( 香水工場の )
香る生活
お酒と香り
飲む機会が多かったこの正月、お酒の楽しみ方を反省しました(2017/01/04)
新年、おめでとうございます。新年のお祝いの席では、お酒をいただく機会が多かったのではないでしょうか?
私もお年始の挨拶回りで親戚のお宅などでお酒を振る舞ってもらいました。
私が最初に入った会社には呑兵衛の先輩がたくさんいました。仕事が終わると「一杯行かない?」とよく誘われました。「一杯だけ」と言いながら一杯で終わることはついにありませんでした。
「酒を飲まなければ、もう一軒家が建っていた」と豪語している先輩もいました。話半分でも相当額飲んでいます。酒への出費の一部でも、もっと後に残るものへ投資した方がよかったのではと考える人も当然いるでしょう。
一方、酒に酔って水面に浮かぶ月を取ろうと溺れ死んだ中国の偉大な詩人・李白の場合、天才アーティストらしい死に方だと感じる人は多いかも。それぞれの価値観でお酒が楽しめる現在の日本はよい国ですよね。
昔、テレビである女優さんが「私の血液は赤ワインでできている」と話されていました。その意図はワイン愛の表現ですが、私には別の意味で身に迫るコトバでした。
この女優さんは、数年後ガンが発症し闘病生活の末、亡くなられました。ガンの原因は不明ですが、大好きなワインが一要因だった可能性は高いでしょう。
こういうリスクがあるにも関わらず、自分の身に現実が突きつけられるまで、酒好きが酒を絶つケースはあまり聞きません。お酒にはこれほど人を夢中にさせる魅力があるのでしょう。
お酒が行きすぎる原因は、アルコールが持つ麻薬的な魅惑。私は麻薬経験はありませんが、"ランナーズハイ"の体験から、麻薬が創り出す症状をうっすらイメージしています。
私は、学生時代、サッカーの試合中にランナーズハイを体験しました。もう汗も出尽くすくらい激しく、かつ長い時間走って呼吸さえ苦しい頃、突然じわりとカラダ全身が未知なる幸福感で包まれました。
西空を赤く染める夕空が天国のよう見えていました。今から思えば、肉体的には非常に危険な状態に達していたと思われます。
ランナーズハイの恍惚とした喜び、現実を離脱した感覚は圧倒的でしたが、現実には自分の脳がなせる幻影です。エンドルフィンやドーパミンがドクドクと出ていたのでしょう。
お酒は、麻薬や薬物ほどの高い依存症リスクなしに簡単かつ合法的に味わえる麻薬的な嗜好品。幸福系脳内ホルモンの分泌を促します。しかし、脳内ホルモンによる幸福感は所詮、醒めればむなしいまぼろし。
お酒の飲み始めは味、つまりお酒の場合、それは香りと同体ですが、とってもおいしい。
脳を激しく心地よく刺激します。口の中に拡がる豊かな香りは、大げさですが、生きていてよかったといった安堵感のような。
飲み始めの一杯は、辛かった一日(毎日が辛いわけではありませんが、緊張づくめで、必死で、忙殺された日などはとくに)の終わりに幸せになれる瞬間といった感じですかね。
しかし、この感動、どうせ長くは続かないんです。
二杯目、三杯目になると香りは、急速に減衰曲線を描き、酔えば、もはやエタノールを飲んでも大差ないのでは。
一杯目は香りを堪能し、あとは次第に香りや味の楽しみは薄れるのに、依存症に陥ったかのように飲み続けるのが呑兵衛の性(さが)。
どんなお酒でも、私には自分の飲み方があります。それは、飲む前にグラスの中に鼻を突っ込んで香りを確かめることです。
ワイン飲みはだいたいやってますよね。あれを日本酒、ウイスキーなどすべてのお酒でやります。ビールでもやります。
さすがにビールでやっている人は少ないでしょう。ビールは麦と酵母のワイルドなニオイがします。他のお酒ほど洗練された香りではないのですが、自然のリアルな香りは案外、楽しいですよ。
私の場合、お酒の香りは、理由はわかりませんが、夜よりも昼間の方がはっきり感じられます。みなさんはどうでしょうか?
また、最近は日本酒も冷やして飲む人が多くなりましたが、私は熱燗派です。赤ワインは常温派です。理由がない限り赤ワインを冷蔵庫に入れることはありません。香り立ちは、こちらがよいですね。
お酒の香りが味わえる間なら、私は麻薬地帯に入る手前の安全地帯。
「お酒の香りがわからなくなったら、宴は終わり時」・・・今年は、これを心に決めて、忘れないようにして酒の席に入ろうと思います。
(2017-01-09)
楽しいお酒の席
新年、おめでとうございます。新年のお祝いの席では、お酒をいただく機会が多かったのではないでしょうか?
