( 香水工場の )
香る生活
香水は飲めますか?
これ、飲めますか?
ある雑誌のローズ特集でフローラル・フォーシーズンズのローズ系香水を掲載いただけることに。
それはありがたいお話なんですが、編集者の方と話していると、こんな質問が飛び出して、思わず返答に窮しました:
「これは飲んでもいいですか?」
香水は飲み物ではありません、当たり前の話じゃないですか、と思うものの、質問の真意は?とか、そういう需要があるのかな?とぐるぐる頭の中がざわつきました。
お聞きすると、どうも「飲む香水」が念頭にあったようです。完全な誤解ですね。
「飲む香水」は香水でない
「飲む香水」は、ほとんどローズ・オイルをゼラチンのカプセルに包んだサプリメント。
よってそれは「香水」ではなく「食品」です。
まるで香水かのような印象が誤解を招きやすい。
ローズオイルの効用は女性のストレス発散(リラックス効果)、美肌効果、胃腸や肝臓の壮健効果などがローマ時代から知られています。
匂いだけでなく、ローズジャムやローズティーなどとしてローズを食する習慣もあります。それだけではありません。
ローズオイルは飲むと本当に挙体芳香のカラダになることも知られています。
サプリメントとして摂取すると30分〜2時間くらいかけてローズの香気成分(ゲラニオール、シトロネロール、リナロールなど)が汗腺などから出てくることが実験で確認されています。
ガスマス(GC/MS)を使用した実験データが日本分析化学会にて発表されました(カネボウフーズ、名古屋工業大学、有限会社ピコデバイス)。
ローズ・オイルを飲むとカラダからローズの香りがしてくるという経験が、データによって裏付けされました。
香水は飲めるのか、考えてみた
本題に戻ります。「飲む香水」は食品なのでよいのですが、化粧品は飲むには問題があります。
近年の化粧品は、一般に食品として使用可能な原料が多く使用されるようになりましたが、そもそも食べることを想定していません。
化粧品成分を食べることで、人体にすぐに毒性を発揮するものは、意外にも驚くほど少ないことも事実ですが、食べたらどうなるか、化粧品の場合、データさえない成分がいっぱいです。
また、法的には食品の規制法律は「食品衛生法」で、化粧品・医薬部外品・医薬品は「薬事法」です。
もし化粧品なのに食べることを進めたり、食べても安全という広告をしたり表記することは、明らかに薬事法違反です。
よって、理論的に返答すれば、残念ながら、香水は飲んではいけない・食べてはいけない、という結論になります。
(2007-01-27)
< 「石鹸のような香り」 || 新作『柑橘系』&『ロサブラン』 >
search