メンズ香水
( 案ずるより使ってみればカンタン )
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しかし、近年男性の香水に対する関心は若者を中心にたいへん高くなってきています。
また、若者だけでなく、50代以上の生活に余裕がある男性たちも香水に関心を寄せるようになりました。
マーケティング的にはメトロセクシャルの影響と考えられています。今後この傾向は加速すると思われます。
メトロセクシャルとはメトロ(都心)やその近郊に住み、仕事だけではなくプライベートでも有意義で価値ある生活を送りたい希望を持つ男性のライフスタイルや、そういった価値観やそういう価値観を持つ男性層をさすマーケティング用語です。
仕事か家庭かという二者択一的な発想よりも、仕事も重要だし、家庭も重要、しかし、自分自身の生活や価値観も重要と考える傾向がある。
メトロセクシャルは健康や美容に関して自分自身に対して前向きに投資する。
そのため、現在の男性化粧品やメンズコスメ、メンズフレグランス需要を牽引する勢力として、化粧品業界・香水業界のマーケッターにとって注目される存在です。
そのため、香水の選び方、買い方、つけ方、香水マナーなど香水に関するすべてにおいて情報と知識が不足しています。
男性の香水初心者の方にとって参考になれば幸いです。
ご存知のように香水文化は特にフランスで開花し発展したために、伝統的にフランス主導の産業のイメージがあります。
香水文化がランスで開花した理由は別のコーナーに譲るとしてカンタンにいえば、もともとヨーロッパ文明は中世以来伝統的に衛生観念が、ひどく欠如した文明でした(ローマ時代は非常に衛生的でしたが)。
そんな中でフランスなどで優雅な宮廷文化が盛んになると、自然と王侯貴族や宮廷人の間に衛生観念や清潔に対する関心が高まり、身だしなみを整える製品の需要が高まったと思われます。
またグラースなどフランス南部プロバンス地方からアルプス丘陵地帯まで拡がる広大な大地にはラベンダー、ミモザ、ジャスミン、ローズなどの世界有数の天然香料産地があったことも背景にあります。
このようにフランスで香水文化が開花したため、香水関連用語にはフランス語が多用されてきました。
現在、国際語としての英語の影響力は圧倒的ですので香水関連用語も世界的にフランス語と英語がルールなく混同されて使用されています。
たとえば「for Men」は英語で「男性用」という意味ですが、香水の世界では「for Men」だけでなく、フランス語の「Pour Homme」(プールオム)も多用されます。
面白いことに英米系ブランドは一般に男性用という意味で商品名に「for Men」を使用するにも関わらず、その下には「EAU DE TOILETTE」(オードトワレ)や「EAU DE COLONG」(オーデコロン)などフランス語を記述するブランドが大半です。
おもしろいですね。
よって薬機法の規制下にある製品と考えられています。
一方、フレグランスは化粧品としての香水だけでなくルームフレグランスなど雑貨の香りモノ商品を含めるため、香水よりも広範囲な商品を含めます。
これらにそれぞれ「水」を意味する「eau(オー)」を付けたものがあります。
「eau(オー)」は実際に水で薄めたものありますが、水とは無関係で「液体」程度の意味です。
濃度的には「eau」を付加されたものは香料濃度が多少下がる意味と理解ください。
パルファン → オードパルファン → トワレ → オードトワレ → コロンの順に濃度が下がります。
ブランドさんによってはパルファンとトワレでは香料や原料のグレードを変えている場合もありますし、たんに濃度の違いしかない場合もあります。
濃度の違いは価格差にも繁栄されます。これは香水メーカーのマーケティング的戦略上のプライシングという部分も否定できないでしょう。
そのため「トワレ」や「コロン」はそれぞれ「トワレ」と「コロン」であって「香水」ではありませんが、一方で慣習的にトワレ・コロンその他ひっくるめ「香水」と呼びす。
このウェブサイトでも「香水」を「パルファム」の意味で使用したり、香水類全体をさす意味で使用したり、そのときどきの状況で使い分けています。
パルファンのように点で手首や膝の裏につけるより、コロンのように手のひらで、バシャバシャと付けた方が男らしいし、そういう使い方を想定してメーカーも商品開発をしているようです。ボトルも大きいです。
ボトル(香水瓶)サイズ 決まりはありませんが、慣習的に次の容量が主流です。とくにメンズでは50mL、100mLが主流ですが、日本人で短期間に50mL使い切れる人は少ないようです。
