっそのこと、「じゅわっと唾液が出る『摩天楼』」とネーミングを変えるのもいいかもしれません。
好みが分かれるパチュリ香水
しかし、いかんせん、パチュリです。
ベチバー香水同様、パチュリ香水も好みが分かれる香りですので、すべての人にお気に召してもらえる香水とは考えておりません。
ベチバー同様、むしろ半数以上は「ちょっと苦手」と感じられるかもしれません。
「摩天楼」スカイスクレイパー、機会がありましたらお試しください。
【製品販売サイト】
2011新作香水「摩天楼」Skyscraper(都会のクールなローズ&パリュリ)
※この記事は「ローズ&パチュリの力」
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(2011-05-07)
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