( 香水工場の )
香る生活
ワインセラーと香水原料のセラー
(2012/11/21)
ワイナリーや酒蔵、醤油蔵には興味シンシンです。蔵は私的パワースポット。ワインセラーと香料セラーのおもしろ風景(2012/11/21)
半年前にダイハツさんの「第3のエコカー」テレビCMが流れはじめした。ロケ地は小豆島。
小豆島の醤油工場と醤油蔵のたたずまいは圧倒的です。あの島の醤油工場エリアに立つと実感するのですが、長年の歴史や伝統のなせる重み・重厚感が伝わってくる荘厳さ。
発酵や酵母に関心がある人には、インスピレーションが湧き起こる本物のパワースポットです。
そんなわけで、ドビュッシーのピアノ曲とともにあのCMが流れてくると、多くの蔵ファンがうっとり見てしまうのではないでしょうか。
東京の西部エリア、多摩地区なんて呼ばれますが、ここに住んでいると比較的簡単に「蔵」に行くことができます。それは勝沼など甲府盆地に数多く点在するワイナリー。「勝沼ぶどう郷駅」まで中央本線で1時間もかからない近さ。
毎年、秋になるとちょっとお気軽に行ってきます。
今年は、日帰りでサントリーさんの「登美の丘ワイナリー」に行って来ました。甲府駅からバスに乗り換えますので、勝沼よりやや遠いのですが、さすがに大手さんだけに施設や設備は今まで見たワイナリーの中では最大級でした。
厚かましいことを言えば、大手さんのワイナリーは観光客向けの観光コースも整備されていて、よくトレーニングされたガイドさんに案内されたりと、「生ワイナリー」や「生工場」を見たいディープなユーザーにはやや物足りないかもしれません。
それは見せてもらえるだけで感謝という気持ちで見学すれば、いろいろな発見があるはずです。
上の写真はそのとき撮影したワインセラー。
山肌をくり抜いて作られているそうです。蔵穴の世界です。入ると同時にカビくさいのですが、これがいいとのこと。暗がりに目が慣れてくると壁全体が豪快に黒カビに覆われていることがわかります。
カビの発生は、セラー内の湿度が高いということですよね。コルクの乾燥を防ぐためワインセラーはある程度湿度がある方がよいとされています。黒カビは、よいワインセラーの証とも。
穴蔵だけにちょっと神聖な気持ちになれるところもやや不思議です。
ヨーロッパでは、ワイナリーに行くとオーナーさんなどに「このワイナリーには妖精が住んでいる」なんてまじめな顔でケロリと言われることがありますが、それが全然冗談ぽくないし、そんな気持ちになります。
果汁や麦芽をお酒=スピリット(spirit)に昇華させるのですから魔法ですよね。spiritは、強いお酒と同時に「精神」や「心」という意味もあります。妖精に通じる世界とヨーロッパの人々も考えているようです。
香水工場は、どこのブランドさんもだいたい普通の工場で製造していると思いますが、その原料である香料を備蓄・保管する蔵(セラー)は、案外荘厳な場所かもしれません。
エッセンシャル・オイルなどの香料類の保管には、だいたい共通した保管条件が求められます。
・20度以下の比較冷涼な環境であること
・気温変化や湿度変化が少ないこと
・光が乏しく薄暗いこと
・振動や騒音に触れないこと
・二酸化炭素や窒素など不活性ガスが充満していること(酸化されないために)
どうでしょう。香料セラーは、ワインセラーとほとんど同じ条件です。
当社にもささやかなながら地下室があって香料を保管していますが、もっと設備のよい天然の香料セラーが欲しいと常に考えています。
サントリーさんの山肌をくり抜いて作ったワインセラーは、本当に理想的な場所で、「一部間借りさせてください」と申し出たい衝動に駆られました。
香料セラーとワインセラーの違いは、ワインセラーの妖精は、ブドウの絞り汁をワインに変えるための魔法が与え続けますが、香水工場の香料セラーは、何の変化も起こさない、何も劣化させない魔法、いわばアンチエイジングの魔法を与えてくれることでしょうか。
そんなことを考えながら、「登美の丘ワイナリー」のレストランで楽しいワインを堪能して東京に戻ってきました。休日を、たまにはワイナリーのパワースポットで過ごすのも悪くありません。
みなさんも、ぜひワイナリー探訪にお出かけください。素敵な妖精に出会えるかもしれません。
(2012-11-21)
ワイナリーや酒蔵、醤油蔵には興味シンシンです。蔵は私的パワースポット。ワインセラーと香料セラーのおもしろ風景(2012/11/21)
