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( 香水工場の )

香る生活


10年間使える香水を捜している!
香水ショップでよく聞かれる質問の一つに「10年間使える香水を捜している」というものがあります。

人情として共感します。

香水選びは「本当に自分の好きな香り」で「周囲にも好感度の高いモノ」などのような条件をつけていくと、それなりに大変ですので一度見つければ「デフォルトこれよ」という状態にしていれば楽です。

人は「考えること」や「選択すること」がときとして負担、面倒です。「捜しに行くこと」もそれなりに時間と労力とおカネがかかり、そして、疲れます。

私の場合、ランチどき、レストランのテーブルでメニューを拡げると「今日のオススメ」や「本日のランチ」など一番上に書かれていると、なんとなく誘導されることが多い。

この場合、突き詰めて考えると私は自分が食べたいものは何かというテーマに真剣に向き合わずに選択権を放棄しています。

しかし、四六時中何でもかんでも真剣ってのも疲れますよね。

話が少しそれました。

「10年間使える香水」を捜している方は、おそらく香水探しがそれなりに大変だということをご存知だから、そういう気持ちになられるのでしょう。

「10年間使える香水を捜している」という方が香水ショップを訪れると、香水アドバイザーの中には「それはムリ」と断言される方もおられます。

私も同じ意見です。人は時間とともに変化します。人の嗜好も体質も年齢とともに変化しますし、一日のうちでも朝と晩、オフィスと自宅では気持ちも意識も違います。

香水も「その場のシチュエーションにふさわしい香り」がありますし、「その年齢」や「その時の心境」にぴったりのものがあります。

同じ香水で「いつでも・いつまでも・私はこの香り」という考え方はせず、ファッションや服装と同じようにいろいろな香りを試して自分の香りのレンジを拡げていくという態度が、けっきょく、楽だと思います。

気張らず、あきらめず、気長に「私のお気に入り」を捜してください。お気に入りは、案外、偶然訪れることも・・・

(2008-04-18)
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