( 香水工場の )
香る生活
お寺系香水とは?
寺系(てらけい)?・・当社香水のためのコトバに違いない・・ (2022/04/15)
( 山道は香りの道 )
女性用香水といえば、伝統的に「お花系の香り = フローラル」がメインで、現在でもそうだと思う。
しかし、近年では、これまで男性用と見なされがちだった樹木や木材を思わせるウッディ系や、しぶい土系の香りも、男女ともに人気が拡大している。
好まれる香りの許容範囲が拡大している印象です。
そんな中、お寺で使用されるお香や、お寺の雰囲気を感じさせる香りも人気上昇の気配である。
「寺系香水」は香水業界の業界用語でも法律用語でもありません。
近年、TwitterやInstagramなどにて頻繁に使われており、自然発生的に生まれた言葉と推測されます。
当社の製品は、Twitterにて、この「寺系」と呼ばれることが多く、逆に当社内でも使うようになりました。
学術的な定義はありませんが、当社では「寺系香水」をこのように定義します:
「お香」「お線香」の原料として有名な白檀(びゃくだん = サンダルウッド)、沈香、伽羅などは、香水の原料としても人気です。
これらが焚かれることで建物内には、香料の香りが残ります。
また、お寺・寺院の建設には、杉(すぎ)・檜(ひのき)・欅(けやき)・ヒバ・松・栗などの木材(無垢材)が多用され、樹木本来の香りが建物内を満たします。
仏像も白檀(サンダルウッド)・樟(クスノキ)・拓殖(つげ)をはじめ様々な木材が使用され、像自体が香りを発します。
お寺には、これらお香系の香りと多様な樹木系の香りにプラスして、そこに人々が集まります。
お寺に漂う香りは、長い歴史の中で、繰り返されてきた宗教行事と人々の暮らしとお寺の香りが混じり合い、深淵な空間となっています。
とくに山寺などには、森林自体の香りも吸収して独特な世界感を漂わせている・・・人が山寺に惹かれる理由ではなかろうか。
上の寺系の定義から、下記4品を当社の寺系香水と認定したい:
○ 白檀・・原料が寺系そのもの
○ 沈香・・原料が寺系そのもの
○ 蓮花(はすはな)・・お釈迦様を連想させる
○ サイレンス(静寂)・・テーマが山寺
このうち、「蓮花(はすはな)」は宗教的な意図をもって制作されたわけでなく、純粋に夏のハスの花をイメージして当社パフューマーが制作したもの。
しかし、できてしまえば、香り自体も寺系な系統になった印象である。
ところで、下記は、寺系要素も含まれているので、ギリギリ寺系でもいいかも?と思うアイテム・・
△ ヘルシンキ空港・・針葉樹林の香りプンプン
△ 菖蒲の葉・・菖蒲はお寺のイメージでは?
△ ブラックベチベル・・大地の土系のニオイも入れないだろうか?
△ 樹海・・富士山麓のコメツガのニオイ = 針葉樹林
お遍路と言えば四国だが、福岡県の篠栗(ささぐり)さんもお遍路で有名なところ。
山寺に泊まりながら、三泊四日くらいで50km歩く、とはいえ昔のことで実際何キロ歩いたか定かでない。
四国のお遍路1200kmと比較すれば、ボクのお遍路はお子様ランチだが、子供には地獄の観光旅行だった。
(当時は子供だしミッションのために苦行に行ったわけでない)
ボクが参加したチームからは途中脱落する人もいた。
といっても山の中なので、脱落しても自分の足で下山するしかない苦しい旅だった。
(今となっては、なぜお遍路に参加したのか不明で、同行していたはずの親の記憶がいっさい残っていない点も腑に落ちない)
子供の時のお遍路はきつかったが、よい思い出もある・・早朝の山は気持ちいい!ということ。
早朝の山中には、もやが立ち込めており、心底、清涼な空気が漂っていた。
そして、山のニオイも好きだった。
(ここで開眼したのかもしれない・・後年、社会人山岳会に入る)
「フィトンチッド」はそのとき覚えた言葉ではないが、フィトンチッドを語るとき、このときの光景はよく思い出す。
遠くの山が青く見える理由は、山の植物から発する香気成分(= 芳香成分、樹木の精油と関係が深い)が太陽光に反射するから・・これは1980年代に定説となり、以降「森林浴」ブームが到来した。
実は、香気成分説には未だ異論があるそうだが、ボクは、あのブルーマウンテンの正体物質は、山の植物が発する香気成分であり、森の恵みだと信じている。
そして、寺系の香りも、森の恵みの延長線上にある自然の恵みに近いと信じている。
当社の香水だけでなく、他社さんの寺系香水や、そして、それらの香りの原点である樹木の精油(檜やヒバ、杉などの精油)や白檀、沈香などの香料は、心鎮まる香りを宿している。
機会あれば、カラダとココロに効く「寺系」の香りを楽しんでほしい。
(2022-04-18)
( 山道は香りの道 )
お寺系の香水が人気
女性用香水といえば、伝統的に「お花系の香り = フローラル」がメインで、現在でもそうだと思う。
しかし、近年では、これまで男性用と見なされがちだった樹木や木材を思わせるウッディ系や、しぶい土系の香りも、男女ともに人気が拡大している。
