( 香水工場の )
香る生活
シガーの香り、年間200万円を燃す男達
阿片は、依存性が強く危険な麻薬=ハードドラッグに分類されますが、大麻(マリファナ)はどうでしょうか?アムステルダムでは、大麻はコーヒーショップで楽しまれる嗜好品。
オランダやベルギーでは合法のソフトドラッグ(ハードドラッグよりは危険性の少ない麻薬)として扱われ、毎日イギリスやフランスから日帰りで大麻買い出しの観光客が絶えません。
大麻はアサという植物から採れる抽出物質です。日本でもどこかの大学生が、寮のベランダでガーデニングしているところを逮捕されたというニュースが最近流れていましたが、世界の若者たちに浸透中のようです。
アムステルダムでは「大麻よりタバコの方がはるかに有害」という意見さえ聞かれるそうで、日本で暮らしている私には計り知れない世界が展開されているようです。
しかし、戦前の上海で暮らしていた人々の話や読み物を読むと、阿片喫茶(正式名はど忘れ)と言えるようなモノがあって、とてもハイカラに阿片を楽しんでいた話にぶつかったりします。どこかで読んだ思い出話は、阿片モクをパイプに詰めて火を灯すまでの描写が丁寧で、上海デカダンスな光景は芸術的でした。
麻薬には「依存症」(薬物中毒)というリスクがあります。
そのため多くの政府が、一般人の麻薬の使用を禁止しています。薬物中毒患者の壮絶な治療光景をテレビなどで見るにつけ「禁止は正当」と感じます。
欲を言えば、タバコも麻薬の一種ですので大儀としては禁止してしかるべきですが、実際は、国家を潤す巨額の税収とそれが支える産業、それに携わる人々の存在を考えると「とりあえず現状維持」と政治家の先生方が考えるのもムリからぬこと。
しかし、逆に言えば、麻薬とは、薬物中毒という危険を犯してでも人を踏み込ませるだけの魅力があるというです。
相当、奥が深そうです。
モルヒネは阿片と同じ成分を有する医薬品ですが、考えてみれば麻薬は機能的には医薬品そのものです。しかも「劇的な効果」を有する医薬品ということになります。最強の医薬品かもしれません。
人類の麻薬との葛藤はこれからも深く続いていくようです。
非合法な話はこれくらいにして、きょうは合法の「葉巻」です。「シガー」と呼ばれるタバコ。麻薬より安全ですが、麻薬のように男達の心を魅了する嗜好品として葉巻の人気が日本でも高まっているそうです。
私はシガー経験はありませんが、パイプなら試したことがあります。大学受験で浪人していた頃、仲良くしてた同じ浪人生の自宅に遊びに行くと、そこは「パイプの部屋」でした。
高校出たてのガキがパイプを吹かす姿はまったくサマにならないのですが、部屋を満たすその香りは芳醇でした。刻みタバコの種類によりますが、彼が見せてくれたコレクションは数十銘柄、引き出しを引くとずらりと洋モノのモクが並んでいました。
「コイツは何を考えているんだ」と思いつつその香りには感動したものです。
予想するにパイプ用刻みタバコにはフレーバーリング(味付け)が施されていますが、その香りの奥深さはすばらしく、ウイスキーのように木材による味付けか?とも考えたりしました。詳細は不明です。
パイプの場合、吸っている本人より周囲が幸福になれると思います。シャーロック・ホームズが好きな人なら一度は試してみたいパイプのはずですが、しかし、日本ではイマイチ普及しませんでした。
シガーの香りもすばらしいに違いありません。
先日打ち合わせをしたある会社さんは、シガーの世界的ブランドの輸入商社さん。香水についての打ち合わせですが、打ち合わせの合間にシガーの世間話になり、いろいろ話をお聞きしました。
個人的にはタバコ同様、社会的には減少に向かって欲しい一品ですが、その話は、私にはもうまったく別世界。香りという意味では香水に通じる世界です。
シガー(葉巻)とは、文字通りタバコの葉っぱを刻まずに何枚か重ねて巻いただけのタバコです。
彼によると葉っぱは一定期間、発酵・熟成させた後、一番美味しいところだけをカットして数種類の葉っぱの重ね合わせて巻き込むそうです。一本吸い終わるまでにプレミアムシガーなら数十分から1時間。ハンドメイドのキューバ産やドミニカ産最高級シガーになると相当のお値段。
「一度はまると抜けられませんよ」とにっこり。
彼が知っているシガー愛好者は、年間200万円をシガーに使っているそうです。そこまで行かなくとも大枚を惜しげもなくつぎ込む男達は日本にも少なくないそうで、その話は、かなり別世界でパワーがあります。
「フレンチを食べに行くよりは安いかもしれませんが、まあ、一万円札を燃やしているようなもんですね」
燃してなくなる・・・富の完璧なまでの償却。真の贅沢とはこういうことかもしれません。
