( 香水工場の )
香る生活
嫌いな匂いは避けた方が安全かも
●化学物質過敏症という謎の病気#1・・・そんな病気があります
近年謎の多い病気が増加しています。BSE、エイズ、花粉症、SARS、性同一性障害・・・化学物質過敏症もそんな現代の新種の病気でしょうか。
化学物質過敏症は、有機リン系農薬や、シックハウス症候群の原因と疑われている溶剤、接着剤、プラスティック製品などで発症しやすいことがわかっていますが、物質の厳密な特定も数量的な計測もなされていません。
発症するときわめて微量(健康だった頃はなんでもない量)のそれら物質で頭痛、吐き気、呼吸困難、めまいなど多種多様の拒否反応がでます。
関節痛や情緒不安、不整脈、生理不順、震えやけいれんといった症状もあり、症状からは病気を特定しにくい特徴があります。
ある種の物質に過剰に接していて、あるスレッシュホールド(許容限界値、しきい値)を超えると発症する人がいるそうですが、個人差が大きいらしい。
職業上、特定の化学物質に過剰に触れざるをえない環境で働く方々、たとえばトイレタリーや化粧品・医薬品などの製造工場や研究所、衣料品用洗剤や溶剤を扱うクリーニング店、石油関連製品の製造工場や販売店.
さらに、タバコの煙に長時間さらされるバーや喫茶店、定着前インクが微量に揮発している印刷所などで働く方々は注意が必要かもしれません。
化学物質は食べ物や飲み物などから体内に吸収される印象がありますが、空気汚染の方がやっかいです。
なぜなら食べ物や飲み物はある程度自分で取捨選択が可能ですが、空気はそういきませんし、また空気汚染は食べ物や飲み物より長い時間にわたり鼻や肺を経由して体内に取り込まれるからです。
もし自宅室内の空気が汚染されている場合、毎晩寝ている間の8時間程度、汚染空気に無防備な状態でさらされるのですから何らかの影響は考えられるかもしれません。
●化学物質過敏症という謎の病気#2・・・当社の対策
当社では多種多様で大量で香料を扱っているためやや化学物質過敏症は気になる病気です。
しかし、危険な物質の特定もままならない、原因もよくわからない状態では対策法も防衛方法も決めれないのが実状です。
そこで当社の場合は、まったく感覚的な話ですが「嫌いな香りには長時間触れない」という大まかな不文律があります。
基本的に、匂いとはもともと生命への危険度を知らせる信号であり、ヒトも含め動物のDNAは長い年月を掛けて危険な匂いと安全な匂いを学習してきたと思われます(先天的な好き嫌い)。
また、人は生まれてからすぐに自分にとってそれが危険な匂いか、安全な匂いか学習しはじめると考えられています。お母さんの匂いこそ、まさに世界で一番安全で優しい匂いのはずです。
とうことで、香りに対する好き嫌いは、案外自分の生命を関わっている可能性が否定できず、基本的に「嫌いな香りを無理してかがない」ことにしています。しかし、嫌いな香りにはかなり大きな個人差があります。
個人的なお話をすれば香水に使用する香料の中には、私の場合、具合が悪くなるものがたまにあります。それはたいてい「アーティフィシャル」とよばれる一群です。
アーティフィシャルとは、それまで自然界に存在しない物質を人工的に創り出した香料です。別名「ニューケミカル」(逆に自然界に存在する組成の香料はネイチャーアイデンティカルと呼ばれます)。
ニューケミカルは人類が人工的に創り出した香料で、それまで体験したことがなかったスタイリッシュで官能的な香りや、動物性香料の代替品として非常に人気があります。
ニューケミカルなしに現代香水の完成度の高さと華やかさは語れませんし、また実際、世界中に多くのファンが存在し多くの需要があります。
だから、ここでニューケミカルを否定する気はさらさらありませんし、そういう意図もありません。
しかし、日本人の中には私のようにニューケミカルが苦手な人が少なくないようです。
●化学物質過敏症という謎の病気#3・・・心理的な影響もあるだろうか?