しかし、どんな香水もある程度の香調(タイプ・系統)に分類できます。
その分類方法は人によって様々でこれが正解という分類チャートは存在しませんが、一般的に下記のような分類が比較的多いかと思います:
この他に、ウッディ(白檀/サンダルウッド、シダーウッド、ベチバー、パチュリなど)やレザー(皮の匂い)、タバック(タバコの匂い)、アクア(海や水の匂い)・・・という分類をつける人もいます。
また、たとえば「フローラル」でも「シングルフローラル」「フローラルブーケ」と分けたり、それぞれに下記のような分類も可能です:
このようにまじめに分類し出すとキリがない状況ですが、ここではせめて下記の3種類を頭に入れておけば充分でしょう。
メンズ香水ではフローラルは少なく、シトラス、フゼア、オリエンタル、シプレのどれかになります。
多種多様な成分で構成される香水は成分によって揮発しやすいモノとそうでないものがあるため時間によって香りそのものと香りの印象は刻々と変化していきます。
それはグラデーションを描くように絶え間なく変化していくため、カンタンに分類分けはできませんが、便宜上下記の3種類に分類されます:
自分に合うかどうかという基準はファッションと同じでその人のセンスが問われるためある程度、慣れと経験が必要に思います。
逆に自分自身で失敗しながら経験を積まないと、香水の装い方は上達しないようです。
オススメは「いろいろ考えるよりはだいたいの当たりをつけてとりあえず買ってみる」でしょう。それが早道です。
入手しやすく人気があるとされる香水の例をあげます。
香りは個人の嗜好性がかなり強い化粧品ですのである人のお勧めや好みはあまり役立ちません。
また、他人がつけていてそれを気に入っても、自分がつけてみればまるで印象が違うことも少なくありません。
まずは入りやすい人気の香水を次の条件に照らして選んでみてください。
1)自分が好きな香りか?・・・トップからラストまで見てください。ラストが甘かったりきつかったりするとイヤになることがあります。
香水の購入目的が他人に対するエチケットやオシャレとして買うにしたとしても、基本的に自分自身が好きな香りでないモノは絶対に使わなくなります。
第一に自分が好きか?を基準にしてください。
2)他人に与える影響・・・男性は「ムスク系の香りが欲しい」と言われる方が少なくありません。当社の実験によればムスクが強すぎる香りは一般に女性は好みません。
男性が好むシプレーやフゼア系も女性受けはイマイチです。
もし香水購入の目的の一つに彼女へのアピールという意味があるのなら彼女の好みも聞いておきましょう。
また職場で使用するなら職場の雰囲気にあるものを選ぶことが気持ちよい人間関係のコツにもなります。
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メンズ香水の人気はメトロセクシャルの影響?
日本では近年まで男が香水をつけることは普通でないという風潮があり、男性が香水をつけることは珍しいことでした。しかし、近年男性の香水に対する関心は若者を中心にたいへん高くなってきています。
また、若者だけでなく、50代以上の生活に余裕がある男性たちも香水に関心を寄せるようになりました。
マーケティング的にはメトロセクシャルの影響と考えられています。今後この傾向は加速すると思われます。
メトロセクシャルとは?
都会のライフスタイルガイドとして書かれた本『メトロセクシャル』(2004年、マイケルフロッカー)から「メトロセクシャル」というコトバが広まったと思われます。メトロセクシャルとはメトロ(都心)やその近郊に住み、仕事だけではなくプライベートでも有意義で価値ある生活を送りたい希望を持つ男性のライフスタイルや、そういった価値観やそういう価値観を持つ男性層をさすマーケティング用語です。
仕事か家庭かという二者択一的な発想よりも、仕事も重要だし、家庭も重要、しかし、自分自身の生活や価値観も重要と考える傾向がある。
メトロセクシャルは健康や美容に関して自分自身に対して前向きに投資する。
そのため、現在の男性化粧品やメンズコスメ、メンズフレグランス需要を牽引する勢力として、化粧品業界・香水業界のマーケッターにとって注目される存在です。
誰でも最初は初心者
メンズ香水に関心が高まってきていますが、日本ではとくに男性にとっては香水文化に対する歴史も伝統も習慣もありませんでした。そのため、香水の選び方、買い方、つけ方、香水マナーなど香水に関するすべてにおいて情報と知識が不足しています。
男性の香水初心者の方にとって参考になれば幸いです。
- 香水の基本知識
- 香水の選び方
- 香水の買い方
- 香水のつけ方
- 香水のマナー
フランス語か英語か?