私もお年始の挨拶回りで親戚のお宅などでお酒を振る舞ってもらいました。
呑兵衛たちの価値観
私が最初に入った会社には呑兵衛の先輩がたくさんいました。仕事が終わると「一杯行かない?」とよく誘われました。「一杯だけ」と言いながら一杯で終わることはついにありませんでした。
「酒を飲まなければ、もう一軒家が建っていた」と豪語している先輩もいました。話半分でも相当額飲んでいます。酒への出費の一部でも、もっと後に残るものへ投資した方がよかったのではと考える人も当然いるでしょう。
一方、酒に酔って水面に浮かぶ月を取ろうと溺れ死んだ中国の偉大な詩人・李白の場合、天才アーティストらしい死に方だと感じる人は多いかも。それぞれの価値観でお酒が楽しめる現在の日本はよい国ですよね。
お酒のリスク
昔、テレビである女優さんが「私の血液は赤ワインでできている」と話されていました。その意図はワイン愛の表現ですが、私には別の意味で身に迫るコトバでした。
この女優さんは、数年後ガンが発症し闘病生活の末、亡くなられました。ガンの原因は不明ですが、大好きなワインが一要因だった可能性は高いでしょう。
こういうリスクがあるにも関わらず、自分の身に現実が突きつけられるまで、酒好きが酒を絶つケースはあまり聞きません。お酒にはこれほど人を夢中にさせる魅力があるのでしょう。
お酒は麻薬に近い?
お酒が行きすぎる原因は、アルコールが持つ麻薬的な魅惑。私は麻薬経験はありませんが、"ランナーズハイ"の体験から、麻薬が創り出す症状をうっすらイメージしています。
私は、学生時代、サッカーの試合中にランナーズハイを体験しました。もう汗も出尽くすくらい激しく、かつ長い時間走って呼吸さえ苦しい頃、突然じわりとカラダ全身が未知なる幸福感で包まれました。
西空を赤く染める夕空が天国のよう見えていました。今から思えば、肉体的には非常に危険な状態に達していたと思われます。
恍惚の人
ランナーズハイの恍惚とした喜び、現実を離脱した感覚は圧倒的でしたが、現実には自分の脳がなせる幻影です。エンドルフィンやドーパミンがドクドクと出ていたのでしょう。
お酒は、麻薬や薬物ほどの高い依存症リスクなしに簡単かつ合法的に味わえる麻薬的な嗜好品。幸福系脳内ホルモンの分泌を促します。しかし、脳内ホルモンによる幸福感は所詮、醒めればむなしいまぼろし。
なぜ自分は飲むのか?
お酒の飲み始めは味、つまりお酒の場合、それは香りと同体ですが、とってもおいしい。
脳を激しく心地よく刺激します。口の中に拡がる豊かな香りは、大げさですが、生きていてよかったといった安堵感のような。
飲み始めの一杯は、辛かった一日(毎日が辛いわけではありませんが、緊張づくめで、必死で、忙殺された日などはとくに)の終わりに幸せになれる瞬間といった感じですかね。
しかし、この感動、どうせ長くは続かないんです。
豹変するお酒の魅力
二杯目、三杯目になると香りは、急速に減衰曲線を描き、酔えば、もはやエタノールを飲んでも大差ないのでは。
一杯目は香りを堪能し、あとは次第に香りや味の楽しみは薄れるのに、依存症に陥ったかのように飲み続けるのが呑兵衛の性(さが)。
香りを確かめながら飲む
どんなお酒でも、私には自分の飲み方があります。それは、飲む前にグラスの中に鼻を突っ込んで香りを確かめることです。
ワイン飲みはだいたいやってますよね。あれを日本酒、ウイスキーなどすべてのお酒でやります。ビールでもやります。
さすがにビールでやっている人は少ないでしょう。ビールは麦と酵母のワイルドなニオイがします。他のお酒ほど洗練された香りではないのですが、自然のリアルな香りは案外、楽しいですよ。
私の場合、お酒の香りは、理由はわかりませんが、夜よりも昼間の方がはっきり感じられます。みなさんはどうでしょうか?
また、最近は日本酒も冷やして飲む人が多くなりましたが、私は熱燗派です。赤ワインは常温派です。理由がない限り赤ワインを冷蔵庫に入れることはありません。香り立ちは、こちらがよいですね。
お酒の香りが味わえる間なら、私は麻薬地帯に入る手前の安全地帯。
今年の抱負
「お酒の香りがわからなくなったら、宴は終わり時」・・・今年は、これを心に決めて、忘れないようにして酒の席に入ろうと思います。
(2017-01-09)
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