( 香水工場の )
香る生活
お花屋さんの香りの香水
・・を目指しています (2020/12/01)
( お花屋さん [Shutterstock] )
市販香水には、お花屋さんのような自然な香りの香水は少ない。
なぜ?
理由は、二つあると思うんです。
一つは、植物が生命活動として生み出す香りと、人が作る香水の違い、技術的な理由。
もう一つは、世界のハイブランドさんが、そういう方向をあまり目指さないから。
今日は、ハイブランドさんは、なぜお花屋さんのような自然な香りを目指さないのか、について書いてみたい。
ここでは「目指さない」と言い切っているが、比較的目指さないところが多いという意味で、目指しているブランドさんもある。
また、自然な香りを目指さないハイブランドさんでも、天然の原料は、よく使うことは、明記しておきたい。
香水に限らず、世界のブランド製品のメジャーな顧客層は、現在では、日本を除くアジア・中東の20代~30代となってきている。
好まれる香水の傾向として、拡散性と持続性があり、パワフルかつ華やかに香ること。
空港の免税店の前を通るときに、はっきりわかるあのパワーが、高級ブランド香水の証しのような印象だ。
香水を付けた人の歩いた後が、導線のように、追えるくらい強烈な残り香(のこりが)、それがよい香水の条件と考える人も少なくない。
また、パフューマー自身にも、拡散性と持続性は、香水に求められる理想の姿という思想が強いようだ。
欧米の香水を先輩とし、学んできた日本の多くのパフューマーさんたちにもこの思想は、受け継がれている。
世界では、パワフルな香水が評価されるし、売れている。
日本では、なぜ世界が認める香水が売れないのか?・・これが香水業界の長年のナゾだった。
一部のパフューマーや香水関係者は、日本の香り文化が未熟で未開発だからと分析した。
そんなことはあるはずがない。
しかし、大雑把にデフォルメして言えば、過去30年間、これが欧米から見た日本の香水市場だった。
そのうち、日本の経済力は陰り、もはや欧米ブランドにとって日本市場はどうでもよいという雰囲気が漂いはじめている。
いろいろ言う人も少なくなってきた。
ここでも「ジャパン・バッシング」から「ジャパン・ノシング」か、残念である。
日本人の香水体験は、こんな感じの人が多い・・高校生や大学生の頃、背伸びして使ってみた有名ブランド香水、すごく合う人もいるけど、いつのまにか使わなくなる人の方が多い。
この国では、強すぎる香りに疲れを感じる人が多いようだ。
だから、お花屋さんのような自然の香りを探し始める人が出てくるのだろう、みんな、香りは、もともと好きだから。
香りの強さ・持続力の強さとナチュラルさは、トレードオフの関係。
どちらかを優先すれば、もう一方は犠牲になる。
それに、ナチュラル志向のマーケットは小さい、あきらかにニッチな分野、大手ブランドさんたちには魅力が薄い。
しかし、欧米の新興の香水ブランドは、このニッチな分野にフォーカスするところも増えてきている。
当社も、そういうニッチにフォーカスしたい、なぜなら・・
正直なところ、作る側の私たち自身が、強い香りに疲れるタイプという部分もある。
巨大ブランドなら、マーケットが求めるものを量産するが、小ブランドだと、結局、自分たちが好きなものしか作れない。
(2020-12-01)
( お花屋さん [Shutterstock] )
お花屋さんのような香水、なぜ少ない?
市販香水には、お花屋さんのような自然な香りの香水は少ない。
なぜ?
理由は、二つあると思うんです。
一つは、植物が生命活動として生み出す香りと、人が作る香水の違い、技術的な理由。
もう一つは、世界のハイブランドさんが、そういう方向をあまり目指さないから。
今日は、ハイブランドさんは、なぜお花屋さんのような自然な香りを目指さないのか、について書いてみたい。
ここでは「目指さない」と言い切っているが、比較的目指さないところが多いという意味で、目指しているブランドさんもある。
また、自然な香りを目指さないハイブランドさんでも、天然の原料は、よく使うことは、明記しておきたい。
世界の中で大切な顧客層
香水に限らず、世界のブランド製品のメジャーな顧客層は、現在では、日本を除くアジア・中東の20代~30代となってきている。
好まれる香水の傾向として、拡散性と持続性があり、パワフルかつ華やかに香ること。
香水はパワフルであるべき?
空港の免税店の前を通るときに、はっきりわかるあのパワーが、高級ブランド香水の証しのような印象だ。
香水を付けた人の歩いた後が、導線のように、追えるくらい強烈な残り香(のこりが)、それがよい香水の条件と考える人も少なくない。
また、パフューマー自身にも、拡散性と持続性は、香水に求められる理想の姿という思想が強いようだ。
欧米の香水を先輩とし、学んできた日本の多くのパフューマーさんたちにもこの思想は、受け継がれている。
日本は香水未開発国か?
世界では、パワフルな香水が評価されるし、売れている。
日本では、なぜ世界が認める香水が売れないのか?・・これが香水業界の長年のナゾだった。
一部のパフューマーや香水関係者は、日本の香り文化が未熟で未開発だからと分析した。
そんなことはあるはずがない。
しかし、大雑把にデフォルメして言えば、過去30年間、これが欧米から見た日本の香水市場だった。
そのうち、日本の経済力は陰り、もはや欧米ブランドにとって日本市場はどうでもよいという雰囲気が漂いはじめている。
いろいろ言う人も少なくなってきた。
ここでも「ジャパン・バッシング」から「ジャパン・ノシング」か、残念である。
強すぎる香りにお疲れな人々
日本人の香水体験は、こんな感じの人が多い・・高校生や大学生の頃、背伸びして使ってみた有名ブランド香水、すごく合う人もいるけど、いつのまにか使わなくなる人の方が多い。
この国では、強すぎる香りに疲れを感じる人が多いようだ。
だから、お花屋さんのような自然の香りを探し始める人が出てくるのだろう、みんな、香りは、もともと好きだから。
香りの強さ・持続力の強さとナチュラルさは、トレードオフの関係。
どちらかを優先すれば、もう一方は犠牲になる。
それに、ナチュラル志向のマーケットは小さい、あきらかにニッチな分野、大手ブランドさんたちには魅力が薄い。
しかし、欧米の新興の香水ブランドは、このニッチな分野にフォーカスするところも増えてきている。
当社も、そういうニッチにフォーカスしたい、なぜなら・・
好きなものしか作れない
正直なところ、作る側の私たち自身が、強い香りに疲れるタイプという部分もある。
巨大ブランドなら、マーケットが求めるものを量産するが、小ブランドだと、結局、自分たちが好きなものしか作れない。
(2020-12-01)
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