香水は英語ではPerfume(パフューム)、フランス語ではParfum(パルファム、パルファン)。ご存知のように香水文化は特にフランスで開花し発展したために、伝統的にフランス主導の産業のイメージがあります。
香水文化がランスで開花した理由は別のコーナーに譲るとしてカンタンにいえば、もともとヨーロッパ文明は中世以来伝統的に衛生観念が、ひどく欠如した文明でした(ローマ時代は非常に衛生的でしたが)。
そんな中でフランスなどで優雅な宮廷文化が盛んになると、自然と王侯貴族や宮廷人の間に衛生観念や清潔に対する関心が高まり、身だしなみを整える製品の需要が高まったと思われます。
またグラースなどフランス南部プロバンス地方からアルプス丘陵地帯まで拡がる広大な大地にはラベンダー、ミモザ、ジャスミン、ローズなどの世界有数の天然香料産地があったことも背景にあります。
このようにフランスで香水文化が開花したため、香水関連用語にはフランス語が多用されてきました。
現在、国際語としての英語の影響力は圧倒的ですので香水関連用語も世界的にフランス語と英語がルールなく混同されて使用されています。
たとえば「for Men」は英語で「男性用」という意味ですが、香水の世界では「for Men」だけでなく、フランス語の「Pour Homme」(プールオム)も多用されます。
面白いことに英米系ブランドは一般に男性用という意味で商品名に「for Men」を使用するにも関わらず、その下には「EAU DE TOILETTE」(オードトワレ)や「EAU DE COLONG」(オーデコロン)などフランス語を記述するブランドが大半です。
おもしろいですね。
香水かフレグランスか?
一般に香り系液体は大きく分けると「香水」と「フレグランス」があります。ほぼ同じ意味ですが、法的には香水は化粧品に属します。よって薬機法の規制下にある製品と考えられています。
一方、フレグランスは化粧品としての香水だけでなくルームフレグランスなど雑貨の香りモノ商品を含めるため、香水よりも広範囲な商品を含めます。
香水の種類
香水は数種類に分類されます。カンタンに言えば3種類:「パルファン」「トワレ」「コロン」。これらにそれぞれ「水」を意味する「eau(オー)」を付けたものがあります。
「eau(オー)」は実際に水で薄めたものありますが、水とは無関係で「液体」程度の意味です。
濃度的には「eau」を付加されたものは香料濃度が多少下がる意味と理解ください。
パルファン → オードパルファン → トワレ → オードトワレ → コロンの順に濃度が下がります。
ブランドさんによってはパルファンとトワレでは香料や原料のグレードを変えている場合もありますし、たんに濃度の違いしかない場合もあります。
濃度の違いは価格差にも繁栄されます。これは香水メーカーのマーケティング的戦略上のプライシングという部分も否定できないでしょう。
- PARFUM:パルファン、パルファム
- EAU DE PARFUM(EDP):オーデパルファン、オーデパルファム
- TOILETTE:トワレ
- EAU DE TOILETTE(EDT):オーデトワレ、オードトワレ
- COLONG:コロン
- EAU DE COLONG(EDC):オーデコロン、オードコロン
「トワレをさがしています」
日本語の「香水」というコトバはPerfume やParfum の訳ですが、厳密には「パルファン」をさします。そのため「トワレ」や「コロン」はそれぞれ「トワレ」と「コロン」であって「香水」ではありませんが、一方で慣習的にトワレ・コロンその他ひっくるめ「香水」と呼びす。
このウェブサイトでも「香水」を「パルファム」の意味で使用したり、香水類全体をさす意味で使用したり、そのときどきの状況で使い分けています。
メンズ香水はなぜかトワレかコロン
女性用の香水ではパルファムからコロンまでラインを揃えた商品も少なくありませんが、メンズではだいたいトワレかコロンが主流です。パルファンのように点で手首や膝の裏につけるより、コロンのように手のひらで、バシャバシャと付けた方が男らしいし、そういう使い方を想定してメーカーも商品開発をしているようです。ボトルも大きいです。
ボトル(香水瓶)サイズ 決まりはありませんが、慣習的に次の容量が主流です。とくにメンズでは50mL、100mLが主流ですが、日本人で短期間に50mL使い切れる人は少ないようです。