(2008-04-19)
オランダやベルギーでは合法のソフトドラッグ(ハードドラッグよりは危険性の少ない麻薬)として扱われ、毎日イギリスやフランスから日帰りで大麻買い出しの観光客が絶えません。
大麻はアサという植物から採れる抽出物質です。日本でもどこかの大学生が、寮のベランダでガーデニングしているところを逮捕されたというニュースが最近流れていましたが、世界の若者たちに浸透中のようです。
アムステルダムでは「大麻よりタバコの方がはるかに有害」という意見さえ聞かれるそうで、日本で暮らしている私には計り知れない世界が展開されているようです。
しかし、戦前の上海で暮らしていた人々の話や読み物を読むと、阿片喫茶(正式名はど忘れ)と言えるようなモノがあって、とてもハイカラに阿片を楽しんでいた話にぶつかったりします。どこかで読んだ思い出話は、阿片モクをパイプに詰めて火を灯すまでの描写が丁寧で、上海デカダンスな光景は芸術的でした。
麻薬には「依存症」(薬物中毒)というリスクがあります。
そのため多くの政府が、一般人の麻薬の使用を禁止しています。薬物中毒患者の壮絶な治療光景をテレビなどで見るにつけ「禁止は正当」と感じます。
欲を言えば、タバコも麻薬の一種ですので大儀としては禁止してしかるべきですが、実際は、国家を潤す巨額の税収とそれが支える産業、それに携わる人々の存在を考えると「とりあえず現状維持」と政治家の先生方が考えるのもムリからぬこと。
しかし、逆に言えば、麻薬とは、薬物中毒という危険を犯してでも人を踏み込ませるだけの魅力があるというです。
相当、奥が深そうです。
モルヒネは阿片と同じ成分を有する医薬品ですが、考えてみれば麻薬は機能的には医薬品そのものです。しかも「劇的な効果」を有する医薬品ということになります。最強の医薬品かもしれません。
人類の麻薬との葛藤はこれからも深く続いていくようです。
非合法な話はこれくらいにして、きょうは合法の「葉巻」です。「シガー」と呼ばれるタバコ。麻薬より安全ですが、麻薬のように男達の心を魅了する嗜好品として葉巻の人気が日本でも高まっているそうです。
私はシガー経験はありませんが、パイプなら試したことがあります。大学受験で浪人していた頃、仲良くしてた同じ浪人生の自宅に遊びに行くと、そこは「パイプの部屋」でした。
高校出たてのガキがパイプを吹かす姿はまったくサマにならないのですが、部屋を満たすその香りは芳醇でした。刻みタバコの種類によりますが、彼が見せてくれたコレクションは数十銘柄、引き出しを引くとずらりと洋モノのモクが並んでいました。
「コイツは何を考えているんだ」と思いつつその香りには感動したものです。
予想するにパイプ用刻みタバコにはフレーバーリング(味付け)が施されていますが、その香りの奥深さはすばらしく、ウイスキーのように木材による味付けか?とも考えたりしました。詳細は不明です。
パイプの場合、吸っている本人より周囲が幸福になれると思います。シャーロック・ホームズが好きな人なら一度は試してみたいパイプのはずですが、しかし、日本ではイマイチ普及しませんでした。
シガーの香りもすばらしいに違いありません。
先日打ち合わせをしたある会社さんは、シガーの世界的ブランドの輸入商社さん。香水についての打ち合わせですが、打ち合わせの合間にシガーの世間話になり、いろいろ話をお聞きしました。
個人的にはタバコ同様、社会的には減少に向かって欲しい一品ですが、その話は、私にはもうまったく別世界。香りという意味では香水に通じる世界です。
シガー(葉巻)とは、文字通りタバコの葉っぱを刻まずに何枚か重ねて巻いただけのタバコです。
彼によると葉っぱは一定期間、発酵・熟成させた後、一番美味しいところだけをカットして数種類の葉っぱの重ね合わせて巻き込むそうです。一本吸い終わるまでにプレミアムシガーなら数十分から1時間。ハンドメイドのキューバ産やドミニカ産最高級シガーになると相当のお値段。
「一度はまると抜けられませんよ」とにっこり。
彼が知っているシガー愛好者は、年間200万円をシガーに使っているそうです。そこまで行かなくとも大枚を惜しげもなくつぎ込む男達は日本にも少なくないそうで、その話は、かなり別世界でパワーがあります。
「フレンチを食べに行くよりは安いかもしれませんが、まあ、一万円札を燃やしているようなもんですね」
燃してなくなる・・・富の完璧なまでの償却。真の贅沢とはこういうことかもしれません。
(2008-04-19)
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