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( 香水工場の )

香る生活


ローズ(バラ)ブームはお好き?

バラ・ブーム到来!


NHKに『まちかど情報室』というテレビ番組があります。ブームになる前の、まだ穏やかな流行り(はやり)ものを5分くらいにまとめたトレンド情報番組です。朝のNHKニュース内で流されます。

先日『バラの花で心地よく』というテーマで放送されました。バラの花びらを入れたディナーやバラ懐石料理など報道されていました。

朝NHKニュースをつけているご家庭は、日本全国で2〜3千万世帯、何気なしに数千万人の人が見ています。


ブームに乗るライバルたちの出現は・・・


テレビの力って大きい。

中には番組を見た後、通勤電車の中で「バラ・ブームか・・・」とか「ローズがブームね...当社もローズ関連産業に参入してみるか」などと考える企業の企画担当者や商品開発の人がいると、当社としては恐ろしいところです。

バラ香水やバラ・スキンケアを制作している当社にとって競合が出現することになりますから。

とは言っても、競合があろうとなかろうと、当社は吹けば飛ぶような会社、ニッチな分野でニッチに活動しているため、実は大手さんが参入しても客層が違いすぎて、影響は案外少ないと思われます。

それよりも・・・


世界のローズ資源の問題


ブームが起こると、あっという間に取り尽くされてしまうのがローズ。世界のローズの生産は限られた量しか作られていない現実があります。

ブルガリアローズ・オイルでいえば、過去10年、毎年輸入量を増やしてきた日本。

そもそも統計データがおかしい・根拠に乏しいという意見もありますが、ブルガリアでの生産量と日本の輸入統計から判断すれば、すでに世界の消費量の4分の1を消費しています。

本気でブームになれば案外簡単に全世界のブルガリアローズ・オイルを食ってしまうだけのパワーが日本にはあります。

さらに、巨大な資本力で根こそぎ買っていく米国のバイヤーさんの話を現地で聞きましたが、ブームは、むしろ、ローズ産業を荒廃させるのではないかと危惧します。


ブームに踊りやすく冷めやすい日本人


総突進型で飽きやすいこの国のココロ。

たとえば、90年代の初頭のティラミス。このブーム時、ティラミスと言えないものも、デザートはどこか似せて、おおむね「ティラミス」と呼ばれました。

1993年には、突然のナタデココ・ブーム。わずか実質1年で、ブームは台風のように過ぎ去り、フィリピンの農家には荒廃したココナッツ畑が残り、食品加工会社には無駄な設備と在庫と借金が残るという状況が悲しすぎる物語を残しました。

(2006-05-02)
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