( 香水工場の )
香る生活
ミルラ、ついで話
映画『コナン・ザ・グレート』を思い出してしまうミルラの樹木 (2019/10/25)
( これがミルラの樹木。松のようにゴツゴツとして逞しい。この木の樹脂が固まりミルラとなる ※写真は shutterstock から購入 )
今日の記事は、前回の「クレオパトラの香水?」の続きです。
クレオパトラの香水はミルラベースだったという話でした。
ミルラの日本語は「没薬」(もつやく)。
理由はわからないが、「ぼつやく」でなく「もつやく」と読む。
素直に読めないため「モツヤク」とカタカナ表記も増えてきた。没薬はもともと中国語。日本には漢方薬としてもたらされたのでしょう。
「ミルラ (Myrrha)」というコトバは、ラテン語の「Myrrha」から来ているようだ。
ラテン語の読み方は、私には確認の方法がないのでわからない。
しかし、発音辞典「Frovo」にスペイン人による発音があったので確認すると「ミルラ」と聞こえるから、あの辺ではミルラと言っているのだろう。
ちなみに、英語では一般に「Myrrh」と表記し発音は「マー」。
ミルラの知名度を大きく上げている要因に聖書がある。
聖書は、言うまでもなく史上最大の発行部数を誇るベストセラー。その新約聖書の中にイエス様の誕生場面がある。
数多くの映画や絵本になっているので、聖書を読まない人でも何らかの形で接したはずだ。
話はこうだ、イエス様が生まれたとき、星に導かれて東方の三賢者(ナゾな人々)がやってきて、乳香・ミルラ・黄金を贈り物としてささげた。
私も子供時分に聞いたが、「黄金はわかるけど、乳香? ミルラ?・・何?」だった。
乳香・ミルラ、ともに樹脂系の香料で、現在でも香水やお香の原料となり、食品添加物(フレーバー)としても利用される。
特筆すべき点は、黄金と乳香・ミルラが同列に扱われている点である。
現在、ゴールドの価格は、米中貿易摩擦で急に値を上げてき、数年前と比較するとかなり高めだが、1g = 5千円。
ゴールドに並び立つ価値がある香料は、現在では、そう簡単に見つからない。
しかし、当時、香料はゴールド並みか、それ以上だったかもしれない。
ミルラは香水の原料として使われると上に書いたが、私の印象では、それほど一般的でない。
少なくとも当社の香水には配合されていない。
香水の原料としては、ミルラより乳香 (フランキセンス) の方が印象は強い。
ミルラは、コンミフォラ・ミルラという樹木の樹脂で、まあ、松ヤニのようなものを空想いただければ遠くない。
焚けば、松ヤニのような香りを醸し出す。
好きかと言われれば、好みは分かれるが、瞑想系の香りとされ、古代のアラブの宗教儀式では欠かせない。
私自身の感想は、ミルラを焚くと「モスクに入ったとき感じる厳かな雰囲気」を思い出させる。
いや、モスクに通っているわけではない。トルコに旅行した際、観光客向けのモスクなどで感じた香りという程度。
ミルラを焚いている動画はないかなと探したら → How to burn frankincense and myrrh (乳香とミルラの焚き方) という動画があったので興味ある方は楽しんでほしい。
(この動画では炭火で焚いているが、香料と炭火の間に塩を敷いている、この方が長くゆっくり、かつ煙が少なく燃えるそうだ、知らなかった)
ミルラ入りの香水はあまり知らないので、ネット検索したら下記のリストを見つけた。
受け売り情報だが、参考にしていただきたい。
・Myrrhiad Huitieme Art Parfums
・Myrrhe Ardente Annick Goutal
・Frankincense and Myrrh Czech & Speake
・Myrrhe & Merveilles Keiko Mecheri
・Myrrhae L`Erbolario
・No10 Myrrhe Prada
・Frankincense - Myrrh - Rose Maroc Regina Harris
・La Myrrhe Serge Lutens
この話題を書きたかったために、ここまで引きずってきた。
上の写真はミルラの木だが、私は実物を見たことがない。
で、この写真を見て、これはどこかで見た樹木のような、と感じた。
思えば、私が好きな映画『コナン・ザ・グレート』に出てきたあの樹木ではないかと映画を探してみた。
『コナン・ザ・グレート』、原題『Conan the Barbarian (コナン・ザ・野人)』は、1982年公開のアメリカ映画、シュワちゃんの初主演映画だったと思う。
母を殺されたコナンが、憎き邪教の教祖を打ち倒し、復習を果たすという大スペクタクル・エンタメ、日本で言えば『真田十勇士』のようなものかなと感じている。
少年たちが、こういうストーリーに熱狂するのは、日本もアメリカも同じだ。
で、下の写真は、敵のワナに陥り、コナンが砂漠の樹木に磔にされた場面。
(ジリジリを照りつける太陽に、少年たちは気を揉みながら見守ったものだ)
どうです?
