ローズマリーの香り

ローズマリーの香り

ローズマリーの香りの種類は、グリーン系で、薬草風の香りが食欲増進を刺激します。

ヨーロッパでは伝統的に(古代エジプト・ギリシア・ローマ時代すでに食されていたと思われる)から、肉料理の香り付けハーブやスパイス・香辛料として有名でした。

ベタガードは、このローズマリーの香りが特徴になっています。薬草のようでありながら清潔感漂う香りです。心も癒されます。

【ローズマリー精油に含まれる代表的な香り成分の例】

  • 1,8シネオール
  • α‐ピネン
  • カンファー
  • ボルネオール
  • 酢酸ボルニル
  • β-カリオフィレン

シネオール

精油の香り成分について勉強された人なら上記成分を見るだけでなんとなく香りの性質がわかってしまいそうな有名で特徴のある成分が並んでします。

香り成分でもっとも濃度が高い成分が「1,8シネオール」(Cineol)です。

ローズマリーの種類や土壌によって配合成分の種類や比率は大きく変化しますが、一般的なローズマリーでは1,8シネオールがもっとも多く含まれています。

その比率は精油中、30%とも40%とも言われます。

1,8シネオールは、別名「ユーカリプトール」。文字通りユーカリの葉から大量に発見された成分です。多数の芳香成分を持つモノテルペノイドの一種。「心地よい芳香と味」があるとされます。

そのため食品添加物や医薬品・化粧品・トイレタリー・歯磨き粉などに利用されます。炎症を抑える効果もあるためハンドクリームや外用医薬品・咳止め・マウスウオッシュ(口中清涼剤)などへの配合もポピュラーです。

Wikipediaによると「白血病細胞を殺す作用を持つ、あるいは副鼻腔炎の治療に効果があると報告されている」とされます。ふしぎではありません。モノテルペノイドの芳香成分には共通してアンチエイジング効果があるものが多いのですから。

ピネン

ピネン(Pinene)にはα-ピネンとβ-ピネンがあります。αとβの違いは、二重結合の位置が異なるだけ構造異性体です。

ピネンは、もともと松(マツ)から分離された芳香成分です。松脂や松精油の主成分。松ヤニのような香りと言えばわかりやすいかと思います。

マツだけでなく多くの針葉樹に含まれる共通成分です。ピネンもシネオール同様、食品添加物や医薬品・化粧品・トイレタリー・歯磨き粉などに利用されます。

ハンドクリームや外用医薬品・咳止め・マウスウオッシュ(口中清涼剤)などへの配合も可能と推測されます。

松などの松ヤニを水蒸気蒸留で採取される精油をテレビン油(松精油、ターペンタイン)と言いますが、この主成分がα-ピネンとβ-ピネンです。ピネンの配合比率は、精油中、5%とも10%とも言われます。

カンファー

カンファー(Camphor)、別名「樟脳」(しょうのう)。クスノキの精油の主成分。クスノキだけでなく多くの植物から精油に含まれています。

α-ピネンより合成することも可能。カンファーは皮膚から吸収され清涼感を与える効果があることから、ハンドクリーム、リップクリーム、湿布薬など外用医薬品に配合される典型的な成分の一つです。

清涼感だけでなく、血行促進作用や鎮痛作用、消炎作用があります。

かつては強心剤としても使用されていた(ショック療法)ため、ダメになりかけたものを生き返らせる物質としての「カンフル剤」は、このカンファーに由来しています。

独特の強い芳香は、好き嫌いが分かれますが、以前は衣服の防虫剤として多用されていました。

< prev | next >