( 香水工場の )
香る生活
企業向けオリジナル香水制作サービスの休止
香水OEMを休業しました
企業向けにオリジナル香水を制作する香水OEMサービスを最近休業しました。しばらくして、ライバル会社から電話がありました。
「香水OEMは休業ですか?」
競合・・・わかり合える微妙な関係
企業向けのオリジナル香水の制作会社(香水OEM)は日本ではかなり希少な存在。だから、競合ながら顔見知りの会社さんも少なくありません。
競合会社さんの中には、ライバルながら友好的関係でプロジェクトによって協力関係になる会社さんもあれば、一方で内心お互いを牽制し合う仲の会社さんもあります。
企業同士のお付き合いも個人の、よくあるフツーの人間関係と同じ図式でドロドロな人間模様を描かいています。政界のドロドロとはほど遠いにしても多かれ少なかれ、ドロドロです。
そんな微妙な関係の担当者から「どうしたんですか?」と心配しているかのような電話も背中が痒いものです。お互いそのへんの呼吸がわかり合っているというのも、また逆に妙な仲のよさ。
オリジナル香水OEM、休業の背景
今まで香水OEMは当社ビジネスの大切な柱の一つでしたが、ビジネスとしては厳しいものがあります。第一の原因は市場の拡大が予想外に遅いこと、次にスタッフの時間的体力的リソースの消耗です。
欧米ではブランドたるもの、それが化粧品以外のブランド、たとえば、皮革や時計、ファンションブランドであっても香水は商品ラインアップに必ず入りますが、日本では香水をラインアップに入れるブランドさんは未だかなりレアです。
また欧米で人気のセレブ香水も日本では一般的ではありません。OEM香水市場は予想ほどには拡大しませんでした。
さらに、クライアントの要求内容に対するリソースの消耗も問題でした。
こういうビジネスはクライアント様あっての案件。自然と「お客様はお殿様です」という態度でのサポートとサービスが要求されます。クライアントが大企業さんになればなるほど水揚げも上がりますが、要求内容も上がります。
サポート側にそれなりのプロの営業部隊がないと、これは激しい消耗戦です。大企業さんの一方的で無制限な要求に流されず的確に対応できるプロの存在が求められます。こういうプロフェッショナルな対応ができればクライアントからの信頼と信用を勝ち取ることができますが、できなければ惨敗です。
中小企業が、大企業さんを相手にビジネスを継続するには、それなりの人材リソースが必要ですが、当社はまだその段階にないと判断しました。
再参入の可能性
「香水OEMビジネス」は競合がないという事実が物語るようにマーケットが薄い分野ですが、反面、競合が少ないがゆえにビジネス的においしい分野とも言えます。
いつの日か組織的な限界を拡張した上で再参入を図りたいと思います。
(2008-10-20)
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