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( 香水工場の )

香る生活


香りの花:沈丁花 (2)
中国から渡来した沈丁花と中国での呼び名「瑞香」・・ (2022/02/24)

沈丁花、瑞香、七里香( 香り麗しい )


沈丁花、名前の由来


沈丁花は日本語。日本で誰かによって、または自然発生的に命名された名前と思われます。

由来は、多くのサイトで、「沈香のように香り麗しく、丁字(クローブ)の花のような姿」という説が披露されています。

(本当に取って付けた後付けの印象ですが、そうかも)

原産国は、中国南部~ヒマラヤと書いている方がおられます。

実際はよくわからない。少なくとも日本には中国から渡来したことは間違いないと思います、多くの花がそうであるように。


中国での名前「瑞香」


その中国では、沈丁花を「瑞香」(ズイコウ)と呼びます。

日本では、香り・姿をポイントに命名されましたが、中国では、ズバリ香りだけにフォーカスして命名された印象です。

なんて美しい呼び名なんでしょうか。

「瑞」・・辞書によると、若々しく、生き生きとしていること。みずみずしいこと。事物の新しく清らかなこと。

Oxford Languages・グーグル日本語辞書によると、「天が善政に感じてくだす、めでたいしるし。めでたい」ともあります。

美しいだけでなく、縁起もよい!

「瑞香」以外に「睡香」(スイコウ)や「七里香」(シチリコウ)とも呼ばれるそうです。

「七里香」は、言うまでもなく香りが強く千里の彼方まで届くという意味かな。


七里香?・・どんだけ遠くまで香るのか!


七里 = 30キロくらい? 大げさにもほどがありますよね。

しかし、実は昔、現在の人工的なニオイに満ちている現代社会と比較すると、花の香りは何キロも漂っていたという説があるんです。

30キロは完全に誇張でしょうが、完全な誤情報ともいいにくい。

※現在の日本では、一里は約4キロですが、中国では約500メートルだそうです。よって七里は3.5キロ

余談ですが、香りが遠くまで香る香料に「麝香」(じゃこう = ムスク)があります。

「麝」の漢字自体、「鹿」と「射]。

中国の古典『本草綱目』には、弓矢が飛ぶ距離までニオイが拡散するという意味が込められているとか(Wikipedia 麝香)。

(私の能力では『本草綱目』の原文の確認は無理ですが、この説明からすれば、「麝」の文字は、ムスクのためだけに生み出された漢字なんですね~驚き)






(2022-02-24)
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