私の知人は、周囲の知らない人のタバコの煙で「脈が乱れ、目がかすむ」と話します。彼は化学物質過敏症と言えるような重い症状はありませんが、予兆を感じさせる話です。
しかし、面白いことに他人が吸っているすべてのタバコでそうなるのではなく、知人が吸っていたり、気分がいい日は「大丈夫」なことが多いそうです。
ピアノのレッスンに強制的に通わされている子供は、レッスンの日時になると腹痛を起こす子供が多いことは児童心理学ではよく知られている事実です。
下痢など生理的な現象を伴う場合もあります。中には「ピアノから変なニオイがする!」と主張するケースも報告されています。
もちろん他人には感じられないニオイなので疑いたくなるのですが、どうも当人は本当に感じているらしい、という点がミソです。
病気は気に病めばさらに悪化するという人は多いのですが、上記の例も心理的な嫌悪が人体に生理的な影響を及ぼしうる例ではないでしょうか。
「病は気から」という言い伝えも一理あるように感じます。バランスをうまくとりつつなんとかやっていくしかなさそうです。
(2006-11-26)
近年謎の多い病気が増加しています。BSE、エイズ、花粉症、SARS、性同一性障害・・・化学物質過敏症もそんな現代の新種の病気でしょうか。
化学物質過敏症は、有機リン系農薬や、シックハウス症候群の原因と疑われている溶剤、接着剤、プラスティック製品などで発症しやすいことがわかっていますが、物質の厳密な特定も数量的な計測もなされていません。
発症するときわめて微量(健康だった頃はなんでもない量)のそれら物質で頭痛、吐き気、呼吸困難、めまいなど多種多様の拒否反応がでます。
関節痛や情緒不安、不整脈、生理不順、震えやけいれんといった症状もあり、症状からは病気を特定しにくい特徴があります。
ある種の物質に過剰に接していて、あるスレッシュホールド(許容限界値、しきい値)を超えると発症する人がいるそうですが、個人差が大きいらしい。
職業上、特定の化学物質に過剰に触れざるをえない環境で働く方々、たとえばトイレタリーや化粧品・医薬品などの製造工場や研究所、衣料品用洗剤や溶剤を扱うクリーニング店、石油関連製品の製造工場や販売店.
さらに、タバコの煙に長時間さらされるバーや喫茶店、定着前インクが微量に揮発している印刷所などで働く方々は注意が必要かもしれません。
化学物質は食べ物や飲み物などから体内に吸収される印象がありますが、空気汚染の方がやっかいです。
なぜなら食べ物や飲み物はある程度自分で取捨選択が可能ですが、空気はそういきませんし、また空気汚染は食べ物や飲み物より長い時間にわたり鼻や肺を経由して体内に取り込まれるからです。
もし自宅室内の空気が汚染されている場合、毎晩寝ている間の8時間程度、汚染空気に無防備な状態でさらされるのですから何らかの影響は考えられるかもしれません。
●化学物質過敏症という謎の病気#2・・・当社の対策
当社では多種多様で大量で香料を扱っているためやや化学物質過敏症は気になる病気です。
しかし、危険な物質の特定もままならない、原因もよくわからない状態では対策法も防衛方法も決めれないのが実状です。
そこで当社の場合は、まったく感覚的な話ですが「嫌いな香りには長時間触れない」という大まかな不文律があります。
基本的に、匂いとはもともと生命への危険度を知らせる信号であり、ヒトも含め動物のDNAは長い年月を掛けて危険な匂いと安全な匂いを学習してきたと思われます(先天的な好き嫌い)。
また、人は生まれてからすぐに自分にとってそれが危険な匂いか、安全な匂いか学習しはじめると考えられています。お母さんの匂いこそ、まさに世界で一番安全で優しい匂いのはずです。
とうことで、香りに対する好き嫌いは、案外自分の生命を関わっている可能性が否定できず、基本的に「嫌いな香りを無理してかがない」ことにしています。しかし、嫌いな香りにはかなり大きな個人差があります。
個人的なお話をすれば香水に使用する香料の中には、私の場合、具合が悪くなるものがたまにあります。それはたいてい「アーティフィシャル」とよばれる一群です。
アーティフィシャルとは、それまで自然界に存在しない物質を人工的に創り出した香料です。別名「ニューケミカル」(逆に自然界に存在する組成の香料はネイチャーアイデンティカルと呼ばれます)。
ニューケミカルは人類が人工的に創り出した香料で、それまで体験したことがなかったスタイリッシュで官能的な香りや、動物性香料の代替品として非常に人気があります。
ニューケミカルなしに現代香水の完成度の高さと華やかさは語れませんし、また実際、世界中に多くのファンが存在し多くの需要があります。
だから、ここでニューケミカルを否定する気はさらさらありませんし、そういう意図もありません。
しかし、日本人の中には私のようにニューケミカルが苦手な人が少なくないようです。
●化学物質過敏症という謎の病気#3・・・心理的な影響もあるだろうか?
私の知人は、周囲の知らない人のタバコの煙で「脈が乱れ、目がかすむ」と話します。彼は化学物質過敏症と言えるような重い症状はありませんが、予兆を感じさせる話です。
しかし、面白いことに他人が吸っているすべてのタバコでそうなるのではなく、知人が吸っていたり、気分がいい日は「大丈夫」なことが多いそうです。
ピアノのレッスンに強制的に通わされている子供は、レッスンの日時になると腹痛を起こす子供が多いことは児童心理学ではよく知られている事実です。
下痢など生理的な現象を伴う場合もあります。中には「ピアノから変なニオイがする!」と主張するケースも報告されています。
もちろん他人には感じられないニオイなので疑いたくなるのですが、どうも当人は本当に感じているらしい、という点がミソです。
病気は気に病めばさらに悪化するという人は多いのですが、上記の例も心理的な嫌悪が人体に生理的な影響を及ぼしうる例ではないでしょうか。
「病は気から」という言い伝えも一理あるように感じます。バランスをうまくとりつつなんとかやっていくしかなさそうです。
(2006-11-26)
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