( 香水工場の )
香る生活
新・練り香水の処方、最後の調整中
処方の最後の詰めを行っています(2017/08/15)
(シンプル&ナチュラルな方が、結局、長く愛されるものが多い気がする)
2017年10月1日リリースをアナウンスしました。
しかし、新・練り香水のリリースを目前に控え、ここにきて不安要素もちらほら。
一つは、容器のシルク印刷。
技術的な問題が判明しました。デザイナーがイメージした色彩と感触(テイスト)の再現に、実際のインクが対応できないかもしれないと試行錯誤中です。
もう一つは、「もっとサラサラ感が欲しい」というモニターさんや社内メンバーからの意見。
このタイミングで処方を大きく動かすと、逆にアリ地獄に陥ることは過去の教訓。
ただ、微調整ならOK、最後の調整を模索中です。
「パウダーイン」を検討しました。
あかちゃんの肌をベビーパウダーがサラサラにしてくれることは多くの人の共通体験です。「毛細管現象」による水分の吸い取りがその理由だそうです。
しかし、パウダーをコスメに入れるというアイデアは、あまりポピュラーではありません。技術メンバーと協議すると、2点問題を感じました。
ベビーパウダーのように、パウダーをパウダーのまま使用するのならいいのですが、コスメ(液体か半固形状態)にパウダーを入れるとすれば、溶解しないパウダーという条件が付きます。
ベビーパウダーの原料は、コーンスターチのようなデンプンが主流ですが、コスメ用パウダーは水やクリームに溶けないモノ。通常、マイカ(雲母)やシリカ(ケイ素)が利用されます、一言で言えばガラス素材です。
・パウダーは鉱物なので、皮膚を傷つけるリスクはないか?・・・粒子レベルで、いかにトゲがない球状整形されたものを選ぶか?
・パウダーがお肌から水分を奪う = スキンケアとしてはマイナスでは?
パウダーは現状、検証すべき問題が多く採用を見送りました。
シリコンとは、ここではガラス原料となるケイ素や半導体の素材ではなく、合成樹脂のシリコン樹脂(シリコーン)の意味で使用しています。
シリコンは、その特殊で優れた性質ゆえにコスメにはよく利用されます。
日常生活の中で一番利用される製品は何でしょう?たぶん、シャンプーやトリートメント。
髪の毛・ヘアケア製品にとって、もうシリコンなしでは済まされないほどデフォルト的存在。
ヘアケアの成分欄をご覧下さい。「シリコン」とは書かれていません。シリコンは総称で、成分名は:
・シロキサン
・シクロメチコン
・ジメチコン
・シクロペンタシロキサン
・・・
まだまだいっぱい。「シロ...」「シクロ..」「ジメチ...」と続く成分は、おおよそシリコン。
髪の毛のサラサラ感を演出できる成分で、シリコンに勝る、しかも安価な成分は、他にないでしょう。
サロンでの施術後に感じる「やはり、サロンさんは違う」の立役者は、シリコンリッチなトリートメント、とこの業界に詳しい友人は言っておりましたが、それもしかりと思います。
このシリコン、スキンケアやハンドクリームにも採用されています。
シリコンは、安全性が高く優れた成分で、さらさら感はでるのですが、肌に塗ると、ややつっぱり感がでます。
皮膜で保護されている部分は、そのよい効果ですが、樹脂皮膜と考えるとナチュラル感は薄れます。
私から見れば「ナチュラル感」と「さらさら感」は、シリコンのトレードオフの関係。
新・練り香水も、今からでもシリコンを追加すれば、サラサラ感が、私の感覚で20%くらい増すと思いますが、悩ましい選択です。
迷ったら、やはり、基本原則の「シンプル&ナチュラル」に返る、これがいいのではと感じています。
まだ微調整は続きますが、おろらくシリコンなしで行くことになろうかと思います。
これが、結局、長続きするような気がしています。
と当社メンバーが言っておりました。
これは料理の話ですが、料理以外のものにも共通しますよね。
【関連ブログ記事】
(2017/09/30)練り香水 (武蔵野ねりこ)
(2017/08/17)練り香水の歴史
(2017/08/15)最後の調整中
(2017/07/31)試作品プレゼント
(2017/06/06)アンケートの結果
(2017/05/23)試作中
(2017/01/08)練り、再参入プラン
【NEWS】
(NEWS)リリース予定
(2017-08-15)
(シンプル&ナチュラルな方が、結局、長く愛されるものが多い気がする)
リリース前の迷い
2017年10月1日リリースをアナウンスしました。
しかし、新・練り香水のリリースを目前に控え、ここにきて不安要素もちらほら。
一つは、容器のシルク印刷。
技術的な問題が判明しました。デザイナーがイメージした色彩と感触(テイスト)の再現に、実際のインクが対応できないかもしれないと試行錯誤中です。
もう一つは、「もっとサラサラ感が欲しい」というモニターさんや社内メンバーからの意見。
このタイミングで処方を大きく動かすと、逆にアリ地獄に陥ることは過去の教訓。
ただ、微調整ならOK、最後の調整を模索中です。
さらさら感の演出:パウダー??
