Home > ブログ
リスト表示 | (edit)
( 香水工場の )

香る生活


新鮮なカルチャーショック(中国からのご注文)
当社のサポートページから中国語による問い合わせが入りました。返信したらカルチャーショックな展開に(2016/12/5)

チャットに近いメール(チャットに近いコミュニケーション)


空輸禁止の香水


問い合わせは、当社製品を購入できますか?というもの。中国語がまるでダメなので英語で「香水の海外輸出は禁止されています」とメールにて返信。

香水はアルコール濃度が高くここ5年くらいで危険物扱いになり、通常の海外輸出は禁止となりました。

航空業界の自主規制からはじまり、今では多くの国の税関にて没収対象アイテムです。

私が関わった輸出ではカナダの税関で没収され廃棄されたことがあります。

船便はまだOKという情報もありますが、DHLさんに聞いたところ、少なくともDHLでは船便も規制対象にしているそうです。

そんなわけで「輸出不可能」の返信で、私の中では"本件はクローズ"したわけですが、即返事が来て、現在日本を旅行中の友人のホテルに届けて欲しいとのこと。


ほぼチャット


それからほぼリアルタイムにメールがくること約20往復。支払い方法やホテルの名前、友人の名前、到着日・・・がやり取りされました。

配送に必要な情報を集めて上で送ってくれればと思うのですが、返事は、いつも単文か2行程度。しかも五月雨式。

中国のネット通販では、チャットが (ショップ・顧客間通信) の主流と聞いていましたが「これか!」と思いました。


会話を楽しむ文化?


メールなのにほぼ会話状態。一言いったら一言返ってくる。必要な情報を過不足なく整理して、一往復で完結させようとする「メール文化」とはかなり違います。

片言ながら英語・日本語で会話を楽しんでいる姿が空想されました。長い長いやり取りの末、商品は、長崎のホテルに向けて発送されました。

その友人はグループ旅行で個人名での宿泊でなかったため、ホテル側も「そういう方は宿泊されていません」「誰にお渡しすれば?」と後日電話が来ることに。

最終的に、なんとか無事商品は中国に持ち帰られ(手荷物としてなら香水の輸送はOK)、本人の手元に届いたようです。


軽いカルチャーショック


今回の一連のお取引で、軽いカルチャーショックを受けました。私の世代では、メールは実質的にビジネスレターからの移行ですので、メール書面もこんな感じ:

(取引相手の名称+本文+署名)

が、チャットではいきなり本文。で、しかも単語か単文。

とにかく短いんです

情報が断片的で意図がわかりにくいことも。しかも自己紹介も署名もないので、誰からのメールかさえも不明。

今回このお客様とは30回くらいメールを往復していますが、なんと、未だ本人の名前は不明です。わかったのは友人の名前だけ。


会話型のネット・コミュニケーション


「署名なし単文メッセージ」は、考えてみれば、日本の若い世代も似ています。米国も同じですよね。

つまり、今時のネット・コミュニケーションは、世界的に"会話ベース"に変化していることを実感しました。

以前は通信費などの問題がありましたが、テクノロジーの進歩により会話ベースが可能になったという環境変化も大きいのかなと。

時代の変化をリアルに体験できました。


(2016-12-05)
search
月一メルマガ

TOP