( 香水工場の )
香る生活
ブルガリア横断、バラ体験レポート パート3
お客さまからお寄せいただいたブルガリア体験レポート。今日はパート3、最終回です。
彼女には、これ以外にもまだまだたくさんの体験談がありそうです。同じ目的でブルガリアに行く人のためにも公開してください、とお願いしました。もしかしたらどこかのブログなどで一挙公開!という運びになることを祈りつつ、今回はローズウォーター手作り実習風景のご紹介です。
でっかいガンダムのザクような銅製蒸留釜が見えています。現在ではもっと効率的な装置が使用されています。ただし、花びらを釜ゆでにする原理は同じです。
---------------バラ体験レポート----------------
《ローズウォーター作り》
2008/06/06
今回の旅の最大の目的は、自分で摘んだバラから『ローズウォーター』を作る事!前日のバラジャム作りでは悪天候の為にバラ畑に行けず、この日は朝から天気のことばかり気になっていました。幸いなんとかお天気も持ち直し、朝食後、ホテルから畑に直行しました。早速、新鮮な花を籠一杯に摘み、『Bulattars蒸留所』に戻って蒸留の支度にかかりました。
蒸留には、この奥に見えている、丁度マッシュルームの帽子をかぶった様な銅製の蒸留器(ギュロフ?)を使います。この装置は17C頃から使われ始めたものだそうで、ブルガリアの伝統的な蒸留方法です。(イランのバラ水製造に使われていた蒸留器とは微妙に形が異なります)もちろん、これは体験学習(?)用に準備されたもので、工場には大型の立派な近代的設備が完備しています。
教科書的にはバラ水はローズオイルを採取した際に残った、水溶性成分を含む副産物と説明される事が殆どですが、蒸留所によっては『バラ水を作る為だけ』の専用蒸留釜を使っているところもありますし、材料も有機栽培の認定を受けたバラを使っているところもあるようですので、一口に『バラ水』と言っても、色々あるようです。(ガイドさんの話では、単にお水にローズオイルを入れただけの『バラ水』もあるそうです・・・)
さて、バラ水作りの材料は・・・
・摘み取った分と蒸留所で用意して下さった分を合わせた14、5kg程の新鮮なバラの花
・水約30リットル
蒸留器の上の部分をはずして花を投入。こんな可憐な花をグラグラ煮てしまうと思うと、ちょっとためらいます・・・。そう言いながらも、本当は結果が楽しみでニコニコ嬉しそうにやってます。投入が終わった所で、蒸留器の各パーツをセット。まず、丸い帽子部分を本体にかぶせ、帽子から突き出た管に、更に冷却部分の管などを接続し、それぞれの繋ぎ目はきめの細かい粘土の様なものを塗って、蒸気が漏れないよう、しっかり密封されました。
さあ、いよいよこれから待ちに待ったダマスクローズの蒸留が始まります。ただいまの時刻は10:30。まず、グラグラ沸騰するお湯の中で花から溶け出した香気成分は水蒸気となって出始め、やがて蒸留器の上の丸い部分に当たり、そこから丁度良い角度で下向きに突き出した管の中へと導かれていくようです。更に連結された管を伝った花の蒸気は、次に冷水が貯まる水路を通る管の中で冷やされ、再び液体へと姿を変え、最終的に濃厚な香りの水となって、容器に集められる仕組みのようです。
10:30の開始から1時間。まだ出てきません。ウ〜ン待ち長いなぁ・・・
そこで、今回ご一緒したフォークダンス同好会の皆様の輪に入って、暫く雨乞いならぬ、バラ水乞いのダンスをしながら、更に待つこと30分。丁度、12時。
と、その時、突然信じられないくらい濃厚な甘〜いバラの香気が、待ちわびる私たちの鼻を直撃!!何と言う衝撃的な香り!!思わず、ワ〜凄い!!っと一同から歓声が上がりました。細い管から糸のように流れ出す、神様からの贈り物のような香りの水。
ここに再現できないことが、本当に残念で・・・
さらに凄かったのは、この香り高い水を、蒸留所のツァンコさんは私たちに惜し気もなく振りまいてくれました!手に取ると、まるで、ローズオイルのようなしっかりした香気があります。
私たちは、この大きな容器が一杯になるまで、蒸留所の美味しいブルガリア料理のおもてなしに舌鼓をうちながらゆっくりと過ごしました。特に白いんげんをじっくり煮込んだスープは全員に好評でしたし、ひき肉のソーセージ風のものもスパイシーでとても美味。さらに、食後には山のようなサクランボが出て感激!通常、シメにはかなり甘いスイーツが出て流石の私も持て余しましたが、ここは山盛りサクランボで非常にヘルシーなデザートでした。
これが、今回の旅の最大の収穫、ダマスクローズのバラ水!もう、宝物です!途中こぼれないよう、大事に大事に持って帰りました。通常のものよりもアルコール分が多いのか、口に含むとカッとして、まるでウイスキーのような風味があります。肌にのせるとやはりアルコール臭が先に来ますが、肌にのばすと意外としっとりなめらかな感触が生まれます。私はこれを少量お水に入れて冷蔵庫で冷やし、朝一番に頂いて、1人で良い気分になっております・・・香る女になれるか??
