( 香水工場の )
香る生活
香りと脳の関係 (3)・・・香りと脳内血流
ある種の香りを嗅ぐと脳内の血流が増加することがわかってきました。脳血流の増加は、脳活性化と考えられます。
脳血流の増加は、脳をよく使ったときにも見られますし、手足の運動やピアノなど複雑で緻密な指の動作でも観察されます。
そして、意外と知られていない脳血流ブースターが「よく噛むこと」と「香り」です。
私たちは、小さい頃から「よく噛んで食べなさい」と言わてきたと思います。消化がよいからと聞かされていましたが、発育盛りの子供達にはそういうトラブルの実感は薄く、よく噛む意味、というか価値がわかりにくいと思います。
しかし、私の場合、年齢とともに胃腸もお疲れ気味で、さらに噛めば脳内血流が増加する事実を知り、「よく噛む = 脳活」であることを知って、今ではとっても御利益を感じるようになりました。
実験によると硬い食べ物・歯ごたえがある食品の方が、柔らかい食品よりも効果的です。
これは体内に取り込まれた栄養が脳を活性化させることよりも、顎を動かす(咀嚼とは顎・舌の協調動作や唾液分泌など複雑な協調作業が求められる活動らしいです)行為が脳神経を刺激し、脳を活性化させていると推測されます。
実際、栄養や養分を含まないチューインガムを噛むだけでも血流の増加が知られています。
また香りも脳血流を増加させる要素です。香りで食欲が増すことは日常的によく体験します。香りが食欲を増進させる脳内のメカニズムはどうなっているのでしょうか?
・おいしい香り →
・脳細胞や神経がアクティブになる(酸素消費増加) →
・多くの酸素が必要 →
・脳内血流が増加する
と考えられています。香りが脳に与える刺激になりうる実例です。
しかし、すべての香りで同じような脳内の活性化が見られるわけでなく、香りの種類によって、強度や活性化する脳内の部位には大きな違いが観察されるとのことです。
ある香りは副交感神経を刺激(交換神経は抑制)し、ある香りは逆の現象を引き起こすなどのデータが、とくに精油の分野で調査が続いています。たとえば、
・ラベンダー精油 → 副交感神経刺激(交換神経抑制) → 鎮静作用
・レモン精油 → 副交感神経抑制(交換神経刺激) → 興奮作用
香りが自律神経系を刺激することができるとすれば、それは体内における何らかの生理的な現象を引き起こすことができるポテンシャルがあることを意味します。今まで経験的に知られてきた精油の効果が脳科学の分野でも実証されはじめています。
香りが交換神経・副交感神経系の自律神経系を刺激することが実験によってエビデンスが集積されつつありますが、実は自律神経系だけでなく、香りは体内ホルモン系あるいは免疫系のシステムにも影響を与えることが知られるようになってきました
(続く・・・)
次へ->
※この記事は[(3)香りと脳内血流]
香りと脳の関係 (8)嗅覚のメカニズム
香りと脳の関係 (7)香りで痩せる
香りと脳の関係 (6)リアルに蘇る記憶
香りと脳の関係 (5)香り成分は脳に届く?
香りと脳の関係 (4)再生可能な嗅神経
香りと脳の関係 (3)香りと脳内血流
香りと脳の関係 (2)香りと認知症
香りと脳の関係 (1)なぜ脳の話
(2015-08-11)
脳血流を増やすもの
脳血流の増加は、脳をよく使ったときにも見られますし、手足の運動やピアノなど複雑で緻密な指の動作でも観察されます。
そして、意外と知られていない脳血流ブースターが「よく噛むこと」と「香り」です。
「よく噛む」と脳内血流
私たちは、小さい頃から「よく噛んで食べなさい」と言わてきたと思います。消化がよいからと聞かされていましたが、発育盛りの子供達にはそういうトラブルの実感は薄く、よく噛む意味、というか価値がわかりにくいと思います。
しかし、私の場合、年齢とともに胃腸もお疲れ気味で、さらに噛めば脳内血流が増加する事実を知り、「よく噛む = 脳活」であることを知って、今ではとっても御利益を感じるようになりました。
実験によると硬い食べ物・歯ごたえがある食品の方が、柔らかい食品よりも効果的です。
これは体内に取り込まれた栄養が脳を活性化させることよりも、顎を動かす(咀嚼とは顎・舌の協調動作や唾液分泌など複雑な協調作業が求められる活動らしいです)行為が脳神経を刺激し、脳を活性化させていると推測されます。
実際、栄養や養分を含まないチューインガムを噛むだけでも血流の増加が知られています。
香りで刺激される脳血流
また香りも脳血流を増加させる要素です。香りで食欲が増すことは日常的によく体験します。香りが食欲を増進させる脳内のメカニズムはどうなっているのでしょうか?
・おいしい香り →
・脳細胞や神経がアクティブになる(酸素消費増加) →
・多くの酸素が必要 →
・脳内血流が増加する
と考えられています。香りが脳に与える刺激になりうる実例です。
香りの種類により活性化される強さや部位には差がある
しかし、すべての香りで同じような脳内の活性化が見られるわけでなく、香りの種類によって、強度や活性化する脳内の部位には大きな違いが観察されるとのことです。
ある香りは副交感神経を刺激(交換神経は抑制)し、ある香りは逆の現象を引き起こすなどのデータが、とくに精油の分野で調査が続いています。たとえば、
・ラベンダー精油 → 副交感神経刺激(交換神経抑制) → 鎮静作用
・レモン精油 → 副交感神経抑制(交換神経刺激) → 興奮作用
香りが自律神経系を刺激することができるとすれば、それは体内における何らかの生理的な現象を引き起こすことができるポテンシャルがあることを意味します。今まで経験的に知られてきた精油の効果が脳科学の分野でも実証されはじめています。
香りが刺激する自律神経系・ホルモン系
香りが交換神経・副交感神経系の自律神経系を刺激することが実験によってエビデンスが集積されつつありますが、実は自律神経系だけでなく、香りは体内ホルモン系あるいは免疫系のシステムにも影響を与えることが知られるようになってきました
(続く・・・)
次へ->
※この記事は[(3)香りと脳内血流]
香りと脳の関係 (8)嗅覚のメカニズム
香りと脳の関係 (7)香りで痩せる
香りと脳の関係 (6)リアルに蘇る記憶
香りと脳の関係 (5)香り成分は脳に届く?
香りと脳の関係 (4)再生可能な嗅神経
香りと脳の関係 (3)香りと脳内血流
香りと脳の関係 (2)香りと認知症
香りと脳の関係 (1)なぜ脳の話
(2015-08-11)
search