( 香水工場の )
香る生活
日本産精油でプロジェクト
マッサージオイルを作る (2023/07/06)
( 青森ヒバの葉っぱ。ヒバは枝葉からも精油を抽出できるが、主に木材から抽出する )
このブログでは精油の話題をよくしますが、日本産精油のことはあまり取り上げてきませんでした。
ずばり言えば、今日本の精油は注目度が高いが問題も多い。
今回は日本産精油について。
小規模であるがゆえに価格の高さと品質のバラツキ・・海外産と比較するとこの点につきる。
日本で精油ビジネスをやろうとすると、狭い土地、人件費の問題があり過去半世紀ビジネスとしては成立しにくい状況でした。
かろうじて成立していた精油ビジネスの事例として、たとえば、ヒノキやヒバの精油。
それらは製材業のかたわら、その廃材から副産物として精油を採取するモデルが主流。
あるいはユズやレモン。中身はジュースや缶詰に加工して余った廃棄物の果皮から精油を採取する精油所さんが多い。
この事例も実情を反映していますよね。
( 青森ヒバの精油を採取している蒸留所さんを見学させてもらった際の写真。本業は製材で、その課程ででたオガクズから精油を採取されていた )
精油を使う業界はだいたい海外からの輸入精油に依存している。
当社は香水メーカーで精油はたくさん使用する。
会社規模が零細なので絶対使用量こそ少ないが、種類はたくさん調達する。
それで日本産精油はどれくらい使っているかな?・・これを書きながらと思い浮かべると、その使用率は数パーセント・・ゲットウ、ユズ、ハッカ、ショウガ、ヒノキ、ヒバなど。
ローズマリー、ローズ、ラベンダー、グレープフルーツ、レモンなどメジャーな精油は全部海外からの洋モノに依存している。
精油は高価です。
単価だけで見ればゴールド並の価格のものもある。
海外から購入するものも高価ですので、日本産精油となればさらに高価。
この高プライスゆえに、生産者側からすれば魅力的な商材に見える。
アロマテラピーの普及とマーケットの関心の高さもあり、精油の生産ビジネス(蒸留所など)に参入する企業も増加中です。
さらに、樹木精油に対し抽出技術や利用方法に関する促進事業も続ける林野庁の後押しも追い風かもしれない。
全国の蒸留所の数は、正確な統計がないが、私の印象ではこの10年で2倍くらいに増えたのではなかろうか。
フレグランスジャーナル社の 雑誌『日本産精油のはじめ方』(aromatopia No.169、2021年12月号)には127ページに「日本の精油・芳香蒸留水 生産者一覧」が収録されている。
そこには津々浦々の精油生産者103社がリストアップされている。
さらに小さな蒸留所や個人でやっている蒸留所、今後参入する人々もいるので数年したらさらに増えているかもしれない。
日本産精油にはコスト面や調達量の問題が大きく大手企業さんは、なかなか手を出しにくい。
逆に小ロットを得意とする当社のような零細企業なら?・・お付き合いができるのではないか・・ということで日本産精油を使った製品化のプロジェクトをはじめた。
国産精油の魅力は、地産地消的な消費でエネルギーをかけて海外から運んでくる産物と比較すると環境負荷が低い。
また国内で生産されている安心感も大きい。
国内のどの会社さんの精油であるかと知っていると製造している我々もものすごく安心感がある。
(精油は分析機では産地や安全性の評価が難しく「あの蒸留所さんはよい安全な精油を出している」といった信用と評判が世界的に重視される珍しい取引になっている)
さらに国内精油だとどの精油所さんの誰々さんが蒸留した精油・・といったレベルのトレーサビリティさえつかめることがある。
もはや商売を超えたコミュニティ感・親近感。
知っている人が作っている製品って本当に安心感がありますよね、そんな製品をリリースしたい。
日本産精油を配合したマッサージオイルを今年2023年8月1日リリースする予定で、現在工場にて製造中である。
商品名は『ボンセントオイル』、日本産精油の需要を探るためのマーケティングもかねているので、今回も小ロット生産となる。
(2023-07-06)
( 青森ヒバの葉っぱ。ヒバは枝葉からも精油を抽出できるが、主に木材から抽出する )
