( 香水工場の )
香る生活
弱者の香水ビジネス8
「弱者の香水ビジネス」最終回。肩肘張らずにサラリとした終わり方が好感が持てます。オリジナル香水を開発し、お店で販売するということは、実際大きなプロジェクトとも言えるし、そうでないとも言えます。それは人によって違うのでしょうが、ダンさんにはそれが生活のすべてになってしまったようです。
「自分の子供をビューティコンテストに出場させるような感じです」(entering a child in a beauty contest)には彼女の気持ちがよく表れています。と同時に実は私たちにも共感を覚える部分です。大量生産ではないのです。ダンさんの製品もおそらく企画したダンさん自身が工場に出向き、実際の製造にも参加されたのかもしれません。
もし時代が10年早ければダンさんの香水は日の目を見なかったでしょう。というのもEllieは、香水ファンが集う有名なブログ、aromascope.comやnowsmellthis.blogharbor.comなどで好評を博し、それがいくつかの有力ショップのバイヤーの目に留まることで販路を拡げてきたからです。
数千万から数億円といわれるテレビCMはもちろん、数十万から数百万円の雑誌広告も打てないスモールビジネスの経営者達にとってインターネットはチャンスをもたらすパワーとなっています。
最後の翻訳に行く前に私のコメントを少々。この取材は百貨店のチョコレートバーで行わたとありました。ということは、ダンさんのオフィスはまだ自宅なのかもしれません。
米国のベンチャー・スピリットは「ガレージからはじめる」のが流儀です。かのアップルもYouTubeもガレージやその類の場所からはじまりました。米国最強の化粧品ブランド、エスティーローダーも自宅裏庭の納屋からはじまりましたし、日本のソニーも、戦後の焼け野原に残った掘っ建て小屋から・・・
ダンさんのブランドが大きく羽ばたいて欲しいと思います。NYタイムズの記者もそういう思いなんだろうなと感じさせる文章だと思います。またダンさんのようなプロジェクトを計画している人には、さりげなくちりばめられた数字は時間や予算の規模を語ります。参考になると思います。しかし、やり方は10人いれば10様あると思います。成功をお祈りしたいと思います。
では、最後の訳です・・・
「Ellieは2007年、ヘンリ・ベンデルでめでたくお披露目となりました。しかし、市場調査会社NPD社によれば昨年1,160もの有力フレグランス商品がひきしめく世界。Ellieはそういう厳しい市場での一商品です」
「フレグランスの有名なブログサイトaromascope.comやnowsmellthis.blogharbor.comは、Ellieに対して好意的なレビューを行いました。それが縁で有力ショップ、たとえば、サンタモニカのthe Studio at Fred Segal社などがEllieを取り扱うようになりました」
「2ヶ月前、ダンさんは2番目の製品、Ellie Nuitをリリースしました。調香は同じくルドニッカ氏です。オリジナルEllieより、さらに今風でさらに優しくクールになっています」(訳者注:「lace doily」はレース製のドイリーですが私には意味不明です。カンで「メルヘンチックなもの」くらいに訳してみました)
「Ellie、Ellie Nuitともに初回ロット2,000本はまだ完売していませんが、ダンさんにとってはEllieプロジェクトは今や完全にフルタイムジョブとなってしまいました。目下彼女の課題はディストリビューションチャネルの開拓や販売店の獲得です。また、毎日Ellieのウェブサイトwww.elliedperfume.comに送られてくるメールの対応に追われています」
「『個人的なプロジェクトとして始めましたが、いまではこの世界にどっぷりです』と彼女は見せてくれたサンプルを包み直してハンドバックにポンと投げ込みながら言いました。『子供をどこかのビューティコンテストに出場させるような感じですね。他の人たちが好きかどうかわかりませんが、多くの人に見てもらうことが仕事になりました』」
---------------QUOTE--------------
Ellie went on sale at Henri Bendel in early 2007, one of 1,160 prestige fragrances available at beauty counters last year, according to NPD.
Blogs like aromascope.com and nowsmellthis.blogharbor.com gave it favorable reviews; a handful of stores like the Studio at Fred Segal in Santa Monica started selling it.
Two months ago, Ms. Dunne introduced her second scent, Ellie Nuit, also designed by Mr. Roudnitska. More contemporary than the original, it is more velvet and less lace doily.
Although her initial production run of 2,000 bottles of each of the two fragrances has yet to sell out, Ellie has become Ms. Dunne’s full-time job. She spends her days pursuing additional retail outlets and personally answering every e-mail message sent to www.elliedperfume.com.
“I had made it as a personal project, and now it is out there in the world,” Ms. Dunne said, as she repackaged her vintage perfume miniatures and popped them into her handbag. “It is like entering a child in a beauty contest, putting it out there for other people to like or dislike.”
