( 香水工場の )
香る生活
ローズジェルの製造現場
ローズジェルの製造現場からレポート (2018/10/05)
( 製造現場にやってきました )
ローズジェルは、私が言い出しっぺではじまった製品だけに、なにかと思い入れも強い。
今回、最後の製造となるので、しっかり立ち会おうと製造現場にやってきた。
ローズジェルの作り方には、ちょっとしたノウハウがある。
といっても製造工程そのものは、とってもシンプル。
釜の中に20種類の原料を決められた順番で溶かしながら入れて混ぜる。
これで生地ができあがる。
( ローズオイルを投入する前の状態の生地 )
そして、その生地がある程度冷えたら、最後にローズオイルを流し込み、ゆっくり人の手で混ぜる(撹拌棒で、念のため)。これでできあがる。
前準備や片付けまで入れると1日作業ながら、全成分の投入・溶解から最後のローズオイル投入完了までなら2時間コースといったところか。
このあと製品検査やパウチへの充填、パッケージングが待っているので、そこまで含めると、それなりの工程になるが、基本は「溶かす・混ぜる」だけ。
見ていて料理と全く同じと感じる。たとえば、シチューのように、材料を集めて、下ごしらえして、材料を鍋に投入し、煮て、かき混ぜる。
工場での生産は、家庭の料理よりも、規模が大きく、材料の配合比は厳密に計算・計量され、厳しい衛生基準と製造基準の下で製造するという点が違うが、シチューかカレーを作っている感覚になったりする。
めったに製造現場に入らない私でも、驚くほど違和感はない。
これが酒蔵だと、酒造りは神事に近いので、やや荘厳さがありそうだが、コスメの製造現場は科学と経験とノウハウの場。
今回の製造もベテラン・スタッフが担当してくれた。写真には私しか写っていないが、あと数人参加している。
ローズジェルの製造は、各成分の厳密な計量が重要だが、もう一つのポイントは撹拌のノウハウ。
平均的なコスメクリームは、混ぜ方にそれほど神経を使わずに済む。それだけ混ぜ方の許容範囲が広い。
しかし、ローズジェルの場合は、「各成分をきちんとなじませるが、混ぜすぎてはいけない」というルールがある。
混ぜすぎると各成分がなじみすぎて"クリーム化"という現象を引き起こす。
クリームなら、これでよいが、ジェルの場合は、各成分が "適度になじみながら、各成分が絶妙な距離感" を保つことが重要なのだ。
(職場や学校の、人間関係と似ている)
クリーム化の一歩手前で止める・・・撹拌スピードや強度に関するこのノウハウは、ローズジェルを開発中に獲得したもの。
もう10年以上も前のノウハウが、今日の製造でも生きていた。
ローズオイルと生地が絶妙な距離感を保ったまま、温度を下げて安定化させると、ローズオイルの香り立ちが断然よくなるのだ。
こういうノウハウがあるので、基本は機械練りだが、最後の撹拌は、棒を突っ込んで人の手でゆっくり釜の中を混ぜて終了した。
( できたてジェルを少しだけ釜からすくって手の甲の乗せるとまだ温かい )
( 生地の出来映えや香り立ちをチェック )
(よい製品だけに、これが最後だと思うと、とても惜しい・・・)
(後継製品は作らないのか?というお問い合わせをいただいたが、現時点では、構想はない)
(「ローズオイルなし」の生地だけほしい、という方がおられた。ローズが入らないジェルなんてどうだろうと思ったが、事情を聞けば、それなりの事情があり納得した。しかし、ご提供できなかった)
(この製造に立ち会うと、カラダはローズ臭に覆われる。ニオイ・オーラに包まれたよう。本当は"ローズジェル製造現場・見学ツアー"とか企画できれば楽しいイベントになりそうだが)
【関連記事・リンク】
→ ローズジェルが終わる (2018/08/19)
→ ローズジェル
(2018-10-07)
( 製造現場にやってきました )
最後の製造