日本産精油が人気
このブログでは精油の話題をよくしますが、日本産精油のことはあまり取り上げてきませんでした。
ずばり言えば、今日本の精油は注目度が高いが問題も多い。
今回は日本産精油について。
日本産精油の特徴・・小規模
小規模であるがゆえに価格の高さと品質のバラツキ・・海外産と比較するとこの点につきる。
日本で精油ビジネスをやろうとすると、狭い土地、人件費の問題があり過去半世紀ビジネスとしては成立しにくい状況でした。
かろうじて成立していた精油ビジネスの事例として、たとえば、ヒノキやヒバの精油。
それらは製材業のかたわら、その廃材から副産物として精油を採取するモデルが主流。
あるいはユズやレモン。中身はジュースや缶詰に加工して余った廃棄物の果皮から精油を採取する精油所さんが多い。
この事例も実情を反映していますよね。
( 青森ヒバの精油を採取している蒸留所さんを見学させてもらった際の写真。本業は製材で、その課程ででたオガクズから精油を採取されていた )
業界の現状・・ほぼ輸入精油
精油を使う業界はだいたい海外からの輸入精油に依存している。
当社は香水メーカーで精油はたくさん使用する。
会社規模が零細なので絶対使用量こそ少ないが、種類はたくさん調達する。
それで日本産精油はどれくらい使っているかな?・・これを書きながらと思い浮かべると、その使用率は数パーセント・・ゲットウ、ユズ、ハッカ、ショウガ、ヒノキ、ヒバなど。
ローズマリー、ローズ、ラベンダー、グレープフルーツ、レモンなどメジャーな精油は全部海外からの洋モノに依存している。
過去10年で全国の精油蒸留所が爆増
精油は高価です。
単価だけで見ればゴールド並の価格のものもある。
海外から購入するものも高価ですので、日本産精油となればさらに高価。
この高プライスゆえに、生産者側からすれば魅力的な商材に見える。
アロマテラピーの普及とマーケットの関心の高さもあり、精油の生産ビジネス(蒸留所など)に参入する企業も増加中です。
さらに、樹木精油に対し抽出技術や利用方法に関する促進事業も続ける林野庁の後押しも追い風かもしれない。
全国の蒸留所の数は、正確な統計がないが、私の印象ではこの10年で2倍くらいに増えたのではなかろうか。
フレグランスジャーナル社の 雑誌『日本産精油のはじめ方』(aromatopia No.169、2021年12月号)には127ページに「日本の精油・芳香蒸留水 生産者一覧」が収録されている。
そこには津々浦々の精油生産者103社がリストアップされている。
さらに小さな蒸留所や個人でやっている蒸留所、今後参入する人々もいるので数年したらさらに増えているかもしれない。
日本産精油の魅力は?
日本産精油にはコスト面や調達量の問題が大きく大手企業さんは、なかなか手を出しにくい。
逆に小ロットを得意とする当社のような零細企業なら?・・お付き合いができるのではないか・・ということで日本産精油を使った製品化のプロジェクトをはじめた。
国産精油の魅力は、地産地消的な消費でエネルギーをかけて海外から運んでくる産物と比較すると環境負荷が低い。
また国内で生産されている安心感も大きい。
国内のどの会社さんの精油であるかと知っていると製造している我々もものすごく安心感がある。
(精油は分析機では産地や安全性の評価が難しく「あの蒸留所さんはよい安全な精油を出している」といった信用と評判が世界的に重視される珍しい取引になっている)
さらに国内精油だとどの精油所さんの誰々さんが蒸留した精油・・といったレベルのトレーサビリティさえつかめることがある。
もはや商売を超えたコミュニティ感・親近感。
知っている人が作っている製品って本当に安心感がありますよね、そんな製品をリリースしたい。
『ボンセントオイル』
日本産精油を配合したマッサージオイルを今年2023年8月1日リリースする予定で、現在工場にて製造中である。
商品名は『ボンセントオイル』、日本産精油の需要を探るためのマーケティングもかねているので、今回も小ロット生産となる。
(2023-07-06)
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