( 香水工場の )
香る生活
香水の好みの変化
一生好きでいられる香水?
以前「一生使えるお気に入りの香水を探しています」というお客様から質問をいただきました。趣旨は、ズバリ、一生好きでいられる香水はありませんか?ということでした。
返答に窮しました。
当社の香水は、個性的でオリジナルな香り。香水のタイプも種類も豊富で、香水の販売実績も、世界のブランドさんに比較すればホコリか誤差ほどの存在ながら、リピーターさんも多い。自信はありますが「一生好きでいられる香水」となると・・・それはないと思いました。
香水の完成度を嘆くわけではありません。この問題の本質は、香水の問題より私たちの心や好みの問題のような気がします。
人は変化します
人は変化します。生物学的にも思想的にも。
考え方も変化します。考え方や価値観の変化は、成長かもしれないし堕落かもしれません。燃えるような情熱を心に宿し取り付かれたように変化する人もいれば、希望や意欲を失いセミの抜け殻のようになる場合もあります。
穏やかに変化する場合もあれば、突然、180度ターンしてしまう場合もあります。どちらにしても変化していくのが人の常。
嗜好の生物学的変化という点では、たとえば、肉好きの人間が野菜好きの人間に変化する例は、糖尿病など差し迫った必要にドライブされない限り、あまり事例を聞きません。
しかし、子供に愛されるアイスクリームやチョコレートやフルーツは、お父さんの年齢になると塩辛や激辛や発酵食品にお酒、と子供の時分には理解できない食品を好むようになる現象は、多くの人が体験するもの。
(2011-06-20)
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