( 香水工場の )
香る生活
香水と AI (人工知能)
AI(人工知能) はこんなところまでやってきたか (2018/10/31)
(AIによる調香?イケてる香り?)
こんにちは。国分です。もう11月ですね。一年が暮れかけています、恐るべき早さです。
今日は、AIと香水の話です。人工知能がなにかと盛り上がりを見せていますが、私も人工知能の爆発的な進化に驚愕中です。
私は、昔コンピュータ会社にいたことがあります。そのとき盛り上がっていたコンピュータの話題のひとつが「データマイニング」。
今では「ビッグデータ」と言った方が通りやすいですかね。
データマイニングの有名な事例が「オムツを買う人はビールも買う」。
消費者の購入した膨大な買い物データをもとに、それぞれのアイテムの相関関係をコンピュータで分析すると、なんと「オムツ」と「ビール」の間に密接な関連性が発見されたのです。
そこで試しにスーパーのオムツ売り場にビールをおいてみると、これがバカ売れ。
この話、作り話ではないかとも言われているそうです。
しかし、人手によるサンプルリング分析では絶対に発見できない「オムツ」と「ビール」の関連性を見抜いたことは事実で、その点は、非常に意味がありました。
たとえば、最先端の医療AIなら、MRI画像で、ガンや認知症の進行予測なども、恐るべき精度で予見できるそうです。
この能力、どんなベテランの医者でも不可能なレベルだそうで、なぜAIが予測できるのか、AIの開発者自身、わからないとインタビューに答えていたことが印象的でした。
昔なら「知的な仕事でないと、機械に仕事を奪われる」とか言われていましたが、今は、むしろ「知的な仕事の方が危ない」気がします。
お医者さんや弁護士さんなどは、もろぶつかりそうな職業に思えますよね。
AIは、芸術の分野にも進出中です。絵を書いたり、作曲したり。
そのうちAIによるヒット曲もでてくるのではないでしょうか。
今日のテーマ「AIと香水」ですが、AIによる調香という夢のような時代が来そうです。IBM Research 社制作の動画をご紹介:
(このビデオ、音楽が素敵ですね)
すごいですね。
動画では控え目に「AIは、パフューマーのアシスタント見習いです」みたいなことを言っていますが、IBM Research としては、この仕事もいただきます、という闘志を感じますね。
このAIの名前は、Philya(フィリヤと読むのかな? ギリシア神話のフレグランスの女神様だそうで)、"見習い"にしては凄いネーミング。
そして、実際にブラジルのコスメ会社さんのために新しい香水を開発中とのこと、開発を行う会社は、シムライズ社、世界の香料メジャーさんです。
うーん、何か凄いものが出てくるのか、否か・・・
コンピュータやAIには、もちろん、嗅覚はありませんし、あっても「これはよい香り」などといった感情やモチベーションがありません。
よって、AIが自分の価値観で調香するということは現状では、考えられません。
その点では、確かにPhilyaであっても、パフューマーのアシスタントの位置づけになるか。
調香における AI の利用方法ですが、私はこう空想しています。
過去にヒットした名香などの香水の処方や配合比などの膨大なデータから、人が心地よいと感じる香りのパターンや原料の組み合わせのフォーミュラを見つけるのでしょう。
それを "よい先生" として、すべての香料とそのあらゆる配合比率の組み合わせをシミュレーションして、よい先生に近づく・もしくは超えるフォーミュラをAIに発見させるのではないか。
香料とその配合比率の組み合わせは無限大。
ですので、人間が調香する際は、狙ったイメージに当たりを付けて、えいやーで香料を選び、適当な配合比率で試作します。
それで、直しを入れていくのですが、人間のやる作業ですので、無限大に香料の種類や配合比を試せるわけではありません。
その点で、AIによるコンピュータ・シミュレーションなら、総当たり戦も可能なわけで、「AIで調香」というアイデア、ありと思います。
一方で、嗅覚は脳研究の中でも非常に遅れた分野で、わかないことだらけ。
何があるのか、AI化しにくい分野かもと感じたり。
要は全然わからない!が今日の結論。
※参考記事:
IBMのAIが新世代の香水造りを可能に
Is AI the future of perfume?(AIは香水の未来?)
(2018-10-31)
(AIによる調香?イケてる香り?)
