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( 香水工場の )

香る生活


おニューの香水棚
(2013/03/05)

香水を収納する商品棚を特注しました。たかが棚ですが、収納棚がよいと商品もうれしいかも(2013/03/05)
オリジナル香水収納棚

お店も什器も商品ストーリーの一部


パリなどヨーロッパの大都会で化粧品の専門店に行くと商品もすてきですが、そのディスプレイや商品を陳列する什器もなかなかすてきだなと関心したりします。そういうビジュアルも商品を語るストーリーであり、お店のサービスや雰囲気とともに商品の一部なんだなと納得します。


通販専門の場合、棚はビジュアルより機能性


一方、通販の場合、お客様からは通販の配送センターは見えない場所ですし、ビジュアルより効率性が優先されます。

そんなわけで、通販専門の当社の商品棚は、お世辞にもクールな棚とは言えませんでした。しかし、いくら誰も見る人がいない棚とはいえ、味気なかったです。


出荷前の香水が時を待つ棚


そこで、今回は、香水という物語性ある商品にふさわしく、ちょっとだけ雰囲気があり、それでいて通販の機能性を満たすシンプルかつ出し入れに効率的な香水棚を特注しました。

今回も九州のある家具工場さんに制作依頼を出しました。制作してもらった香水棚は、どこのご家庭にもあるようなタンスに似ていますが、設計は当社オリジナル。

香水は、やはり重いですので、強度を上げて、それでいて全体の重量を可能な限り殺ぎ落とし軽量化を試みました。

「出荷前の商品が静かに時を待つ棚」というコンセプトで、シンプルかつ雰囲気のある棚に仕上げてもらいました。


想定外に塗料の強いニオイの正体は?


2月上旬、棚が福岡から配送されてきました。予想通りの出来映えでしたが、思いの外、塗料が独特のニオイ。香水棚をバラして、しばし陰干し・吹きさらし状態にしておりました。

1週間経過してもニオイが残るので、ニオイの原因や消臭方法を聞くために家具工場に電話を入れると、これまた予想外の返答。てっきりニスとばかり思っておりましたが、植物の天然オイルのニオイと判明しました。

その植物とは亜麻。「亜麻色の髪」の亜麻です。日本では北海道で栽培されているようです。この亜麻のシードオイル(亜麻仁油=種から採取される植物オイル)は、食用にもなりますし、塗装(オイルフィニッシュ)としても人気のオイルだそうです。

私の場合、このニオイがあまり好きではなく商品に付くことは避けたいとばかり考えていたのですが、このニオイが「新品の家具のニオイ」として大好きな人がそれなりに存在すると言う話を聞いて、これは勉強不足と驚きました。


亜麻という植物


せっかくなので、亜麻という植物を調べてみました。

亜麻からは良質な繊維が採取され衣料品の原料になるそうです。フランス語で亜麻は「ラン」と呼ばれ、なんと「ランジェリー」の語源になっています。つまり、亜麻の繊維は高級下着の素材に使われてきたことがわかります。

なるほど、ランジェリーに使用される植物のオイルで仕上げられた棚に香水を収納するのも、悪くありません。3週間の陰干しで亜麻仁油のニオイは微かに香るレベルになっており、むしろ、気持ち的にも実際に香るレベルも程良い状態です。

すっかり気をよくして、到着したばかりのおニュー香水棚に香水をせっせと出し入れする毎日がはじまりました。



(2013-03-05)
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