自動車CMが語る小豆島・醤油蔵の重厚感
半年前にダイハツさんの「第3のエコカー」テレビCMが流れはじめした。ロケ地は小豆島。
小豆島の醤油工場と醤油蔵のたたずまいは圧倒的です。あの島の醤油工場エリアに立つと実感するのですが、長年の歴史や伝統のなせる重み・重厚感が伝わってくる荘厳さ。
発酵や酵母に関心がある人には、インスピレーションが湧き起こる本物のパワースポットです。
そんなわけで、ドビュッシーのピアノ曲とともにあのCMが流れてくると、多くの蔵ファンがうっとり見てしまうのではないでしょうか。
東京近郊にある蔵、甲府盆地に点在するワイナリー
東京の西部エリア、多摩地区なんて呼ばれますが、ここに住んでいると比較的簡単に「蔵」に行くことができます。それは勝沼など甲府盆地に数多く点在するワイナリー。「勝沼ぶどう郷駅」まで中央本線で1時間もかからない近さ。
毎年、秋になるとちょっとお気軽に行ってきます。
今年は、日帰りでサントリーさんの「登美の丘ワイナリー」に行って来ました。甲府駅からバスに乗り換えますので、勝沼よりやや遠いのですが、さすがに大手さんだけに施設や設備は今まで見たワイナリーの中では最大級でした。
厚かましいことを言えば、大手さんのワイナリーは観光客向けの観光コースも整備されていて、よくトレーニングされたガイドさんに案内されたりと、「生ワイナリー」や「生工場」を見たいディープなユーザーにはやや物足りないかもしれません。
それは見せてもらえるだけで感謝という気持ちで見学すれば、いろいろな発見があるはずです。
黒カビに覆われた重厚なワインセラー
上の写真はそのとき撮影したワインセラー。
山肌をくり抜いて作られているそうです。蔵穴の世界です。入ると同時にカビくさいのですが、これがいいとのこと。暗がりに目が慣れてくると壁全体が豪快に黒カビに覆われていることがわかります。
カビの発生は、セラー内の湿度が高いということですよね。コルクの乾燥を防ぐためワインセラーはある程度湿度がある方がよいとされています。黒カビは、よいワインセラーの証とも。
穴蔵だけにちょっと神聖な気持ちになれるところもやや不思議です。
妖精が宿るワイナリー
ヨーロッパでは、ワイナリーに行くとオーナーさんなどに「このワイナリーには妖精が住んでいる」なんてまじめな顔でケロリと言われることがありますが、それが全然冗談ぽくないし、そんな気持ちになります。
果汁や麦芽をお酒=スピリット(spirit)に昇華させるのですから魔法ですよね。spiritは、強いお酒と同時に「精神」や「心」という意味もあります。妖精に通じる世界とヨーロッパの人々も考えているようです。
香料セラーとワインセラー
香水工場は、どこのブランドさんもだいたい普通の工場で製造していると思いますが、その原料である香料を備蓄・保管する蔵(セラー)は、案外荘厳な場所かもしれません。
エッセンシャル・オイルなどの香料類の保管には、だいたい共通した保管条件が求められます。
・20度以下の比較冷涼な環境であること
・気温変化や湿度変化が少ないこと
・光が乏しく薄暗いこと
・振動や騒音に触れないこと
・二酸化炭素や窒素など不活性ガスが充満していること(酸化されないために)
どうでしょう。香料セラーは、ワインセラーとほとんど同じ条件です。
当社にもささやかなながら地下室があって香料を保管していますが、もっと設備のよい天然の香料セラーが欲しいと常に考えています。
間借りしたい理想的なセラー
サントリーさんの山肌をくり抜いて作ったワインセラーは、本当に理想的な場所で、「一部間借りさせてください」と申し出たい衝動に駆られました。
香料セラーとワインセラーの違いは、ワインセラーの妖精は、ブドウの絞り汁をワインに変えるための魔法が与え続けますが、香水工場の香料セラーは、何の変化も起こさない、何も劣化させない魔法、いわばアンチエイジングの魔法を与えてくれることでしょうか。
そんなことを考えながら、「登美の丘ワイナリー」のレストランで楽しいワインを堪能して東京に戻ってきました。休日を、たまにはワイナリーのパワースポットで過ごすのも悪くありません。
みなさんも、ぜひワイナリー探訪にお出かけください。素敵な妖精に出会えるかもしれません。
(2012-11-21)
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