好まれる香りの許容範囲が拡大している印象です。
そんな中、お寺で使用されるお香や、お寺の雰囲気を感じさせる香りも人気上昇の気配である。
「寺系香水」とは?・・寺系香水の定義
「寺系香水」は香水業界の業界用語でも法律用語でもありません。
近年、TwitterやInstagramなどにて頻繁に使われており、自然発生的に生まれた言葉と推測されます。
当社の製品は、Twitterにて、この「寺系」と呼ばれることが多く、逆に当社内でも使うようになりました。
学術的な定義はありませんが、当社では「寺系香水」をこのように定義します:
・仏教系寺院などにて伝統的に焚かれてきた「お香」「お線香」などの香り・・たとえば、白檀や沈香
・仏教系寺院などの建物・空間に漂う香り・・たとえば、杉や檜などの針葉樹林
・仏教や仏教系寺院など想起させるイメージや香り・・たとえば、蓮の花や睡蓮の花
・仏教系寺院などの建物・空間に漂う香り・・たとえば、杉や檜などの針葉樹林
・仏教や仏教系寺院など想起させるイメージや香り・・たとえば、蓮の花や睡蓮の花
寺系香りの正体
「お香」「お線香」の原料として有名な白檀(びゃくだん = サンダルウッド)、沈香、伽羅などは、香水の原料としても人気です。
これらが焚かれることで建物内には、香料の香りが残ります。
また、お寺・寺院の建設には、杉(すぎ)・檜(ひのき)・欅(けやき)・ヒバ・松・栗などの木材(無垢材)が多用され、樹木本来の香りが建物内を満たします。
仏像も白檀(サンダルウッド)・樟(クスノキ)・拓殖(つげ)をはじめ様々な木材が使用され、像自体が香りを発します。
お寺には、これらお香系の香りと多様な樹木系の香りにプラスして、そこに人々が集まります。
お寺に漂う香りは、長い歴史の中で、繰り返されてきた宗教行事と人々の暮らしとお寺の香りが混じり合い、深淵な空間となっています。
とくに山寺などには、森林自体の香りも吸収して独特な世界感を漂わせている・・・人が山寺に惹かれる理由ではなかろうか。
武蔵野ワークスの寺系香水
上の寺系の定義から、下記4品を当社の寺系香水と認定したい:
○ 白檀・・原料が寺系そのもの
○ 沈香・・原料が寺系そのもの
○ 蓮花(はすはな)・・お釈迦様を連想させる
○ サイレンス(静寂)・・テーマが山寺
このうち、「蓮花(はすはな)」は宗教的な意図をもって制作されたわけでなく、純粋に夏のハスの花をイメージして当社パフューマーが制作したもの。
しかし、できてしまえば、香り自体も寺系な系統になった印象である。
ギリギリ寺系?
ところで、下記は、寺系要素も含まれているので、ギリギリ寺系でもいいかも?と思うアイテム・・
△ ヘルシンキ空港・・針葉樹林の香りプンプン
△ 菖蒲の葉・・菖蒲はお寺のイメージでは?
△ ブラックベチベル・・大地の土系のニオイも入れないだろうか?
△ 樹海・・富士山麓のコメツガのニオイ = 針葉樹林
(余談)ボクのお遍路体験と香りの思い出
お遍路と言えば四国だが、福岡県の篠栗(ささぐり)さんもお遍路で有名なところ。
山寺に泊まりながら、三泊四日くらいで50km歩く、とはいえ昔のことで実際何キロ歩いたか定かでない。
四国のお遍路1200kmと比較すれば、ボクのお遍路はお子様ランチだが、子供には地獄の観光旅行だった。
(当時は子供だしミッションのために苦行に行ったわけでない)
ボクが参加したチームからは途中脱落する人もいた。
といっても山の中なので、脱落しても自分の足で下山するしかない苦しい旅だった。
(今となっては、なぜお遍路に参加したのか不明で、同行していたはずの親の記憶がいっさい残っていない点も腑に落ちない)
山の香りの魅力
子供の時のお遍路はきつかったが、よい思い出もある・・早朝の山は気持ちいい!ということ。
早朝の山中には、もやが立ち込めており、心底、清涼な空気が漂っていた。
そして、山のニオイも好きだった。
(ここで開眼したのかもしれない・・後年、社会人山岳会に入る)
寺系の香りは森の恵み
「フィトンチッド」はそのとき覚えた言葉ではないが、フィトンチッドを語るとき、このときの光景はよく思い出す。
遠くの山が青く見える理由は、山の植物から発する香気成分(= 芳香成分、樹木の精油と関係が深い)が太陽光に反射するから・・これは1980年代に定説となり、以降「森林浴」ブームが到来した。
実は、香気成分説には未だ異論があるそうだが、ボクは、あのブルーマウンテンの正体物質は、山の植物が発する香気成分であり、森の恵みだと信じている。
そして、寺系の香りも、森の恵みの延長線上にある自然の恵みに近いと信じている。
カラダとココロに効く「寺系」
当社の香水だけでなく、他社さんの寺系香水や、そして、それらの香りの原点である樹木の精油(檜やヒバ、杉などの精油)や白檀、沈香などの香料は、心鎮まる香りを宿している。
機会あれば、カラダとココロに効く「寺系」の香りを楽しんでほしい。
(2022-04-18)
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