「パウダーイン」を検討しました。
あかちゃんの肌をベビーパウダーがサラサラにしてくれることは多くの人の共通体験です。「毛細管現象」による水分の吸い取りがその理由だそうです。
しかし、パウダーをコスメに入れるというアイデアは、あまりポピュラーではありません。技術メンバーと協議すると、2点問題を感じました。
ベビーパウダーのように、パウダーをパウダーのまま使用するのならいいのですが、コスメ(液体か半固形状態)にパウダーを入れるとすれば、溶解しないパウダーという条件が付きます。
ベビーパウダーの原料は、コーンスターチのようなデンプンが主流ですが、コスメ用パウダーは水やクリームに溶けないモノ。通常、マイカ(雲母)やシリカ(ケイ素)が利用されます、一言で言えばガラス素材です。
・パウダーは鉱物なので、皮膚を傷つけるリスクはないか?・・・粒子レベルで、いかにトゲがない球状整形されたものを選ぶか?
・パウダーがお肌から水分を奪う = スキンケアとしてはマイナスでは?
パウダーは現状、検証すべき問題が多く採用を見送りました。
さらさら感の演出:シリコン??
シリコンとは、ここではガラス原料となるケイ素や半導体の素材ではなく、合成樹脂のシリコン樹脂(シリコーン)の意味で使用しています。
シリコンは、その特殊で優れた性質ゆえにコスメにはよく利用されます。
日常生活の中で一番利用される製品は何でしょう?たぶん、シャンプーやトリートメント。
髪の毛・ヘアケア製品にとって、もうシリコンなしでは済まされないほどデフォルト的存在。
ヘアケアの成分欄をご覧下さい。「シリコン」とは書かれていません。シリコンは総称で、成分名は:
・シロキサン
・シクロメチコン
・ジメチコン
・シクロペンタシロキサン
・・・
まだまだいっぱい。「シロ...」「シクロ..」「ジメチ...」と続く成分は、おおよそシリコン。
髪の毛のサラサラ感を演出できる成分で、シリコンに勝る、しかも安価な成分は、他にないでしょう。
サロンでの施術後に感じる「やはり、サロンさんは違う」の立役者は、シリコンリッチなトリートメント、とこの業界に詳しい友人は言っておりましたが、それもしかりと思います。
やはり、シンプル&ナチュラルで
このシリコン、スキンケアやハンドクリームにも採用されています。
シリコンは、安全性が高く優れた成分で、さらさら感はでるのですが、肌に塗ると、ややつっぱり感がでます。
皮膜で保護されている部分は、そのよい効果ですが、樹脂皮膜と考えるとナチュラル感は薄れます。
私から見れば「ナチュラル感」と「さらさら感」は、シリコンのトレードオフの関係。
新・練り香水も、今からでもシリコンを追加すれば、サラサラ感が、私の感覚で20%くらい増すと思いますが、悩ましい選択です。
迷ったら、やはり、基本原則の「シンプル&ナチュラル」に返る、これがいいのではと感じています。
まだ微調整は続きますが、おろらくシリコンなしで行くことになろうかと思います。
シンプル&ナチュラル
これが、結局、長続きするような気がしています。
色々と手を加えた凝った料理も美味しいですが
毎日飽きずに美味しく食べられるものは、
シンプルでナチュラルなもの、かな
と当社メンバーが言っておりました。
これは料理の話ですが、料理以外のものにも共通しますよね。
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