AIの進化が止まらない
こんにちは。国分です。もう11月ですね。一年が暮れかけています、恐るべき早さです。
今日は、AIと香水の話です。人工知能がなにかと盛り上がりを見せていますが、私も人工知能の爆発的な進化に驚愕中です。
私は、昔コンピュータ会社にいたことがあります。そのとき盛り上がっていたコンピュータの話題のひとつが「データマイニング」。
今では「ビッグデータ」と言った方が通りやすいですかね。
AIの底力
データマイニングの有名な事例が「オムツを買う人はビールも買う」。
消費者の購入した膨大な買い物データをもとに、それぞれのアイテムの相関関係をコンピュータで分析すると、なんと「オムツ」と「ビール」の間に密接な関連性が発見されたのです。
そこで試しにスーパーのオムツ売り場にビールをおいてみると、これがバカ売れ。
この話、作り話ではないかとも言われているそうです。
しかし、人手によるサンプルリング分析では絶対に発見できない「オムツ」と「ビール」の関連性を見抜いたことは事実で、その点は、非常に意味がありました。
たとえば、最先端の医療AIなら、MRI画像で、ガンや認知症の進行予測なども、恐るべき精度で予見できるそうです。
この能力、どんなベテランの医者でも不可能なレベルだそうで、なぜAIが予測できるのか、AIの開発者自身、わからないとインタビューに答えていたことが印象的でした。
AI時代は、知的な仕事が危ない
昔なら「知的な仕事でないと、機械に仕事を奪われる」とか言われていましたが、今は、むしろ「知的な仕事の方が危ない」気がします。
お医者さんや弁護士さんなどは、もろぶつかりそうな職業に思えますよね。
AIは、芸術の分野にも進出中です。絵を書いたり、作曲したり。
そのうちAIによるヒット曲もでてくるのではないでしょうか。
AIが創る香り
今日のテーマ「AIと香水」ですが、AIによる調香という夢のような時代が来そうです。IBM Research 社制作の動画をご紹介:
(このビデオ、音楽が素敵ですね)
すごいですね。
動画では控え目に「AIは、パフューマーのアシスタント見習いです」みたいなことを言っていますが、IBM Research としては、この仕事もいただきます、という闘志を感じますね。
このAIの名前は、Philya(フィリヤと読むのかな? ギリシア神話のフレグランスの女神様だそうで)、"見習い"にしては凄いネーミング。
そして、実際にブラジルのコスメ会社さんのために新しい香水を開発中とのこと、開発を行う会社は、シムライズ社、世界の香料メジャーさんです。
うーん、何か凄いものが出てくるのか、否か・・・
ただし、今のところAIに意志はない
コンピュータやAIには、もちろん、嗅覚はありませんし、あっても「これはよい香り」などといった感情やモチベーションがありません。
よって、AIが自分の価値観で調香するということは現状では、考えられません。
その点では、確かにPhilyaであっても、パフューマーのアシスタントの位置づけになるか。
AIなら無限の組み合わせを試せる
調香における AI の利用方法ですが、私はこう空想しています。
過去にヒットした名香などの香水の処方や配合比などの膨大なデータから、人が心地よいと感じる香りのパターンや原料の組み合わせのフォーミュラを見つけるのでしょう。
それを "よい先生" として、すべての香料とそのあらゆる配合比率の組み合わせをシミュレーションして、よい先生に近づく・もしくは超えるフォーミュラをAIに発見させるのではないか。
香料とその配合比率の組み合わせは無限大。
ですので、人間が調香する際は、狙ったイメージに当たりを付けて、えいやーで香料を選び、適当な配合比率で試作します。
それで、直しを入れていくのですが、人間のやる作業ですので、無限大に香料の種類や配合比を試せるわけではありません。
その点で、AIによるコンピュータ・シミュレーションなら、総当たり戦も可能なわけで、「AIで調香」というアイデア、ありと思います。
とはいっても、どうなんだろう?
一方で、嗅覚は脳研究の中でも非常に遅れた分野で、わかないことだらけ。
何があるのか、AI化しにくい分野かもと感じたり。
要は全然わからない!が今日の結論。
※参考記事:
IBMのAIが新世代の香水造りを可能に
Is AI the future of perfume?(AIは香水の未来?)
(2018-10-31)
< ねりこ新作「蜜柑の花」 || ローズジェル誕生話とホールセール >
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