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・弱者の香水ビジネス8
・弱者の香水ビジネス7
・弱者の香水ビジネス6
・弱者の香水ビジネス5
・弱者の香水ビジネス4
・弱者の香水ビジネス3
・弱者の香水ビジネス2
・弱者の香水ビジネス1
(2008-08-27)
「自分の子供をビューティコンテストに出場させるような感じです」(entering a child in a beauty contest)には彼女の気持ちがよく表れています。と同時に実は私たちにも共感を覚える部分です。大量生産ではないのです。ダンさんの製品もおそらく企画したダンさん自身が工場に出向き、実際の製造にも参加されたのかもしれません。
もし時代が10年早ければダンさんの香水は日の目を見なかったでしょう。というのもEllieは、香水ファンが集う有名なブログ、aromascope.comやnowsmellthis.blogharbor.comなどで好評を博し、それがいくつかの有力ショップのバイヤーの目に留まることで販路を拡げてきたからです。
数千万から数億円といわれるテレビCMはもちろん、数十万から数百万円の雑誌広告も打てないスモールビジネスの経営者達にとってインターネットはチャンスをもたらすパワーとなっています。
最後の翻訳に行く前に私のコメントを少々。この取材は百貨店のチョコレートバーで行わたとありました。ということは、ダンさんのオフィスはまだ自宅なのかもしれません。
米国のベンチャー・スピリットは「ガレージからはじめる」のが流儀です。かのアップルもYouTubeもガレージやその類の場所からはじまりました。米国最強の化粧品ブランド、エスティーローダーも自宅裏庭の納屋からはじまりましたし、日本のソニーも、戦後の焼け野原に残った掘っ建て小屋から・・・
ダンさんのブランドが大きく羽ばたいて欲しいと思います。NYタイムズの記者もそういう思いなんだろうなと感じさせる文章だと思います。またダンさんのようなプロジェクトを計画している人には、さりげなくちりばめられた数字は時間や予算の規模を語ります。参考になると思います。しかし、やり方は10人いれば10様あると思います。成功をお祈りしたいと思います。
では、最後の訳です・・・
「Ellieは2007年、ヘンリ・ベンデルでめでたくお披露目となりました。しかし、市場調査会社NPD社によれば昨年1,160もの有力フレグランス商品がひきしめく世界。Ellieはそういう厳しい市場での一商品です」
「フレグランスの有名なブログサイトaromascope.comやnowsmellthis.blogharbor.comは、Ellieに対して好意的なレビューを行いました。それが縁で有力ショップ、たとえば、サンタモニカのthe Studio at Fred Segal社などがEllieを取り扱うようになりました」
「2ヶ月前、ダンさんは2番目の製品、Ellie Nuitをリリースしました。調香は同じくルドニッカ氏です。オリジナルEllieより、さらに今風でさらに優しくクールになっています」(訳者注:「lace doily」はレース製のドイリーですが私には意味不明です。カンで「メルヘンチックなもの」くらいに訳してみました)
「Ellie、Ellie Nuitともに初回ロット2,000本はまだ完売していませんが、ダンさんにとってはEllieプロジェクトは今や完全にフルタイムジョブとなってしまいました。目下彼女の課題はディストリビューションチャネルの開拓や販売店の獲得です。また、毎日Ellieのウェブサイトwww.elliedperfume.comに送られてくるメールの対応に追われています」
「『個人的なプロジェクトとして始めましたが、いまではこの世界にどっぷりです』と彼女は見せてくれたサンプルを包み直してハンドバックにポンと投げ込みながら言いました。『子供をどこかのビューティコンテストに出場させるような感じですね。他の人たちが好きかどうかわかりませんが、多くの人に見てもらうことが仕事になりました』」
---------------QUOTE--------------
Ellie went on sale at Henri Bendel in early 2007, one of 1,160 prestige fragrances available at beauty counters last year, according to NPD.
Blogs like aromascope.com and nowsmellthis.blogharbor.com gave it favorable reviews; a handful of stores like the Studio at Fred Segal in Santa Monica started selling it.
Two months ago, Ms. Dunne introduced her second scent, Ellie Nuit, also designed by Mr. Roudnitska. More contemporary than the original, it is more velvet and less lace doily.
Although her initial production run of 2,000 bottles of each of the two fragrances has yet to sell out, Ellie has become Ms. Dunne’s full-time job. She spends her days pursuing additional retail outlets and personally answering every e-mail message sent to www.elliedperfume.com.
“I had made it as a personal project, and now it is out there in the world,” Ms. Dunne said, as she repackaged her vintage perfume miniatures and popped them into her handbag. “It is like entering a child in a beauty contest, putting it out there for other people to like or dislike.”
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・弱者の香水ビジネス2
・弱者の香水ビジネス1
(2008-08-27)
< 天然資源の高騰、どこまでいくローズオイル? || 弱者の香水ビジネス7 >
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