今見ると、これはミルラの樹木に違いない、と思ったりする。
( この巨木はミルラの木ではなかろうか? )
(2019-10-25)
( これがミルラの樹木。松のようにゴツゴツとして逞しい。この木の樹脂が固まりミルラとなる ※写真は shutterstock から購入 )
ミルラとは?
今日の記事は、前回の「クレオパトラの香水?」の続きです。
クレオパトラの香水はミルラベースだったという話でした。
ミルラの日本語は「没薬」(もつやく)。
理由はわからないが、「ぼつやく」でなく「もつやく」と読む。
素直に読めないため「モツヤク」とカタカナ表記も増えてきた。没薬はもともと中国語。日本には漢方薬としてもたらされたのでしょう。
「ミルラ (Myrrha)」というコトバは、ラテン語の「Myrrha」から来ているようだ。
ラテン語の読み方は、私には確認の方法がないのでわからない。
しかし、発音辞典「Frovo」にスペイン人による発音があったので確認すると「ミルラ」と聞こえるから、あの辺ではミルラと言っているのだろう。
ちなみに、英語では一般に「Myrrh」と表記し発音は「マー」。
イエスの誕生とともに
ミルラの知名度を大きく上げている要因に聖書がある。
聖書は、言うまでもなく史上最大の発行部数を誇るベストセラー。その新約聖書の中にイエス様の誕生場面がある。
数多くの映画や絵本になっているので、聖書を読まない人でも何らかの形で接したはずだ。
話はこうだ、イエス様が生まれたとき、星に導かれて東方の三賢者(ナゾな人々)がやってきて、乳香・ミルラ・黄金を贈り物としてささげた。
私も子供時分に聞いたが、「黄金はわかるけど、乳香? ミルラ?・・何?」だった。
乳香・ミルラ、ともに樹脂系の香料で、現在でも香水やお香の原料となり、食品添加物(フレーバー)としても利用される。
特筆すべき点は、黄金と乳香・ミルラが同列に扱われている点である。
現在、ゴールドの価格は、米中貿易摩擦で急に値を上げてき、数年前と比較するとかなり高めだが、1g = 5千円。
ゴールドに並び立つ価値がある香料は、現在では、そう簡単に見つからない。
しかし、当時、香料はゴールド並みか、それ以上だったかもしれない。
ミルラの香りは?
ミルラは香水の原料として使われると上に書いたが、私の印象では、それほど一般的でない。
少なくとも当社の香水には配合されていない。
香水の原料としては、ミルラより乳香 (フランキセンス) の方が印象は強い。
ミルラは、コンミフォラ・ミルラという樹木の樹脂で、まあ、松ヤニのようなものを空想いただければ遠くない。
焚けば、松ヤニのような香りを醸し出す。
好きかと言われれば、好みは分かれるが、瞑想系の香りとされ、古代のアラブの宗教儀式では欠かせない。
私自身の感想は、ミルラを焚くと「モスクに入ったとき感じる厳かな雰囲気」を思い出させる。
いや、モスクに通っているわけではない。トルコに旅行した際、観光客向けのモスクなどで感じた香りという程度。
ミルラを焚いている動画はないかなと探したら → How to burn frankincense and myrrh (乳香とミルラの焚き方) という動画があったので興味ある方は楽しんでほしい。
(この動画では炭火で焚いているが、香料と炭火の間に塩を敷いている、この方が長くゆっくり、かつ煙が少なく燃えるそうだ、知らなかった)
ミルラ入りの香水は?
ミルラ入りの香水はあまり知らないので、ネット検索したら下記のリストを見つけた。
受け売り情報だが、参考にしていただきたい。
・Myrrhiad Huitieme Art Parfums
・Myrrhe Ardente Annick Goutal
・Frankincense and Myrrh Czech & Speake
・Myrrhe & Merveilles Keiko Mecheri
・Myrrhae L`Erbolario
・No10 Myrrhe Prada
・Frankincense - Myrrh - Rose Maroc Regina Harris
・La Myrrhe Serge Lutens
映画『コナン・ザ・グレート』
この話題を書きたかったために、ここまで引きずってきた。
上の写真はミルラの木だが、私は実物を見たことがない。
で、この写真を見て、これはどこかで見た樹木のような、と感じた。
思えば、私が好きな映画『コナン・ザ・グレート』に出てきたあの樹木ではないかと映画を探してみた。
『コナン・ザ・グレート』、原題『Conan the Barbarian (コナン・ザ・野人)』は、1982年公開のアメリカ映画、シュワちゃんの初主演映画だったと思う。
母を殺されたコナンが、憎き邪教の教祖を打ち倒し、復習を果たすという大スペクタクル・エンタメ、日本で言えば『真田十勇士』のようなものかなと感じている。
少年たちが、こういうストーリーに熱狂するのは、日本もアメリカも同じだ。
で、下の写真は、敵のワナに陥り、コナンが砂漠の樹木に磔にされた場面。
(ジリジリを照りつける太陽に、少年たちは気を揉みながら見守ったものだ)
どうです?
今見ると、これはミルラの樹木に違いない、と思ったりする。
( この巨木はミルラの木ではなかろうか? )
(2019-10-25)
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