- 30mL
- 50mL
- 100mL
香りのタイプ・系統
数十種類から百種類以上の香料を混ぜ合わせてできる香水はその組み合わせと配合比率を変えることで無限大の種類の商品を作ることが可能です。しかし、どんな香水もある程度の香調(タイプ・系統)に分類できます。
その分類方法は人によって様々でこれが正解という分類チャートは存在しませんが、一般的に下記のような分類が比較的多いかと思います:
- フローラル:花の香り。香水の原点。
- シトラス:柑橘系。フレッシュな香り。
- オリエンタル:アンバーやムスクなどの動物性香料にウッディやスパイシーさを加えエキゾチックでセクシーな印象
- シプレー:オークモス(苔)にウッディやベルガモット(柑橘系)などを合わせた渋めの香調
- フゼア:シプレーのフォーマルでシックな香りにフローラルやフルーティなどの甘さやフレッシュ感を加えた印象
この他に、ウッディ(白檀/サンダルウッド、シダーウッド、ベチバー、パチュリなど)やレザー(皮の匂い)、タバック(タバコの匂い)、アクア(海や水の匂い)・・・という分類をつける人もいます。
また、たとえば「フローラル」でも「シングルフローラル」「フローラルブーケ」と分けたり、それぞれに下記のような分類も可能です:
- フローラル フローラル
- フローラル フルーティー
- フローラル グリーン
- フローラル アルデヒト
このようにまじめに分類し出すとキリがない状況ですが、ここではせめて下記の3種類を頭に入れておけば充分でしょう。
- フローラル:女性の美しさ
- シトラス:オトコの爽やかさ
- シプレー:オトコの格調
メンズ香水ではフローラルは少なく、シトラス、フゼア、オリエンタル、シプレのどれかになります。
香りの変化
香水はつけた瞬間から、香り成分の揮発が始まります。多種多様な成分で構成される香水は成分によって揮発しやすいモノとそうでないものがあるため時間によって香りそのものと香りの印象は刻々と変化していきます。
それはグラデーションを描くように絶え間なく変化していくため、カンタンに分類分けはできませんが、便宜上下記の3種類に分類されます:
- トップノート(トップ):最初の印象を決める香り。揮発の高い香料が激しく飛ぶ。柑橘系の精油はトップに出てきてすぐに飛ぶ傾向があります。
- ミドルノート(ボディ):トップが落ち着く頃にでてくる香り。香水の本体。
- ラストノート(ベース、ボトム):残留性の強い動物性香料やウッディ系香料の香りが最後に残ります。
初心者のメンズ香水の選び方
案外、香水の選び方は難しいです。自分に合うかどうかという基準はファッションと同じでその人のセンスが問われるためある程度、慣れと経験が必要に思います。
逆に自分自身で失敗しながら経験を積まないと、香水の装い方は上達しないようです。
オススメは「いろいろ考えるよりはだいたいの当たりをつけてとりあえず買ってみる」でしょう。それが早道です。
入手しやすく人気があるとされる香水の例をあげます。
香りは個人の嗜好性がかなり強い化粧品ですのである人のお勧めや好みはあまり役立ちません。
また、他人がつけていてそれを気に入っても、自分がつけてみればまるで印象が違うことも少なくありません。
まずは入りやすい人気の香水を次の条件に照らして選んでみてください。
1)自分が好きな香りか?・・・トップからラストまで見てください。ラストが甘かったりきつかったりするとイヤになることがあります。
香水の購入目的が他人に対するエチケットやオシャレとして買うにしたとしても、基本的に自分自身が好きな香りでないモノは絶対に使わなくなります。
第一に自分が好きか?を基準にしてください。
2)他人に与える影響・・・男性は「ムスク系の香りが欲しい」と言われる方が少なくありません。当社の実験によればムスクが強すぎる香りは一般に女性は好みません。
男性が好むシプレーやフゼア系も女性受けはイマイチです。
もし香水購入の目的の一つに彼女へのアピールという意味があるのなら彼女の好みも聞いておきましょう。
また職場で使用するなら職場の雰囲気にあるものを選ぶことが気持ちよい人間関係のコツにもなります。
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