( 香水工場の )
香る生活
香水『Summer』リリースされる
限定商品から定番へ (2020/04/01)
( 香水「Summer」)
香水「サマー(Summer)」は数年前に夏限定でリリースした香り。好評だったので翌年も夏限定でリリース。そして今年2020年の新作としてレギュラーアイテムに昇格した。
この香りはユズの精油が特徴的に使われている。ユズはこの数年人気の精油でコスメ業界ではややブームとなっていた。
香水やフレグランスへの応用というよりハンドクリームやリップクリーム、お風呂でのバスコスメ・入浴剤などの製品がショップの棚を賑わせていたことは記憶の方もおられるかも。「Summer」はそんなユズ人気にあやかろうと企画された製品ではない。
よいユズ精油を入手できたから企画された。四国・高知県の四万十川中流域でユズ精油を生産している精油所さんに取材に行き品質が良いユズ精油を拝見してからユズ香水を創りたいと考えていた。
あれは2014年のことだからもう6年も前の話。その後、先に話したユズブームが来たので逆にこのタイミングでユズ香水ってのもブームに乗りたいだけのように思われるのも悔しくて製品化は前向きでなかった。
ここにきてユズブームも安定した雰囲気となってきた。それで静かにユズ香水のリリースとなった。
ユズは一口で言えば、シトラス・柑橘系。まったく珍しくはない香りだが、ユズは同じシトラスでも日本的な印象が特徴。ユズの原産はこれまた中国らしいが、四万十のユズ精油工場さんの話では中国ではユズという柑橘類の植物自体があまりなく認知もされていないとのことだ。
逆に中国や韓国からユズ精油の買付が来るという話だった。ユズ精油買付の目的はもちろん香水ではなく食品への応用。和的な高級食材のイメージではないだろうか。
ユズの香りが最初に来る。単一のユズでなくハーブとスパイスが一緒に来る。ユズの爽やかさとともに果皮の苦味やクローブのようなスパイスの軽いパンチが心地よい。甘さはない、逆に土っぽさが、ナチュラル感・現実感として大人の雰囲気である。
そして「シュワッとする感覚」というスタッフもいる。一人のスタッフはスメリングで「ショウガを食べたときのようなホットさ」を感じると言っていた。私にはホット感はないけが、スパイスの軽いパンチが心地よいのではないかと理解した。
香りの特徴としてユズの香りにプラスしてラベンダーの微かな甘みが優しい。そして重要な成分としてのサンダルウッド(白檀)精油。
サンダルウッドは前面にこそ出てこないが、香り全体を下支えしている。作者のパフューマーは「Summer」は「ユズ・ラベンダー・白檀のアコード」を想定して制作したとのこと、なるほど納得する。
ナチュラルなのに現代的で都会的なオシャレ感がある香りだ。昔のおしろい系の香りがお好きな方には共感が少ないと思われるが、現代風のナチュラルな爽やかさを好む人には好まれるかもしれません。
( ユズ&シトラスの香り )
当社の既存の香りでは「夏よ華」(旧・花火)に近いだろう。違いはシトラスが直線的に香る「夏よ華」に対して天然素材だけで制作されたかのような自然な香りの「Summer」。
当社のことをご存知の方にはわかってもらえると思うが、世間一般思われがちな "天然信仰" 当社にはない、"天然100%香水"もあまり制作しない。天然100%香水を製造しているブランドさんには怒りを買いそうだが、天然100%香水ってちょっと怪しいでしょう、と私は感じている。
「Summer」も天然100%ではない、それでもこのナチュラル感、半端でない。「Summer」は男性に使いやすいメンズグループに入れたいが、当社の製品らしく女性にも使いやすいと思う。甘くないので、自分をキリリとさせたい女性にもオススメする。
なお、この製品も当社の香水らしく飛びやすくとことん残るタイプの香りでない。香りを残したい持続性と残香性を好む方にはまったくおすすめしない。
(2020-04-01)
( 香水「Summer」)
夏の限定企画としてスタートした「Summer」
