( 香水工場の )
香る生活
うんち寺?
香りと糞尿臭の深い関係 (2020/09/02)
( 「temple of poop」(うんち寺) = コンポストトイレ image via zeltini )
おもしろい記事を読んだので、ご紹介 →
・人間の排泄物も無駄にしない。花の香りが吹き込むコンポストトイレ
・'temple of poop' is a compost toilet
コンポストとは堆肥。糞尿をバクテリアなどの発酵で堆肥に変えるトイレ。
北欧ラトビアの「zeltini」社が制作したトイレ・ユニット。
その名は「temple of poop (テンプル・オブ・プープ)」。
poopはうんち。temple = お寺は、意味を間違えている気がする。
もしボクが日本で同じようなトレイを開発中で「church of poop (チャーチ・オブ・プープ、うんち教会)」と命名したら、ヨーロッパの人は、ちょっとchurchの意味を間違えていると指摘されそう。
でも、今日はそのへんは問わない。
特徴は、屋根の花壇と堆肥生産システム。
自然の中で、美しい景色を眺めながら、おもいっきりサスティナブルに排泄!というコンセプト。
すばらしいの一言である。
糞尿を堆肥にするアイデアは昔からあった。
我がニッポンでは、糞尿を堆肥にするだけでなく、江戸時代には、商品として流通させていたのだから、循環社会(サスティナブル)先進国だった。
コンポストは、微生物の力で有機物を発酵させる。
うまく行くと嫌な臭いは、なくなり無臭となる。そして、ブツは、さらさらの土のようになる。
それを屋根の花壇に利用しようという発想で、その花壇の香りを室内に取り込む吸気口も設置してある。
( 花壇から空気を吸入し、顔に吹きかける、どうかな?・・ image via zeltini )
ここからは、この記事を読んで、ボクが感じたこと。
すばらしいコンセプトだが、いろいろ問題を感じる。
花壇の香りを取り込むっていっても、香りが薄すぎてどうかなと思った。
堆肥を屋根まで上げる労力も厳しい、いろいろありそう。
建築コストは、個人では厳しいだろう・・ネガティブなことを言えばキリがない。
しかし、最大の心配は、うまく発酵してくれるかどうか。
たぶん、生とのお付き合いになる。
逆にここの部分の覚悟さえあれば、あとの部分は、それほど問題でないかもしれない。
昔どこかで読んだ記事に、奥多摩に移住して田畑を自分で耕す家族の話があった。
畑に使う肥料は一家のマイ糞尿。
都会育ちの奥さんは、それが最初嫌だったが、糞で育てた野菜のおいしさ・香りの強さにすっかり魅了される。
スーパーでは野菜を買わなくなったこと、そして、今では「糞を捨てることがもったいない」とまで言っていたこと。
記憶に残った。
このブログでも何度か取り上げているが、糞尿に含まれるインドールやスカトールといったニオイ成分は、実は香水の重要な原料でもある。
(香水に糞尿が配合されるという意味ではない、糞尿から採取された成分が配合されるという意味でもない、お下品な空想は、絶対にしないでほしい)
インドールやスカトールは、ジャスミンやユリなどの花の香りにも含まれる成分である。
香りの奥深さ、そして、セクシーさの演出に、インドールやスカトールは、他では代えがたい役割を果たすことがある。
「香り」の対極にあるはずの「糞尿の臭い」が、実は花や香水の重要な香りの元だとは驚き。
本当は、もっとよく観察しニオイを確かめるべき対象かもしれない、とたまに思う。
(2020-09-02)
( 「temple of poop」(うんち寺) = コンポストトイレ image via zeltini )
「temple of poop」(うんち寺)
おもしろい記事を読んだので、ご紹介 →
・人間の排泄物も無駄にしない。花の香りが吹き込むコンポストトイレ
・'temple of poop' is a compost toilet
コンポストとは堆肥。糞尿をバクテリアなどの発酵で堆肥に変えるトイレ。
北欧ラトビアの「zeltini」社が制作したトイレ・ユニット。
その名は「temple of poop (テンプル・オブ・プープ)」。
poopはうんち。temple = お寺は、意味を間違えている気がする。
もしボクが日本で同じようなトレイを開発中で「church of poop (チャーチ・オブ・プープ、うんち教会)」と命名したら、ヨーロッパの人は、ちょっとchurchの意味を間違えていると指摘されそう。
でも、今日はそのへんは問わない。
特徴は、屋根の花壇と堆肥生産システム。
自然の中で、美しい景色を眺めながら、おもいっきりサスティナブルに排泄!というコンセプト。
すばらしいの一言である。
糞尿を堆肥にするアイデアは昔からあった。
我がニッポンでは、糞尿を堆肥にするだけでなく、江戸時代には、商品として流通させていたのだから、循環社会(サスティナブル)先進国だった。
臭いがなくなるコンポスト
コンポストは、微生物の力で有機物を発酵させる。
うまく行くと嫌な臭いは、なくなり無臭となる。そして、ブツは、さらさらの土のようになる。
それを屋根の花壇に利用しようという発想で、その花壇の香りを室内に取り込む吸気口も設置してある。
( 花壇から空気を吸入し、顔に吹きかける、どうかな?・・ image via zeltini )
予想される問題点
ここからは、この記事を読んで、ボクが感じたこと。
すばらしいコンセプトだが、いろいろ問題を感じる。
花壇の香りを取り込むっていっても、香りが薄すぎてどうかなと思った。
堆肥を屋根まで上げる労力も厳しい、いろいろありそう。
建築コストは、個人では厳しいだろう・・ネガティブなことを言えばキリがない。
しかし、最大の心配は、うまく発酵してくれるかどうか。
たぶん、生とのお付き合いになる。
逆にここの部分の覚悟さえあれば、あとの部分は、それほど問題でないかもしれない。
糞は宝
昔どこかで読んだ記事に、奥多摩に移住して田畑を自分で耕す家族の話があった。
畑に使う肥料は一家のマイ糞尿。
都会育ちの奥さんは、それが最初嫌だったが、糞で育てた野菜のおいしさ・香りの強さにすっかり魅了される。
スーパーでは野菜を買わなくなったこと、そして、今では「糞を捨てることがもったいない」とまで言っていたこと。
記憶に残った。
香りの対極にある糞尿のニオイ
このブログでも何度か取り上げているが、糞尿に含まれるインドールやスカトールといったニオイ成分は、実は香水の重要な原料でもある。
(香水に糞尿が配合されるという意味ではない、糞尿から採取された成分が配合されるという意味でもない、お下品な空想は、絶対にしないでほしい)
インドールやスカトールは、ジャスミンやユリなどの花の香りにも含まれる成分である。
香りの奥深さ、そして、セクシーさの演出に、インドールやスカトールは、他では代えがたい役割を果たすことがある。
「香り」の対極にあるはずの「糞尿の臭い」が、実は花や香水の重要な香りの元だとは驚き。
本当は、もっとよく観察しニオイを確かめるべき対象かもしれない、とたまに思う。
(2020-09-02)
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