---------------バラ体験レポート----------------
(2008-08-09)
彼女には、これ以外にもまだまだたくさんの体験談がありそうです。同じ目的でブルガリアに行く人のためにも公開してください、とお願いしました。もしかしたらどこかのブログなどで一挙公開!という運びになることを祈りつつ、今回はローズウォーター手作り実習風景のご紹介です。
でっかいガンダムのザクような銅製蒸留釜が見えています。現在ではもっと効率的な装置が使用されています。ただし、花びらを釜ゆでにする原理は同じです。
---------------バラ体験レポート----------------
《ローズウォーター作り》
2008/06/06
今回の旅の最大の目的は、自分で摘んだバラから『ローズウォーター』を作る事!前日のバラジャム作りでは悪天候の為にバラ畑に行けず、この日は朝から天気のことばかり気になっていました。幸いなんとかお天気も持ち直し、朝食後、ホテルから畑に直行しました。早速、新鮮な花を籠一杯に摘み、『Bulattars蒸留所』に戻って蒸留の支度にかかりました。
蒸留には、この奥に見えている、丁度マッシュルームの帽子をかぶった様な銅製の蒸留器(ギュロフ?)を使います。この装置は17C頃から使われ始めたものだそうで、ブルガリアの伝統的な蒸留方法です。(イランのバラ水製造に使われていた蒸留器とは微妙に形が異なります)もちろん、これは体験学習(?)用に準備されたもので、工場には大型の立派な近代的設備が完備しています。
教科書的にはバラ水はローズオイルを採取した際に残った、水溶性成分を含む副産物と説明される事が殆どですが、蒸留所によっては『バラ水を作る為だけ』の専用蒸留釜を使っているところもありますし、材料も有機栽培の認定を受けたバラを使っているところもあるようですので、一口に『バラ水』と言っても、色々あるようです。(ガイドさんの話では、単にお水にローズオイルを入れただけの『バラ水』もあるそうです・・・)
さて、バラ水作りの材料は・・・
・摘み取った分と蒸留所で用意して下さった分を合わせた14、5kg程の新鮮なバラの花
・水約30リットル
蒸留器の上の部分をはずして花を投入。こんな可憐な花をグラグラ煮てしまうと思うと、ちょっとためらいます・・・。そう言いながらも、本当は結果が楽しみでニコニコ嬉しそうにやってます。投入が終わった所で、蒸留器の各パーツをセット。まず、丸い帽子部分を本体にかぶせ、帽子から突き出た管に、更に冷却部分の管などを接続し、それぞれの繋ぎ目はきめの細かい粘土の様なものを塗って、蒸気が漏れないよう、しっかり密封されました。
さあ、いよいよこれから待ちに待ったダマスクローズの蒸留が始まります。ただいまの時刻は10:30。まず、グラグラ沸騰するお湯の中で花から溶け出した香気成分は水蒸気となって出始め、やがて蒸留器の上の丸い部分に当たり、そこから丁度良い角度で下向きに突き出した管の中へと導かれていくようです。更に連結された管を伝った花の蒸気は、次に冷水が貯まる水路を通る管の中で冷やされ、再び液体へと姿を変え、最終的に濃厚な香りの水となって、容器に集められる仕組みのようです。
10:30の開始から1時間。まだ出てきません。ウ〜ン待ち長いなぁ・・・
そこで、今回ご一緒したフォークダンス同好会の皆様の輪に入って、暫く雨乞いならぬ、バラ水乞いのダンスをしながら、更に待つこと30分。丁度、12時。
と、その時、突然信じられないくらい濃厚な甘〜いバラの香気が、待ちわびる私たちの鼻を直撃!!何と言う衝撃的な香り!!思わず、ワ〜凄い!!っと一同から歓声が上がりました。細い管から糸のように流れ出す、神様からの贈り物のような香りの水。
ここに再現できないことが、本当に残念で・・・
さらに凄かったのは、この香り高い水を、蒸留所のツァンコさんは私たちに惜し気もなく振りまいてくれました!手に取ると、まるで、ローズオイルのようなしっかりした香気があります。
私たちは、この大きな容器が一杯になるまで、蒸留所の美味しいブルガリア料理のおもてなしに舌鼓をうちながらゆっくりと過ごしました。特に白いんげんをじっくり煮込んだスープは全員に好評でしたし、ひき肉のソーセージ風のものもスパイシーでとても美味。さらに、食後には山のようなサクランボが出て感激!通常、シメにはかなり甘いスイーツが出て流石の私も持て余しましたが、ここは山盛りサクランボで非常にヘルシーなデザートでした。
これが、今回の旅の最大の収穫、ダマスクローズのバラ水!もう、宝物です!途中こぼれないよう、大事に大事に持って帰りました。通常のものよりもアルコール分が多いのか、口に含むとカッとして、まるでウイスキーのような風味があります。肌にのせるとやはりアルコール臭が先に来ますが、肌にのばすと意外としっとりなめらかな感触が生まれます。私はこれを少量お水に入れて冷蔵庫で冷やし、朝一番に頂いて、1人で良い気分になっております・・・香る女になれるか??
---------------バラ体験レポート----------------
(2008-08-09)
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