香水「サマー(Summer)」は数年前に夏限定でリリースした香り。好評だったので翌年も夏限定でリリース。そして今年2020年の新作としてレギュラーアイテムに昇格した。
ユズ香水、開発の話
この香りはユズの精油が特徴的に使われている。ユズはこの数年人気の精油でコスメ業界ではややブームとなっていた。
香水やフレグランスへの応用というよりハンドクリームやリップクリーム、お風呂でのバスコスメ・入浴剤などの製品がショップの棚を賑わせていたことは記憶の方もおられるかも。「Summer」はそんなユズ人気にあやかろうと企画された製品ではない。
よいユズ精油を入手できたから企画された。四国・高知県の四万十川中流域でユズ精油を生産している精油所さんに取材に行き品質が良いユズ精油を拝見してからユズ香水を創りたいと考えていた。
あれは2014年のことだからもう6年も前の話。その後、先に話したユズブームが来たので逆にこのタイミングでユズ香水ってのもブームに乗りたいだけのように思われるのも悔しくて製品化は前向きでなかった。
ユズブームも安定期へ
ここにきてユズブームも安定した雰囲気となってきた。それで静かにユズ香水のリリースとなった。
ユズは一口で言えば、シトラス・柑橘系。まったく珍しくはない香りだが、ユズは同じシトラスでも日本的な印象が特徴。ユズの原産はこれまた中国らしいが、四万十のユズ精油工場さんの話では中国ではユズという柑橘類の植物自体があまりなく認知もされていないとのことだ。
逆に中国や韓国からユズ精油の買付が来るという話だった。ユズ精油買付の目的はもちろん香水ではなく食品への応用。和的な高級食材のイメージではないだろうか。
「Summer」の香り
ユズの香りが最初に来る。単一のユズでなくハーブとスパイスが一緒に来る。ユズの爽やかさとともに果皮の苦味やクローブのようなスパイスの軽いパンチが心地よい。甘さはない、逆に土っぽさが、ナチュラル感・現実感として大人の雰囲気である。
そして「シュワッとする感覚」というスタッフもいる。一人のスタッフはスメリングで「ショウガを食べたときのようなホットさ」を感じると言っていた。私にはホット感はないけが、スパイスの軽いパンチが心地よいのではないかと理解した。
ユズ・ラベンダー・白檀のアコード
香りの特徴としてユズの香りにプラスしてラベンダーの微かな甘みが優しい。そして重要な成分としてのサンダルウッド(白檀)精油。
サンダルウッドは前面にこそ出てこないが、香り全体を下支えしている。作者のパフューマーは「Summer」は「ユズ・ラベンダー・白檀のアコード」を想定して制作したとのこと、なるほど納得する。
ナチュラルなのに現代的で都会的なオシャレ感がある香りだ。昔のおしろい系の香りがお好きな方には共感が少ないと思われるが、現代風のナチュラルな爽やかさを好む人には好まれるかもしれません。
( ユズ&シトラスの香り )
当社の既存の香りでは「夏よ華」(旧・花火)に近いだろう。違いはシトラスが直線的に香る「夏よ華」に対して天然素材だけで制作されたかのような自然な香りの「Summer」。
当社のことをご存知の方にはわかってもらえると思うが、世間一般思われがちな "天然信仰" 当社にはない、"天然100%香水"もあまり制作しない。天然100%香水を製造しているブランドさんには怒りを買いそうだが、天然100%香水ってちょっと怪しいでしょう、と私は感じている。
「Summer」も天然100%ではない、それでもこのナチュラル感、半端でない。「Summer」は男性に使いやすいメンズグループに入れたいが、当社の製品らしく女性にも使いやすいと思う。甘くないので、自分をキリリとさせたい女性にもオススメする。
なお、この製品も当社の香水らしく飛びやすくとことん残るタイプの香りでない。香りを残したい持続性と残香性を好む方にはまったくおすすめしない。
(2020-04-01)
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