ローズジェルは、私が言い出しっぺではじまった製品だけに、なにかと思い入れも強い。
今回、最後の製造となるので、しっかり立ち会おうと製造現場にやってきた。
シンプルな作り方
ローズジェルの作り方には、ちょっとしたノウハウがある。
といっても製造工程そのものは、とってもシンプル。
釜の中に20種類の原料を決められた順番で溶かしながら入れて混ぜる。
これで生地ができあがる。
( ローズオイルを投入する前の状態の生地 )
そして、その生地がある程度冷えたら、最後にローズオイルを流し込み、ゆっくり人の手で混ぜる(撹拌棒で、念のため)。これでできあがる。
前準備や片付けまで入れると1日作業ながら、全成分の投入・溶解から最後のローズオイル投入完了までなら2時間コースといったところか。
このあと製品検査やパウチへの充填、パッケージングが待っているので、そこまで含めると、それなりの工程になるが、基本は「溶かす・混ぜる」だけ。
料理と似ているところ、違うところ
見ていて料理と全く同じと感じる。たとえば、シチューのように、材料を集めて、下ごしらえして、材料を鍋に投入し、煮て、かき混ぜる。
工場での生産は、家庭の料理よりも、規模が大きく、材料の配合比は厳密に計算・計量され、厳しい衛生基準と製造基準の下で製造するという点が違うが、シチューかカレーを作っている感覚になったりする。
めったに製造現場に入らない私でも、驚くほど違和感はない。
これが酒蔵だと、酒造りは神事に近いので、やや荘厳さがありそうだが、コスメの製造現場は科学と経験とノウハウの場。
今回の製造もベテラン・スタッフが担当してくれた。写真には私しか写っていないが、あと数人参加している。
重要な "混ぜ方"
ローズジェルの製造は、各成分の厳密な計量が重要だが、もう一つのポイントは撹拌のノウハウ。
平均的なコスメクリームは、混ぜ方にそれほど神経を使わずに済む。それだけ混ぜ方の許容範囲が広い。
しかし、ローズジェルの場合は、「各成分をきちんとなじませるが、混ぜすぎてはいけない」というルールがある。
混ぜすぎると各成分がなじみすぎて"クリーム化"という現象を引き起こす。
クリームなら、これでよいが、ジェルの場合は、各成分が "適度になじみながら、各成分が絶妙な距離感" を保つことが重要なのだ。
(職場や学校の、人間関係と似ている)
クリーム化の一歩手前で止める・・・撹拌スピードや強度に関するこのノウハウは、ローズジェルを開発中に獲得したもの。
もう10年以上も前のノウハウが、今日の製造でも生きていた。
最後は人力で混ぜる
ローズオイルと生地が絶妙な距離感を保ったまま、温度を下げて安定化させると、ローズオイルの香り立ちが断然よくなるのだ。
こういうノウハウがあるので、基本は機械練りだが、最後の撹拌は、棒を突っ込んで人の手でゆっくり釜の中を混ぜて終了した。
( できたてジェルを少しだけ釜からすくって手の甲の乗せるとまだ温かい )
( 生地の出来映えや香り立ちをチェック )
(よい製品だけに、これが最後だと思うと、とても惜しい・・・)
(後継製品は作らないのか?というお問い合わせをいただいたが、現時点では、構想はない)
(「ローズオイルなし」の生地だけほしい、という方がおられた。ローズが入らないジェルなんてどうだろうと思ったが、事情を聞けば、それなりの事情があり納得した。しかし、ご提供できなかった)
(この製造に立ち会うと、カラダはローズ臭に覆われる。ニオイ・オーラに包まれたよう。本当は"ローズジェル製造現場・見学ツアー"とか企画できれば楽しいイベントになりそうだが)
【関連記事・リンク】
→ ローズジェルが終わる (2018/08/19)
→ ローズジェル
(2018-10-07)
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